【連載】『ソードアート・オンライン アリシゼーション』第9話 感想:松岡禎丞×島﨑信長 対談|キリトとユージオを取り巻くキャラクターたちの個性
2018年10月より放送中のTVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』(SAOアリシゼーション)。12月1日には、TOKYO MXほかにて第9話「貴族の責務」が放送となりました。
※※※第9話のネタバレが含まれています。本編視聴後にご覧いただくことをおすすめします※※※
キリトとともに《上級修剣士》となったユージオ。自分の剣にどんな《想い》を込めればいいのかと悩むが、やはり頭に浮かぶのはアリスの姿だった。そんな中、学院首席のライオスと、次席のウンベールに絡まれたユージオは、ウンベールに立ち会いを申し込み、彼の剣に込められた《巨大な自尊心》の力の前に苦戦するが、互角の勝負をして引き分けに持ち込む。そんな中、キリトとユージオは、《傍付き》のロニエとティーゼからウンベールの良からぬ話を耳にする。
この世界の《禁忌目録》とは一体何なのか。そこに少しずつ触れていくことになる第9話の感想を、松岡禎丞さん(キリト役)、島﨑信長さん(ユージオ役)の2人がラジオ番組「ソードアート・オンエアー アリシゼーション」で語っていたので、そちらでのトークをお伝えしていきます。
<連載バックナンバー>
□【第1話】アンダーワールド
□【第2話】悪魔の樹
□【第3話】果ての山脈
□【第4話】旅立ち
□【第5話】オーシャン・タートル
□【第6話】アリシゼーション計画
□【第7話】剣の学び舎
□【第8話】剣士の矜持
□【第9話】貴族の責務
□【第10話】禁忌目録
□【第11話】セントラル・カセドラル
□【第12話】図書室の賢者
□【第13話】支配者と調停者
□【第14話】紅蓮の騎士 【第15話】烈日の騎士
□【第16話】金木犀の騎士 【第17話】休戦協定
□【第18話】伝説の英雄 【第18.5話】リコレクション
□【第19話】右目の封印 【第20話】シンセサイズ
ロニエとティーゼの個性が垣間見えた第9話――
松岡禎丞さん(以下、松岡):ここから物語が進んでいくんだけど、第9話は少しほのぼの回みたいなところはあったかもしれないね。
島﨑信長さん(以下、島﨑):不穏なものは多少漂っているけど、大きな事件も起こらず、ロニエとティーゼの個性も見えてきたんじゃないかなと思う。一緒に(親睦会である)ピクニックに行ったことが良かったよね。
松岡:先週話したけど、ロニエが、「あれ? この人こんな人だったっけ?」という顔をしているんだよね。
島﨑:そこのト書きが面白かったよね。
松岡:よくわからないけど、キリト先輩が楽しそうだからいいか、みたいなことが書いてあって(笑)。
島﨑:慣れてきているよね、キリトに。
松岡:ティーゼのほうは、ユージオと真面目な話をしていたよね。
島﨑:ティーゼは重い事情があったりするから。あと、最後ではユージオがティーゼに告白されました。
松岡:あれなぁ……。
島﨑:やっぱりアリスがいるからね……。
松岡:ユージオ的に考えても、あれは辛い決断だったと思う。
島﨑:別にアリスのことも諦めてしまってもいいというか。現状生きているかどうかもわからないわけで、しかも《セントラル・カセドラル》に行くなんて、とんでもなく無理で無謀なことだから、諦めてここでティーゼと幸せに暮らすという手もあるわけだよね。それはセルカのときも少し思ったりもしたけど。でも、それを選ばないのがユージオという男なんですよね。ティーゼには申し訳ないけど。
松岡:そう。だからあそこのシーンはすごく切なかったんだよね。
島﨑:ユージオが真っ直ぐだからこそなんだよね。幼馴染とはいえ6年以上経って、それでも思い続けて救いに行くという気持ちを曲げないところはすごいよ。
貴族生まれのライオスとウンベールとの確執
松岡:それと、今回は「ステイ・クール」が出てきたんだった。あそこのキリトの言い方もあれだったけど、寝るときに「ステイ・クール」とユージオが言ったときの、そういうときに使う言葉じゃないんだけどなというのが面白くて(笑)。
島﨑:ははは。もうちょっとちゃんとした別れのときに使う言葉なんだよね。でもカタカナが神聖語だと思っているから、「ステ? ん? ステイ……」みたいな感じで、練習をして「よし! 言えるようになった」と思って使ってみたんだよね(笑)。
松岡:ああいうところ、ユージオはかわいいなと思った。
島﨑:かわいいよね。あれは絶対に反復練習の賜物だと思うから(笑)。でも「ステイ・クール」は何となく覚えておいてください。あと《禁忌目録》について、それだけが大事なのかな?みたいな。《禁忌目録》はどうなんだろう?という話もだんだん出てきたよね。
松岡:禁忌というのは、《アンダーワールド》からすると絶対の法だけど、それを自分で解釈して、自分でどう行動するかは、自分にしかできないんだよね。
島﨑:その法が絶対かと言われると、抜け道を使ってひどいこともできてしまうから、それはどうなんだろうと思うよね。それは果たして正しいのだろうかと。第8話で花を荒らされたけど、あれは《禁忌目録》に違反してないから何も悪くないの?ということだよね。
松岡:そうだよね。いくら花でも生きているものだから、その命を奪うことは禁忌に反していないのかという。
島﨑:あとは最初に稽古という名目で、ユージオ対ウンベールの勝負もありました。ここでも《想い》の強さという話が出てくるし、ライオスとウンベールだって強いんですよね。やっていることは小さいから弱そうに見えるけど、彼らは強いんです。傲慢な《想い》が強かったりするし、プライドは誰よりも高かったりして。
松岡:あと、ユージオが《アインクラッド流》をずっと練習しているんだよね。
島﨑:この辺のユージオの一つ一つの努力の積み重ね、研鑽とか、反復練習したからこそという話は原作でよく出てくるので、アニメから最初に見たいという人は、アニメを見てから原作も読んでいただくと、絶対にもっと楽しめるからオススメします! とてつもない修練をしないと、キリトの領域にはいけないんです。
松岡:本当そうだね。でも、その真っ直ぐさで修練を重ねていけば、いつかは絶対に(キリトの域に)行けるから。
島﨑:実はユージオの成長度はとんでもないんだよね。ちなみに、「ライオスとウンベールに対しては、どういった気持ちで演技されていますか?」だって。
松岡:許せないですね、僕は! 毎回毎回イラつきを覚えています。
島﨑:だってサイテーだよね! ロニエとティーゼの同室のフレニーカちゃんにひどいことをしてるんだよ。とてもじゃないけど言えないようなひどいことを!
松岡:それも禁忌の抜け穴を使っているからさ。この二人がどうなっていくのか。今回ユージオに(実質)負けたことによって、いろんな思いがこのふたりには生まれているから、今後を皆さんの目で確かめていただきたいと思います。
[文/塚越淳一]
作品情報
【イントロダクション】
「ここは……どこだ……?」
気づけばキリトは、なぜか壮大なファンタジーテイストの仮想世界にフルダイブしていた。ログイン直前の記憶があやふやなまま、手がかりを求めて辺りを彷徨う。
そして、漆黒の巨木《ギガスシダー》のもとにたどり着いた彼は、一人の少年と出会う。
「僕の名前はユージオ。よろしく、キリト君」
少年は、仮想世界の住人――《NPC》にもかかわらず、人間と同じ《感情の豊かさ》を持ち合わせていた。
ユージオと親交を深めながら、この世界からのログアウトを模索するキリト。そんな彼の脳裏に、ある記憶がよみがえる。それは、幼少期のキリトとユージオが野山を駆け回る想い出――本来、あるはずのない記憶。
更にその想い出には、ユージオともう一人、金色の髪を持つ少女の姿があった。名前は、アリス。絶対に忘れてはいけないはずの、大切な名前――。
【放送情報】
TOKYO MX:10月6日より 毎週土曜 24:00~
とちぎテレビ:10月6日より 毎週土曜 24:00~
群馬テレビ:10月6日より 毎週土曜 24:00~
BS11:10月6日より 毎週土曜 24:00~
MBS:10月6日より 毎週土曜 27:08~
テレビ愛知:10月8日より 毎週月曜 26:05~
[配信情報]
AbemaTV:10月6日より 毎週土曜 24:00~(地上波同時配信)
*放送開始日・放送日時は編成の都合等により変更となる場合がございます。予めご了承ください。
【STAFF】
原作:川原礫(「電撃文庫」刊)
原作イラスト・キャラクターデザイン原案:abec
監督:小野学
キャラクターデザイン:足立慎吾 鈴木豪 西口智也
助監督:佐久間貴史
総作画監督:鈴木豪 西口智也
プロップデザイン:早川麻美 伊藤公規
モンスターデザイン:河野敏弥
アクション作画監督:菅野芳弘 竹内哲也
美術監督:小川友佳子 渡辺佳人
美術設定:森岡賢一 谷内優穂
色彩設計:中野尚美
撮影監督:脇顯太朗 林賢太
モーショングラフィックス:大城丈宗
CG監督:雲藤隆太
編集:近藤勇二
音響監督:岩浪美和
効果:小山恭正
音響制作:ソニルード
音楽:梶浦由記
プロデュース:EGG FIRM ストレートエッジ
制作:A-1 Pictures
製作:SAO-A Project
【CAST】
キリト(桐ヶ谷和人):松岡禎丞
アスナ(結城明日奈):戸松遥
アリス:茅野愛衣
ユージオ:島﨑信長
【主題歌】
オープニングテーマ:LiSA「ADAMAS」
エンディングテーマ:藍井エイル「アイリス」