この記事をかいた人
- 小澤めぐみ
- 営業職を経験後、記者業務に携わりフリーへ。主に男性声優、漫画、アニメなど浅く広く…今はもっぱら藤沢朗読劇中毒
現在、TOKYO MX他で放送中のTVアニメ『不機嫌なモノノケ庵 續』。漫画家・ワザワキリさんの漫画『不機嫌なモノノケ庵』を原作に、2016年夏に放送されたTVアニメの続編です。
普通の男子高校生だった芦屋花繪(あしやはなえ)は、本来すむべき「隠世(かくりよ)」から、何らかの事情で「現世(うつしよ)」に留まる妖怪たちを「隠世」へと送り届ける仕事「妖怪祓い」を行う物怪庵の主・安倍晴齋(あべのはるいつき)の奉公人として妖怪祓いの仕事を手伝うことに。
第2期では、隠世を統制する三権神が登場し、芦屋はさまざまな事件へと巻き込まれていくストーリーとなっています。
本稿では、芦屋花繪役の梶裕貴さんと、安倍晴齋役の前野智昭さんにインタビュー。第1期を振り返っての感想や、第2期から登場する新キャラクター、収録の様子などを伺いました!
――まず、第2期の放送が決まっての感想をお聞かせください。
芦屋花繪役・梶裕貴さん(以降、梶):実は僕らは、第1期の放送が終わって少ししたタイミングで、続きをやれるかも、というお話を既に伺っていたんです。
レギュラーで出演させていただいているキャストはもちろん、ゲストさん、スタッフさんも含め、この作品を愛している思いが伝わってくる現場だったので、その思いがファンの皆さんにも伝わって、実際に第2期をお届けできることになり、とてもうれしく思っています。
安倍晴齋役・前野智昭さん(以降、前野):第1期は、多くの謎が残ったまま一区切りという形を迎えたんですけれども、すごく視聴者の皆さんからご好評をいただいていましたし、どこか僕らの心の中で「2期もやるよね」と、希望を持って第1期を終えることができていました。
改めて第2期の制作が決まったというお話を聞いて、純粋にうれしかったですし、また、梶くんや大谷(育江)さんと、この作品にお芝居を当てられると思うとうれしかったです。
いち読者として続きを楽しみにしている作品でもあったので、そのアニメ化には特別な思いもあり、先生の原作を読ませていただいていると、この妖怪は誰が声を当てられるのかなとか、物怪庵の先代の主であるアオイはどうなるのかなと想像もできて、純粋に収録が楽しみでした。
――第1期の放送を振り返って、印象に残っているシーンなどはありますか?
梶:オムニバス形式による“妖怪たちのお悩み解決”というか、妖怪1人ごとのドラマを描いてきていたので、どれも印象深いですね……。
妖怪との出会いという意味では、モジャに対して最初は、自分と妖怪や隠世との接点が分からないまま怯える様子もありましたけど、今では芦屋に懐いてずっと行動を共にしていて、家族のようになっている姿が本当にほほ笑ましいですよね。
それから第2話で登場したギギギの親分は、見た目のインパクトも、立木(文彦)さんのお声とお芝居のインパクトも相まって非常に記憶に残っていますし……と、挙げていくと全部になっちゃうんですけど(苦笑)。
第10話のノボウの回は、なんだかんだ穏やかで温かい雰囲気のエピソードが多い中で、切なくて寂しいというか、少し考えさせられるような内容で。これもまた、飛田(展男)さんのお芝居が本当に素敵で、現場でお芝居されているのを生で聴かせていただいていましたけど、本当に引き込まれるものがあって、いろいろな意味で印象的でした。
前野:第4話で隠世に入った芦屋くんが、カピバラの妖怪に対して気が高ぶって不思議な力を発揮するシーンがあるんですけど、わりと第1期の序盤ということで、どういう設定で力が発揮されたのかが、まだ原作の方でも明らかになっていなかったこともあり、正直どういう気持ちでやればいいのか僕らも探り探りの部分があって。
そこは梶くんのいい塩梅で、不思議な力を発揮した芦屋を演じていらっしゃったんですけど。
第2期では改めて、こういう理由だから、第1期でああいうことだったんだなというのが分かるお話もあり、今期の収録をしてみて、やっとこれで点と点がつながったなというところが結構あったので、第1期で謎を残していたシーンは印象に残っています。
――第2期から登場する司法と行政という新キャラクターの印象はいかがですか?
梶:第1期から登場している立法が、どうしてこういう呼び名になっているのか?という疑問もあった中で…第2期になって、新たに登場した司法と行政と合わせて、日本の社会における三権と同じように、隠世における存在、立ち位置がそのまま呼び名になっているんだという事実が判明しました。
どのキャラクターもそれぞれミステリアスな雰囲気を持っていて、第1期の頃から関係性のあった立法と同じように司法と行政も、芦屋や安倍に近い存在ではあるものの、読めないところ、食えないところがあるんじゃないかと思います。
第2期では、まず司法が登場しました。独特な言葉使いをするのですが、特にどこかの方言という設定はなく、架空の言葉使いなので、原作の時からどういう風にしゃべるのかなと興味があったんですよね。
アニメでは下野(紘)さんが声を担当されていますけど、実は想像していたイントネーションと実際に下野さんが収録されたのとでは、少しイメージが違っていて。でも、そこが面白かったり、だからこそ耳に残ったり。
もちろん、今では下野さんのイントネーションがしっくりくるようになりました。まだ謎の多い、行政とも立法とも違った雰囲気のあるキャラクターですね。
前野:そうですね。新キャラクターを下野さんと遊佐(浩二)さんが担当されているのですが、本当にお2人の声とお芝居が付くことによって、より味が増すキャラクターになっていると思います。
僕が第1期で、立法は諏訪部(順一)さんか遊佐さんのどちらかだろうと想像していたら、諏訪部さんで。今回、遊佐さんもまさかの行政役でキャスティングされるということで、僕の予想は当たっていたなと思います!
梶:見事にね(笑)。お2人とも、ミステリアスのプロフェッショナルですから。
前野:何か深いところで考えているキャラクターを演じられたら、遊佐さんと諏訪部さんの右に出る者はいないだろうと思っていますし、ミステリアスなキャラクターというところだけでなく、絶対敵に回したくないなというところも、まさにピッタリだと思います。
下野さん演じる司法は、かわいらしい一面もありつつ、つかみどころのないキャラクターです。
こちらも悪いヤツじゃないんだろうけど、おそらく敵にしない方がいいんだろうなという不思議な強さを感じさせるキャラクターで、今後どういう風に絡んでいくのか楽しみなキャラクターたちですね。
――そんな新キャラクターも交えつつ、第1期からのキャラクターたちもいて。久しぶりの収録現場はいかがでしたか?
梶:もともと固定のレギュラーメンバーが非常に少ない現場なので、エピソードによっては本当に数人だけという収録現場なんです。
ヤヒコ役の大谷さんも本当に続編を楽しみにされていて、僕たちとまた“モノノケ庵”を作れることをすごく喜んでくださって、僕らもそれがうれしかったです。
ヤヒコが主役である第4話は、ほほ笑ましくもあり、ちょっと切なくもある回。そこにゲストのかないみかさん演じる妖怪も加わって、本当に素敵なドラマとなっています。第1期の頃からですが、我々にとって、なかなかご一緒させていただく機会の少ない大先輩方がゲストで来てくださることが多いので、すごく勉強になりますし、あらためて声やお芝居の説得力に感動させられます。
前野:刺激になりますね。
梶:あ、もちろんちゃんと、禅子と禅子父も出ますからね!(笑)。
――作品内で詳しい描写はありませんが、ご自身が「隠世」で働くとしたらどんな仕事をしてみたいですか? 1期目の第4話のシーンなどを見ていると、意外と人間と変わらない暮らしをしているようなので、現世から妖怪たちに広めてみたいことなど。
梶:まず、どんな仕事があるんだろう…。声優とかいないですよね?(笑)テレビとかあるのかな?
前野:うーん、なさそう。
梶:どこか江戸っぽい空気感がありますよね。なのでまずは隠世の、あの街並みを生で見てみたいなと思います。僕は江戸の空気感や時代物に憧れがあるので、隠世の薬屋である「亀薬堂」などの和風な仕事に就いてみたいですね。キセルとか扱ってみたり。
前野:僕はやっぱり、隠世ではプロ野球選手になってみたいですね(笑)。
梶:(笑)。プロ野球はあるかな? ……というか、草野球もどうなんだろう……。
前野:野球じゃないかもしれないですけど、隠世で流行っているメジャーな……例えば、蹴鞠とか? プロ選手になって、他の妖怪たちに夢を与える仕事をして、それを極めてみたいです。
梶:プロなんだ!?
前野:ワザワ先生に描いてもらいましょう、スピンオフみたいな感じで(笑)。
梶:見てみたいです(笑)。
――キャラクターたちと野球対決とか面白そうですね。最後に、第2期の見どころなど、放送を楽しみにしているファンの方へメッセージをお願いします。
梶:“モノノケ庵”という作品は、本当に温かくて、柔らかくて、優しい空気感に包まれている作品だと思います。それは第2期も変わらず根底にあると思いますが、第1期よりも物語の核心に触れ始める分、少しシリアスで暗い部分も増えてくるかと思います。
新キャラクターである司法と行政の動きだったり、第1期の頃にも登場していたキーワードとして、アオイという存在がありますので、その辺りに注目していただけるといいのかなと。
それに応じて、第1期の中で培ってきた、芦屋と安倍の絆が試されるという展開にもなっていきます。ぜひ欠かすことなく最後までご覧ください。よろしくお願します!
前野:新キャラクターとの関係性もそうですし、これまで謎に包まれていた芦屋の父親の話だったり、物怪庵の先代の主・アオイの話だったりが、徐々に明らかになっていくお話になっているので、ぜひぜひチェックしていただきたいです。
その中で、第1期に比べると若干、芦屋と安倍の絆が深まったような状態で、お話が始まるんですけども。
梶:若干ですか!? 僕は、すごく良い絆が出来ていたと思っていたんですけど(笑)。
前野:いやいや、いい絆ですよ。
――えっと……もちろん、前野さんと梶さんは固い絆で結ばれてますよね?
梶:それはもう…もう、ね?
前野:もうMAXですよ、限界突破です!
梶:そうですね。(笑)キャラクターたちも、ますますいいバディになっていってくれると思うので。
前野:その芦屋と安倍の絆の深まり具合というのが、第2期を通してどうなっていくのか、それが本当のものなのかどうかというのを、ぜひ最後まで見届けていただけたらなと思います。
[取材・文/小澤めぐみ 写真/相澤宏諒]
営業職を経験後、記者・編集業務に携わりフリーへ。男性声優を中心に、漫画、アニメ、外ドラ、BLなど浅く広く好奇心は一人前。飲食、旅行、音楽、(ヘタだが)写真撮影、話を聞くことも好きで、近年の自粛生活は苦痛。最近のお気に入りは『薬屋のひとりごと』『異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。』。王道モノから西東問わず歴史モノなど“ファンタジー”や“ミステリー”が好物。今はもっぱら藤沢朗読劇中毒
2019年4月3日(水)発売
■Blu-ray
品番:VPXY-71697
価格:¥9,000+税
収録内容:本編第1話~第3話
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価格:¥8,000+税
収録内容:本編第1話~第3話
<パッケージ仕様>
・ワザワキリ先生描き下ろしジャケット・スリーブケース
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・ワザワキリ先生描き下ろし漫画
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品番:VPXY-71698
価格:¥9,000+税
収録内容:本編第4話~第6話
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品番:VPBY-14815
価格:¥8,000+税
収録内容:本編第4話~第6話
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・ワザワキリ先生描き下ろしジャケット・スリーブケース
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・「不機嫌なモノノケ庵 續」スペシャルイベント夜の部優先購入応募券
・モジャ・ヤヒコ・キナコオリジナルふせんセット※初回生産分のみ
<特典映像>
・芦屋花繪役 梶裕貴×安倍晴齋役 前野智昭スペシャル座談会映像
・番組宣伝SPOT集
2019年6月12日(水)発売
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品番:VPXY-71699
価格:¥9,000+税
収録内容:本編第7話~第9話
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品番:VPBY-14816
価格:¥8,000+税
収録内容:本編第7話~第9話
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・ワザワキリ先生描き下ろしジャケット・スリーブケース
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・ワザワキリ先生描き下ろし漫画
・「不機嫌なモノノケ庵 續」オリジナルドラマCD其の壱
・オリジナル巾着※初回生産分のみ
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・DVDスポット発売前バージョン15秒、30秒
2019年7月17日(水)発売
■Blu-ray
品番:VPXY-71700
価格:¥9,000+税
収録内容:本編第10話~第13話
■DVD
品番:PBY-14817
価格:¥8,000+税
収録内容:本編第10話~第13話
<パッケージ仕様>
・ワザワキリ先生描き下ろしジャケット・スリーブケース
<封入特典>
・「不機嫌なモノノケ庵 續」オリジナルドラマCD其の弐
・オリジナルマスキングテープセット※初回生産分のみ
<特典映像>
・DVDスポット発売後バージョン15秒、30秒
※商品内容は変更になる場合がございます。予めご了承ください。
★そのほかの詳細は、VAP公式HPもしくはアニメ公式HPをご覧ください。
【2019年4月1日(月)】までにご予約されたお客様が対象となります。
※期間内であっても、特典は無くなり次第終了となります。予めご了承下さい。
※特典は、商品と同梱で配送となります。
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※『【Blu-ray】TV 不機嫌なモノノケ庵 續 』1巻・2巻、もしくは『【DVD】TV 不機嫌なモノノケ庵 續 』1巻・2巻をご購入頂いた方が対象となります。
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【アニメイトオンライン】【Blu-ray一括購入】TV 不機嫌なモノノケ庵 續
【アニメイトオンライン】【DVD一括購入】TV 不機嫌なモノノケ庵 續
日時:2019年8月4日(日)昼の部・夜の部2回公演
会場:東京・北区 北とぴあ さくらホール
出演者 梶裕貴・前野智昭 ほか
※詳細は後日発表致します。
※チケット優先購入応募券は、BD&DVD今第1巻(昼の部)、第2巻(夜の部)に封入
・TOKYO MX:毎週日曜22:00~
・サンテレビ:毎週日曜23:30~
・BSフジ:毎週火曜24:30~
・AT-X:毎週土曜21:00~ <地上波より先行放送>
リピート放送:毎週(日)8:00/毎週(火)13:00/毎週(木)29:00 週1話ずつ4回放送
※各局放送日時は変更になる場合がございます。
「妖怪祓い」とは、本来すむべき「隠世(かくりよ)」から、何らかの事情で「現世(うつしよ)」に留まる妖怪たちを「隠世」へと送り届ける仕事である。
妖怪祓いを行う物怪庵の主・安倍晴齋への「100万怨」支払いのため、奉公人として妖怪祓いの仕事を手伝うことになった芦屋花繪。
ある日、2人が仕事を終えて物怪庵に戻ると、隠世を統制する三権神の1人、立法からのSOSが届く。2人はすぐさま隠世を訪れるが、そこで芦屋は事件に巻き込まれることに…。
芦屋と安倍の妖怪祓いコンビと妖怪たちの物語が再び幕を開ける。
原作:ワザワキリ
監督:川崎逸朗
シリーズ構成:吉岡たかを
キャラクターデザイン:あおばみずき
アニメーション制作:ぴえろプラス
芦屋花繪:梶裕貴
安倍晴齋:前野智昭
藤原禅子:高垣彩陽
ヤヒコ:大谷育江
コウラ:日笠陽子
シズク:橋本ちなみ
立法:諏訪部順一
司法:下野紘
行政:遊佐浩二
他
TVアニメ「不機嫌なモノノケ庵 續」公式サイト
TVアニメ「不機嫌なモノノケ庵 續」公式ツイッター(@mononokean_tv)
ガンガンコミックスONLINE『不機嫌なモノノケ庵』(著:ワザワキリ)
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≪ガンガンONLINE≫
毎週月・木曜日更新 (「不機嫌なモノノケ庵」の更新は 毎月第2週木曜日更新となります。)→http://www.ganganonline.com/
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