この記事をかいた人
- 二城利月
- 元アニメイトタイムズの編集者で、現在はフリーのライター。アニメ、声優、VTuberの記事など作ってます。
現在好評放送中のTVアニメ『賢者の孫』。そのEDテーマ『圧倒的 Vivid Days』を歌うのは、バーチャルシンガー"吉七味。"(よしななみ)さんです。
彼女は2018年10月avex picturesとSHOWROOMの合同企画として開催された史上初「女性バーチャルタレント限定」オーディションで圧倒的な歌唱力を見せ合格。TVアニメ「賢者の孫」EDアーティスト&声優デビューの権利を獲得し、水樹奈々さん・茅原実里さんらへの楽曲提供で知られるElements Gardenのプロデュースで、来たる6月19日(水)にデビューを果たします。
そんな"吉七味。"さんですが、そのプロフィールの多くは謎に包まれています。そこでアニメイトタイムズでは、彼女の人物像に迫るべく、MV収録現場にお邪魔してインタビューを行わせていただきました!
記事は前後編に分けてお届け。彗星のごとく現れたバーチャルシンガー、その素顔と魅力に迫ります。
――まず、自己紹介をお願いします。
吉七味さん(以下、吉):吉七味。です。小さい頃に両親に捨てられ、今は大家さんに育ててもらっております(笑)。
――けっこうヘビーな出身をお持ちなんですね……。
吉:もともと歌が大好きなんですけれども、そういう家庭環境もあり偏屈というか引きこもりがちになっていたんですね。「SHOWROOM」(ショールーム)での配信を通じて、ちょっとずつファンの方とのコミュニケーションを経て少しずつ自信がついてきたというか……。今はロックを歌うのが好きなので、ロックシンガーになりたいという夢があります。
――なるほど。まずはデビューのキッカケとなるオーディションの話を伺っていきたいのですが。オーディションを受けた経緯について教えてください。
吉:アニメや歌うことが大好きで、たまたまavexさんとSHOWROOMのコラボでアニメのED主題歌という、まさに七味が恋い焦がれたイベントがあったので、チャレンジしてみようと思ったのがキッカケです!
――オーディション中の配信はどのような心境で行っていたのですか?
吉:基本はファンとのコミュニケーション交流を楽しみながら、好きな歌を歌って自分をPRしていく形でした。少しでも自分の歌とかをいろんな人に聞いてもらいたいという気持ちで毎日配信していました!
――優勝が決まった時の感想はいかがでしたか?
吉:SHOWROOMの受信箱みたいなのがありまして、それを開いた瞬間に「優勝は吉七味。に決定」という文字が見えた瞬間にぶわっと涙が溢れて号泣してしまいました。
――溢れちゃったんですね、ありがとうございます。それでは『賢者の孫』についての話を伺ってきたいと思います。まず、声優としてキャラクター(ミランダ=ウォーレス)のアフレコを行った感想から教えてください。
吉:すごく大変でした……。声優さんの偉大さが身にしみる体験で。マイクの入り方すら分からなくて、収録は皆さんと合同でやらせていただいたんですけれど、主演の小林先生(小林裕介さん)とか……、小林先生って言っちゃった(笑)。小林さんとか、たくさんの声優の方々にご指導いただいて。めちゃめちゃ優しく手ほどきを受けたので、すごく楽しかったです。あとやっぱり、声優の難しさというのが分かった収録でした。
――印象的だったアドバイスなどありますか?
吉:ミランダ=ウォーレス役は気の強い女性なんですけど、そのキャラに入り過ぎて自然な演技ができていないと小林さんに教えていただいて。もっとキャラのことは一回忘れて、ありのままの自分の感情を表現するように、というアドバイスをいただいて。それがすごく印象的でした。貴重なアドバイスでした。
――では原作を読んだ感想はいかがでしょうか?
吉:すごくストレスフリーな、すっと頭に入ってくる作品で。でも、後半になっていくにつれてスケールがどんどん大きく、国同士の引っ張り合いというか、攻防戦が複雑になっていく広がり、ドラマが見えて。徐々に熱くなっていく感じの作品だと思いました。
――吉さんが歌うED主題歌『圧倒的 Vivid Days』を、初めて聞いた時の感想を教えてください。
吉:とても衝撃でしたね。前奏からすごくカッコ良い曲調から入って、そのままずっとカッコ良いので。まさに七味が求めていたロックな曲調だったので、すごく嬉しかったです。
――曲について吉さんの方から何かオーダーはあったのでしょうか?
吉:自分はロックシンガーとして活動していきたいというのだけは伝えていましたが、それくらいですね。
――はじめてのレコーディングはいかがでしたか?
吉:スタジオにレコーディング入った瞬間から、ずっと歌い続けて。2時間ぐらいで終わったのですが、ずっとハイテンションで楽しい現場でした!
――歌ってみた感想はいかがでしょうか。
吉:楽しかったしか覚えてないです! それぐらい夢中にさせてくれる楽曲だったので、歌っていて楽しいなと思えるような楽曲です。
――吉さん的に曲のおすすめのポイントがあれば教えてください。
吉:後半になっていくにつれて、どんどんカッコ良くなっていくので。やっぱりラスサビ前からの盛り上がりみたいなところは一番の聴き所かなと思います。どんどんどんどんカッコ良くなる感じで。ジェットコースターみたいな爽快感です。
――先日のアニメジャパンでは、初めてステージイベントに出演し、曲も初披露されていましたが、ステージに立った感想などはいかがでしょうか。
吉:すごく緊張しました。本番ですごいなと思ったのが、司会者の方と小林さんと若井さん(若井友希さん)が、さすがの盛り上げ方をしてくださって。それで緊張がほぐれてからの歌唱だったので、すごく楽しく歌えたというか、あっという間のステージでした。
――同じ人前での披露とはいえ、普段の配信とはやはり感覚が違うものなのでしょうか?
吉:そうですね。やっぱり会場で生身の“人間”が実際にいらっしゃっているという(笑)。普段の配信とでは全然環境が違うので。空気感が全然違いました。
――ありがとうございます。先程ロックがお好きとおっしゃっていましたが、普段からロックを聞いているのでしょうか?
吉:どうかとは思うんですけど、普段はエモい曲が好きなんですよ(笑)。聴くのはエモい曲、歌うのはロックですね。
――ちなみに、好きな曲は何でしょうか?
吉:最近は「ずっと真夜中でいいのに。」さんとか、「ものんくる」さんとかですね、最近気になっているのは。
――憧れているアーティストさんはいますか?
吉:逆に言うと、全てのアーティストに憧れています。尊敬をしているので。七味はまだちょうど中間だと思うんです。まだ素人とプロの狭間にいる感じだと思うので。やっぱりプロってなると、私は全然まだまだですね。
――アーティストを目指したキッカケは何かあるのでしょうか?
吉:小学生の頃は6年間合唱団というのに通っていまして、その頃は歌うのが当たり前みたいな。自分から歌いたいという感情はあまりなくて、本当に歌うのが日常で当たり前でした。それが本当に歌いたいと思うようになったのは、オーディションがキッカケで。ファンとの交流の中で、自分がアニメの主題歌とかオリジナルの曲を歌ったらファンが喜んでくれるだろうな、というのが一番の動機になっています。自分が歌いたいというよりは喜んでほしいという気持ちの方が強いですね。
後半へ続く。
[取材・文:二城利月]
某美少女ゲーム雑誌の編集、アニメイトタイムズの編集を経て、現在はフリーで活動中のライター。主にアニメ、声優、VTuber、ゲーム、車などの記事を作ってます。好きなアニメは『ガルパン』、『艦これ』、『はいふり』、『ラブライブ!』、『ゆるキャン△』、『放課後ていぼう日誌』など。聖地巡礼が好きで、ハマるとすぐ飛んでいきます。
吉七味。公式アーティストサイト
吉七味。公式Twitter(@ikuseinanami)
吉七味。さんがTVアニメ「賢者の孫」第2話の見所を紹介する動画も公開中!
TVアニメ「賢者の孫」エンディングテーマ
「圧倒的 Vivid Days」/吉七味。
2019.6.19(水)on Sale
CD1,200 CD+DVD ¥1,800 ※税別
[CD]
01 圧倒的 Vivid Days
02 Heart×Nexus
03 圧倒的 Vivid Days (Instrumental)
04 Heart×Nexus (Instrumental)
[DVD]
圧倒的Vivid Days -Music Video-
事故死したはずの青年が、なんと赤ん坊として異世界に転生!? そして「賢者」と呼ばれる男に拾われ、「シン」と名付けられる。賢者のもとで魔法を教わり、すくすくと成長するシンだったが、彼には一つ致命的な問題が…!?
AT-X:2019年4月10日(水)より、毎週水曜23:30~ ※リピート放送あり
ABCテレビ:2019年4月10日(水)より、毎週水曜26:16~
TOKYO MX:2019年4月11日(木)より、毎週木曜23:30~
BS11:2019年4月11日(木)より、毎週木曜23:30~
シン=ウォルフォード:小林裕介
アウグスト=フォン=アールスハイド:小松昌平
シシリー=フォン=クロード:本泉莉奈
マリア=フォン=メッシーナ:若井友希
マーリン=ウォルフォード:屋良有作
メリダ=ボーウェン:高島雅羅
オリバー=シュトローム:森川智之
ミランダ=フォーレス:吉七味。
メイ=フォン=アールスハイド:雛乃木まや
アリス=コーナー:久保田未夢
トール=フォン=フレーゲル:志田有彩
リン=ヒューズ:山口愛
ユーリ=カールトン:長妻樹里
トニー=フレイド:小林千晃
ユリウス=フォン=リッテンハイム:河本啓佑
マーク=ビーン:葉山翔太
オリビア=ストーン:佐藤沙耶