この記事をかいた人
- 福室美綺
- 福岡出身。触れた作品にすぐハマる、ちょろさNo.1ライター。親友であり敵のような複雑な関係性が大好物です。
2019年3月3日(日)、声優アーティストとして活躍している羽多野渉さんのライブツアー『Wataru Hatano Live Tour 2019 -Futuristic-』が、大宮ソニックシティにて開催されました。
2018年12月12日にリリースした2ndアルバム「Futuristic」を携え、東京と大阪の2都市4公演で行われた今回のライブツアー。
歌や軽快なMCトークで魅せるだけでなく、“未来”と“進化”を感じさせられるような新しい演出に、心が健康になるツアー初日となった【夜の部】の模様をたっぷりとレポートします!
青のペンライトで輝く場内に、波の音が心地よい「〜prologue〜」に合わせてオープニング映像が。白い霧に包まれ幻想的な雰囲気になると、ステージ中央に羽多野さんが登場!
大きな掛け声とともに、『Wataru Hatano Live Tour 2019 -Futuristic-』夜の部がスタートしました。
まっすぐに前を見つめながら、2ndアルバムに収録されている新曲「Truth For」を歌い上げる羽多野さん。メタリック素材の衣装をキラキラと輝かせながら、ダンスでも魅了します。
レーザービームの演出でさらに会場が盛り上がり、羽多野さんが描く“未来”へ1歩足を踏み入れたような一体感に包まれました。
続いて披露した「realize」で、羽多野さんは言葉を1つ1つ大切に歌い紡いでいきます。羽多野さんの想いが詰まった“変わらないでいるために変わり続けていくんだ”という歌詞を、優しくも力強く歌い上げる姿から目が離せません。
雰囲気がガラリと変わり、PS Vita(R)ゲーム『Dance with Devils』のオープニングテーマ「運命のCoda」。曲が流れた瞬間、黄色い歓声が次々と沸き起こります。
会場は一気に赤色へ染まり、羽多野さんは情熱的なパフォーマンスを披露。間奏シーンのダンスでは、多くのファンたちを“とりこ”にしていました。
スピード感満載で3曲を駆け抜けた後、最初のMCでは「みなさん、こんばんはー!」「みなさんの応援のおかげで、今年もライブツアーができました!ありがとうございます!」と大きい声で感謝の言葉を贈ります。
4年ぶりのアルバムとなった「Futuristic」の話になると、作家さんに作ってもらった楽曲は、自身が思っていた以上にオシャレな楽曲ばかりで、どのようにライブで表現すべきかドキドキしていたとのこと。
「羽多野渉のライブらしく、“安全に”最後まで楽しんでいただきたいと思います!」と、羽多野さんらしい言葉で盛り上がりを見せると、「KING & QUEEN」のポップなイントロが流れ、さらに歓声が大きく!
「今日は立華リンドの誕生日ー!」と叫び、『Dance with Devils』で羽多野さん自身が演じたキャラクターの誕生日を全員でお祝いするかのように、コール&レスポンスが響き渡ります。
また、曲中で客席に降りるシーンもあり、ファンたちは大興奮。すぐそばで歌う羽多野さんも、満開の笑顔でとても楽しそうでした。
歓声が鳴り止まないまま、次の曲「Mach 1.67」へ。スタンドマイクをたくみに使いながら、大人の色気を放つ羽多野さん。スタンドマイクに触れる仕草や腰をくねらせるダンスに、多くのファンがノックアウト状態に。筆者自身、メモを取ることすら忘れるほど、羽多野さんの色気に魅了されました。
序盤から新しい演出でヒートアップする中、2回目のMCへ。3月3日、この日は立華リンドの誕生日ということで、改めて全員で「おめでとう!」とお祝いします。
キャラクターを大切にしている羽多野さんの愛情と、ファンたちの想いが重なり合う瞬間はたまりません。
羽多野さんは、皆さんの前で歌って踊る機会があることに感謝。さらに、2019年1月13日に武道館で開催された『あんさんぶるスターズ!』キャストライブの話になり、「まさか自分が武道館で歌うとは思わなかった」と振り返ります。
羽多野さんが演じているユニット“UNDEAD”の乙狩アドニスが話に出てくると、大きな歓声が上がり、たちまちペンライトが紫色にチェンジ。その様子を見た羽多野さんは「みなさん早いですね(笑)」と、うれしそうな顔に。
「非常に真面目で、弱いものは自分が助けるんだ守るんだという、心優しい強い男の子。そんなアドニスくんの人間的なかっこよさや優しさがギュッと詰まった曲があるんです! 皆さん、聴いてくれますか!?」と、なんと羽多野さんが乙狩アドニスの楽曲「Saql Faith」をカバー!
予想外の展開に、会場のテンションは急上昇し、この日一番の歓声に包まれました。
“小さな生き物を守る”というアドニスくんにならい、「我が家にも守るべき小さな生き物がいる」と愛猫のむぎについて話す羽多野さん。リラックスムードに包まれる中、小さな生き物をイメージした楽曲「I Give U My…」を歌います。
イスに座り、リズムに乗りながら歌う羽多野さんの後ろには、部屋を駆け回る猫のシルエットが。日常の様子を垣間見ているような感覚になり、猫とたわむれる羽多野さんのかわいらしい姿に笑顔がこぼれ、心が癒されました。
赤のラインがアクセントとなっている黒の衣装にチェンジし再登場した羽多野さん。
「記憶の底の未来の君へ」を届けた後、再び雰囲気が変わり、クラブミュージックのようなサウンドに合わせた、ダンサーのソロパートで会場はヒートアップ!
途中、羽多野さんもダンサーに混じってダンスを披露し、歓声がさらに大きくなります。
かっこいい姿で魅了したかと思えば、続く「I'm a Voice Actor」では、小芝居を入れたり、アドリブを入れたりしながらかわいい振り付けで魅せるシーンも。
羽多野さんの二次元ワールドに足を踏み入れ、楽しい気持ちでいっぱいに。「3、2、1! アクション!!」のコールで、会場が1つになった瞬間も忘れられません。
MCでは、声優としてのスタートを切った経緯をユーモアな話を交えて話す羽多野さん。ライブを楽しみにしてくれていた皆さんの言葉を“エゴサ”で垣間見ながら、自分の励みにしてライブの準備を進めてきたそうです。
このライブツアーができたのもスタッフや応援してくれる皆さんのおかげだと語り、「幸せを感じています」と温かい言葉を届けました。
まもなく終わりの時間が近づいてきたことを羽多野さんが告げると、会場から「えー!」と名残惜しい声が。その反応に羽多野さんは喜びや感謝の気持ちを抱いたようで、「この“えー!”で助けられる。これを欲していたのかもしれない……」と言い、笑いを起こします。
ここで、2019年映画公開を控えている、TVアニメ『ユーリ!!! on ICE』の話へ。ギオルギー・ポポーヴィッチを演じる羽多野さんも劇場版に期待を寄せ、担当したTVアニメシリーズのエンディングテーマ「You Only Live Once」を楽しそうに歌い上げました。
体が自然と動き始めるようなメロディーと羽多野さんの優しい歌声がマッチし、『ユーリ!!! on ICE』のシーンがよみがえってくるかのようです。
最後に披露したのは、2ndアルバムのリード曲となっている「CAPSULE HEART」。ダンサーとの息ぴったりなフォーメーションとダンスに釘づけに。
激しいダンスを披露しながら華麗な歌声を響かせる羽多野さんの姿に、“可能性は無限大”だと感じさせられるようでした。
「伸ばす手を掴んでくれるから 目指すんだ 明日を 明日を」の歌詞が心に響き、大きな勇気が湧き出てきた方は多いはず。
客席を背中に向け、スポットライトを浴びながらフェードアウトした瞬間、すぐに「アンコール!」の声が会場内に響き渡ります。
大きなアンコールの声に応えて、再びステージに登場したライブTシャツ姿の羽多野さん。ライブ恒例のチャレンジコーナーがやってきました!
今年は、「Never be too late」をご自身のギターを使ったアコースティックver.でお届け。ギターのチューニングを行う中、「ちょっと不安だね(笑)」と羽多野さん自身も緊張している様子です。
それでも一生懸命に客席へ届けようとする羽多野さん。そんな姿や歌声からにじみ出ている人柄に、多くの人が魅了され聞き惚れていました。
優しい雰囲気に包まれたまま、次はグッズ紹介コーナーへ。「えっ、これだけ!?」とステージ上には、ライブTシャツと缶バッジのみが運ばれ、クスクスと笑いが沸きます。
皆さんの愛のおかげでグッズの売れ行きがすさまじく完売多数とのことで、羽多野さん自身もびっくり。特にスマホリングは大好評でした!
この他、羽多野さんのアーティストブック「Wataru Hatano 5th Anniversary☆Artist Book『Grateful』」が電子書籍化されることも発表に。現在、BOOK☆WALKERほか電子書籍ストアで配信されているので、ぜひチェックしてください♩
そんな中、アニメイト横浜店で行われた2ndアルバム「Futuristic」の発売記念“羽多野渉ミュージアム”のこぼれ話も。店員さんから1番人気は“むぎちゃんオフショットコーナー”だったと報告されたそうで、笑いが起こりました。
4歳の誕生日おめでとう!
— 羽多野渉 公式 (@hatano_official) 2019年3月12日
むぎ!
時が経つのは本当に早いね〜。
今日は美味しいもの食べようね!
皆さんもお祝いのツイートありがとうございますっ‼︎ pic.twitter.com/1aemGRxl3y
▲羽多野さんの愛猫「むぎ」ちゃん
ライブツアーを支えるたくさんのスタッフさんへの、羽多野さんの感謝の思いを受け、会場からステージ裏にいるスタッフさんへ温かい拍手が送られる場面では、客席のファンたちだけでなく、スタッフさんへの感謝の気持ちも大切にする羽多野さんだからこそ、たくさんの人に愛されているのだと感じます。
ホッと心が暖かくなる瞬間を肌身で感じた後、「皆さんにエールを歌で送りたいと思います!」と伝えられたのは、TVアニメ『ひとりじめマイヒーロー』のオープニングテーマ「ハートシグナル」。
一体感あふれる手拍子やコール&レスポンスがとても気持ちよく、かわいらしいサビのダンスでさらに会場はヒートアップし、歓声がどんどん大きくなります。
そのまま、羽多野さんのライブ恒例となっている“タオル”を使ったパフォーマンスへ。
「タオルがない方は“心のタオル”を広げていただいて……」とユーモアな発言に笑顔がこぼれ、タオルの振り方をレクチャーしている最中に「ワン・ツー・スリー」を「ワン・ツー・さーん!」と言ってしまうかわいいシーンもあり、もうニヤニヤが止まりません。
「Sing and Dance!」でファンたちと一緒にタオルを使って大盛り上がり。会場の後ろまで笑顔を届けるようにジャンプしたり、ファンたちのハートを手で形作った銃で撃ち抜いたり、見ているだけで自然と笑顔になるほど楽しそうでした。
今回のライブツアーで、ダンスを多く取り入れていた羽多野さん。歌だけでなく、ダンサーさんたちと一緒にダンスできること、年々チーム力が増していっていることがうれしいと語り、改めてライブに遊びに来てくれたファンの皆さんへ感謝の言葉を贈りました。
アンコール最後の曲は、1stシングル「はじまりの日に」。初めて聞いたときにピンッときた楽曲だそうで、“この曲を歌うたびに自分の中で大切に思っていることを思い出せるような気がする。そして、頑張っている皆さんの応援歌になれたらいいな”と話し、歌を紡いでいきます。
“立ち止まってもゆっくり進んでいいんだよ”、“大丈夫だよ”と優しいメッセージが羽多野さんの歌声から届けられ、しっかりと受け止めるファンたちの温かい姿が印象的でした。
「楽しいライブの終わりは少し寂しい気持ちになりますが、“はじまりの日に”で終わることで、ここからまた新たなライブツアーが始まります。皆さんの温かい笑顔と素敵な声援に包まれて、また来年もやりたいな、これからも音楽活動を続けていきたいと思いました。ありがとうございます!」とありのままの気持ちを伝える一幕に、言葉にならない感情がこみ上げてきます。
羽多野さんがステージから去っても、流れているメロディーにあわせて歌を口ずさむファンたちの姿に、さらに心が温かくなりました。
最後に、ステージ上のスクリーンに羽多野さんのサインとメッセージが映し出されると、大きな歓声と拍手が。最後の最後まで、羽多野さんからファンへの愛情が伝わってくるようでした。
声優として、アーティストとしての“羽多野渉”が満載のライブツアーとなった『Wataru Hatano Live Tour 2019 -Futuristic-』。羽多野さんらしさがありつつも、未来や進化を感じさせられる演出とパフォーマンスに、今後への期待がさらに高まります!
まだアルバム「Futuristic」をお手に取っていない方は、この機会にぜひお聴きください。羽多野さんが紡ぐ歌や言葉の力に、心も体も健康になること間違いありません♩
[取材・文/福室 美綺]
2019年3月3日・大宮ソニックシティ【夜の部】
M1:Truth For
M2:realize
M3:運命のCoda
M4:KING & QUEEN
M5:Mach 1.67
M6:Saql Faith
M7:I Give U My…
M8:記憶の底の未来の君へ
M9:I'm a Voice Actor
M10:You Only Live Once
M11:CAPSULE HEART
EN1:Never be too late
EN2:ハートシグナル
EN3:Sing and Dance!
EN4:はじまりの日に
羽多野渉アーティストブック「Wataru Hatano 5th Anniversary☆Artist Book『Grateful』」が2019年3月4日(月)より電子書籍で配信中!
「Wataru Hatano 5th Anniversary☆Artist Book『Grateful』」
2019年3月4日(月)よりBOOK☆WALKERほか電子書籍ストアで配信中
希望小売価格:3200円+税
配信元:株式会社KADOKAWA
タイトル:Futuristic
アーティスト:羽多野渉
発売日:2018年12月12日(水)
品番:EYCA-12055
価格:¥3,780(税込)
仕様:アーティストブック
発売元:エイベックス・ピクチャーズ株式会社
福岡出身。触れた作品にすぐハマる、ちょろさNo.1ライター。好きな作品は『Free!』『NO.6』『十二国記』『ギヴン』『新世界より』など。好きな声優さんは保志総一朗さんと坂本真綾さん。ハッピーエンドよりも意義のあるトゥルーエンドや両片想いが大好物な関係性オタクで、主にイベントレポートやインタビューを担当しています。最近はVTuberがマイブーム。