“自分は1人じゃない”――TVアニメ『フルーツバスケット』1st season〜宴を始めましょう〜スペシャルイベント【夜の部】レポート
2019年10月19日(土)に1st seasonの集大成となるTVアニメ「フルーツバスケット」1st season〜宴を始めましょう〜スペシャルイベントが三郷市文化会館にて開催されました。
イベントには主人公・本田 透役の石見舞菜香さんをはじめ、島﨑信長さん、内田雄馬さん、中村悠一さん、潘めぐみさん、古川慎さん、興津和幸さん、櫻井孝宏さん(昼の部のみ出演)、上田麗奈さん、大地葉さん、河西健吾さん、種﨑敦美さん、佐藤聡美さん、第1クールOPテーマを担当したBeverlyさんの総勢14名が登壇。
豪華な面々がそろい、お題に沿ったトークコーナーや朗読劇がお届けされました。本記事では、作品のようにやさしく温かな雰囲気に包まれた、本イベントの【夜の部】をレポートします!
※写真はすべて【昼の部】の様子です。
【出演者】
石見舞菜香(本田 透役)
島﨑信長(草摩由希役)
内田雄馬(草摩 夾役)
中村悠一(草摩紫呉役)
潘めぐみ(草摩紅葉役)
古川慎(草摩はつ春役)
興津和幸(草摩はとり役)
櫻井孝宏(草摩綾女役 ※昼の部のみ出演)
上田麗奈(草摩杞紗役)
大地葉(草摩燈路役)
河西健吾(草摩利津役)
種﨑敦美(魚谷ありさ役)
佐藤聡美(花島 咲役)
Beverly(1st season第1クールOPテーマ担当)
キャスト陣が選ぶ印象的なシーンは?
司会を務める青木佑磨さんの進行でイベントがスタート! 夜の部の出演声優12名が拍手に迎えられてステージに登場すると一気に華やかな雰囲気になります。
1人1人最初の挨拶をする中、島﨑さんが「夜の部は我が兄がいない分も、全力で盛り上げていきたいと思います!」と大声で元気よく挨拶。
夜の部は本作で兄の草摩綾女役を演じている櫻井さんがいないことをネタにした挨拶に、会場から笑いが沸き起こりました。(常にテンションが高く騒がしい綾女は島﨑さん演じる由希に迷惑がられています)
昼の部と夜の部の間、どのような話をしていたのか尋ねられると男子楽屋では、某有名少年漫画と声優・江口拓也さんの話で盛り上がったのだとか。(江口さんは1st seasonの最終回に初登場した真鍋 翔を演じています。)
一方、女子楽屋では、「嘘は良くない」という話をしていたとのこと。男子楽屋と女子楽屋の大きな違いに思わずキャスト陣も笑ってしまいます。
さて、ここからはコーナーが続きます!
最初のコーナーは「フルーツバスケットを語ろう!」。キャスト陣が印象に残っているシーンを振り返るコーナーです。
“雪が解けたら春になる”という名セリフが印象的な第7話のはとりと透のシーンを選んだのは興津さん。広いステージを使って自分の想いを熱く語る姿に、会場から笑いが起こります。
また、興津さんは今回のイベントのために、タツノオトシゴのペンダントを身につけていました。(興津さん演じるはとりはタツノオトシゴ(辰)に変身します)
そのペンダントは、なんと原作者の高屋奈月先生に受け継がれたそうです……!
▼高屋奈月先生のTwitterより
母さん、あの日のタツノオトシゴは仕事の見張り係になりました pic.twitter.com/V1vtWCdSVd
— 高屋奈月 (@n_takaya77) October 23, 2019
次に紹介されたのは、第18話の杞紗が初めて喋るシーン。このシーンを選んだのは、杞紗を演じている上田さんです。
透が受け入れてくれた嬉しさを由希が言語化してくれたことがとても嬉しく、杞紗と同じく由希も一歩踏み出したところが素敵だったと語ります。
由希役の島﨑さんも上田さんの話に深く頷き、杞紗と対等な立場で話をしている姿がとても素敵で大好きなシーンだと話しました。
続いては、第20話の燈路が決意を固めるシーンです。このシーンを選んだのは燈路役の大地さん。
王子様の姿になって杞紗を迎えに行ってあげるシーンで、燈路がどういう人間でどういう理想を思い描いているのか、すごく伝わってきたそうです。
また、エゴサをしたときに、視聴者の皆さんの反響が多く“ああいうのが見たかった”と自分も同じ気持ちになりながらオンエアを見ていたと打ち明けます。大地さんは「#フルーツバスケット」でよくエゴサをしているそうですよ♩
そして最後のシーンは、第22話より花ちゃんのシーンです。もちろん、このシーンを選んだのは花ちゃんを演じている佐藤さん。
小さい頃から特殊な能力に悩まされていた花ちゃんが、ありさと透の2人の友達と出会うことで変わっていくところがとても印象的だったと語ります。
花ちゃんの過去回とも言えるシーンに、石見さんも重要なシーンだったと感慨深い面持ちで話していました。
心意気と愛に溢れる『フルバ』の現場
続いてのコーナーは「ほかのキャストを動物に例えると?」です。
『フルーツバスケット』は十二支と猫の物の怪憑きがお話しの基盤になっているので、自分以外のキャストを十二支+猫に例えると何になるのか、気になった回答を紹介することに。
ステージ画面にあるキャストの回答が公開されますが、自分が答えたものだと気づかなかった石見さん。<石見舞菜香:とら>と記載されていたので、「なんで私の干支を知っているのかな?」と疑問に思っていたそうです。
そんな石見さんの天然ぶりに、キャスト陣も会場のお客さんも大爆笑! 中村さんも思わず鋭いツッコミを入れていました。
また、石見さんは中村さんを<猫>のようだと回答。その理由は初めて会ったときに「近寄りがたい人なのかな?」という印象を受けたからだそうで、その話を聞いていた中村さんは真剣な表情に(笑)
会場が笑いに包まれる中、石見さんは中村さんとどんどん関わりを持つたびに”人類で1番優しい”と感じ始めたそうで、ツンツンしているように見えてもデレ要素がある部分が猫に似ていると話しました。
その話を聞いた途端、真剣な表情から柔らかな笑みに変わった中村さんが印象的で、会場のお客さんも笑みがこぼれます。
キャスト陣を犬と猫の2択で回答した潘さんは、それぞれの干支を調べたり、いろいろなことを考えたりしながら犬と猫に振り分けたそうです。
楽しい雰囲気に包まれる中、続いては「自分にとって暖かい場所」について語ります!
暖かい場所が「トイレ」と回答した河西さん。トイレを落ち着く場所だと存分に語り始め、“トイレは僕のマイホーム”という決め台詞で笑いを起こしました。
そして、種﨑さんは「自宅(飼い猫がいるところ)」と回答。愛猫のせれぶと日頃どのように接しているのかをステージ上で披露し、大爆笑に包まれます。
種﨑さん本人による実演から、飼い猫を深く愛している様子が伝わってくるようでした。Twitterでは愛猫の写真や動画をアップしておりとてもかわいいので、ぜひチェックしてみてください♩
最後は「アフレコ時のエピソード」について、古川さんは「真綾さんの差し入れ(さくらんぼ)」と答えます。
草摩慊人を演じている坂本真綾さんが差し入れをしてくれたさくらんぼがとても美味しかったのはもちろん、優しい坂本さんがアフレコ時には悪態をつく役柄を演じる姿に“声優ってすごいなぁ”と感じたそうです。
また、内田さんは体を絞るためにカロリーを制限していたそうですが、中村さんと島﨑さんが「食べないの?」と食べさせようとしてきて困ったとのこと。
中村さんと島﨑さん曰く、“雄馬くんに食べさせ隊”を結成しているのだそうです。仲が良い『フルバ』のアフレコ現場エピソードにお客さんも笑みがこぼれていました。
そして、「夾と透のラストシーンを全員がこだわり抜いて録っていた」と回答したのは島﨑さん。昼の部に流した24話の振り返りシーンが再び夜の部でも流れると、会場のあちこちから涙をすすり上げる声が聞こえてきます。
島﨑さんは、内田さんと石見さんが最後に2人で残ってこのシーンを録っていた姿がとても印象的だったそうです。そこに、草摩楽羅役の釘宮理恵さんも残っていたそうで、後ろのほうで2人を見守っていたとのこと。
島﨑さんは、アフレコはスムーズに終わったほうがもちろん良いけれど、「(良い意味で)もっと良くなるんじゃないのか」というスタッフの心意気と愛に溢れる現場だと感じたのだとか。
また、内田さんは頭の中で考えながらセリフを紡ぐことが多いそうですが、最後に“透”と呼ぶシーンでは何も考えられず、分からなくなってきたときにふと出たセリフが採用されたというエピソードを明かしました。
石見さんも“良いものを作ろう”と全員がチャレンジで溢れていた良い時間だったと話していました。
“自分は1人じゃない”と感じた
まだまだ『フルバ』のイベントは続きます! 次は「心理テスト!」のコーナーです。
キャスト陣に出されたお題は“雪が解けたら何になる?”の絵を描くこと。しかし、ただ単に絵を描くだけでなく、必ず自分の姿を入れなければなりません。
水たまりの上にいる姿を描いた上田さんや、自分の自画像いっぱいに描いた興津さんなど、それぞれが描いた絵を披露します。
実は、この心理テストは“自分”の姿を右上・右下・左上・左下のどの部分に描いたかどうかがポイント! どの位置に自分を描いたかどうかで“何を大切にしているのか”が分かるのだそうです。
右上に自分を描いた石見さんは“夢”を大事にする人。右下に描いた中村さん、河西さん、大地さん、種﨑さんは“遊び”を大事にする人なのだとか。
左下に描いた島﨑さん、佐藤さんは“お金”を大事にする人。ちなみに左上に描いた人は“名誉”を大事にする人。どの位置にも当てはまらない人たちは“規格外”ということになりました(笑)
心理テストが終わった後は、オリジナル朗読劇「恐怖の雨宿り」をお届けします。雨宿りの間、紅葉の提案で怖い話をすることになった透・由希・夾・紅葉・はつ春・ありさ・咲の7人。
最終的には、紫呉家で順番に怖い話を披露するという展開になります。作中で絡みが少ないキャラクター同士のやり取りもあり、『フルバ』の世界に引き込まれていました。
朗読劇の後は、Beverlyさんが1st seasonのオープニング主題歌「Again」を生披露。やさしくも力強い声が会場内に響き渡り、多くの人が魅了されます。
ステージに再び出演者全員が登場すると、ここで新しい映像が公開されました。2020年に放送を予定している2nd seasonの先出し映像に、会場から期待が込められた拍手が沸き起こります。
先出し映像を見た島﨑さんが、紫呉の口元だけが映るシーンは完全に“魔王ポジション”の人ですよね、と尋ねるとドヤ顔になる中村さん。「俺もみんなに感動してもらう話をやりたい」と話し、さらに期待が高まります……!
▼2nd season先出し映像
最後の挨拶では、「1st seasonの間で起きた出来事はいろんな変化を彼らにもたらして物語が生まれたなと思っています。2nd seasonではさらにその先へ向かうための選択や迷いを超えていかなければならない時がきます。最後まで見届けてもらえたら嬉しいです。」と内田さん。
島崎さんは「長い時間をかけて積み重ねること、由希を演じさせていただくことが本当に幸せだなと思いました。原作を読まれている方もアニメのほうも最後まで見ていただいて、きっと何か素敵なものが皆さんの心の中に残ると思います。」と伝えます。
1998年に連載がスタートした『フルーツバスケット』と同じ年という縁、出会いに感謝しつつ、全編アニメ化に不安な気持ちもあったと打ち明ける石見さん。
収録が始まると周りの役者さんの声を聞いて自然と気持ちがこみ上げてきては、“自分は1人じゃない”と感じたのだそうです。途中で言葉に詰まり始める石見さんの目から涙が溢れ出すシーンもありました。
涙声で「透ちゃんを任せていただけたのが本当に嬉しいなと思いました」とありのままの気持ちを言葉にする姿に、自然と涙がこみ上げてきます。
それでも最後には「フルーツバスケットは好きですか~?」と明るい声で会場のお客さんに笑顔で呼びかける石見さん。
その一言で一気に会場も柔らかい笑顔になり、涙と笑顔、そして大きな拍手に包まれながらスペシャルイベントは終了となりました。
TVアニメ『フルーツバスケット』2nd seasonは2020年に放送予定です。1st seasonでキャスト達が紡いできたものが2nd seasonではどのように花開くのか。
そして、キャラクターたちがどのように困難や問題へ立ち向かい成長を遂げていくのか、ぜひ最後まで見届けてください!
[取材・文/夏 聖良]
TVアニメ「フルーツバスケット」作品情報
★2020年2nd seaon 放送決定!!
★10月7日(月)深夜より 1st season 好評再放送中!!
[テレビ東京]毎週月曜深夜1:35~
[テレビ愛知]毎週月曜深夜1:35~
[テレビ大阪]毎週月曜深夜2:05~
※放送情報は変更になる場合がございます
STAFF
原作・総監修:高屋奈月「フルーツバスケット」
(白泉社・花とゆめCOMICS)
監督:井端義秀
シリーズ構成:岸本 卓
キャラクターデザイン:進藤 優
美術監督:神山瑤子
色彩設計:菅原美佳
撮影監督:設楽 希
編集:肥田 文
音響監督:明田川 仁
音楽:横山 克
音楽制作:トムス・ミュージック
アニメーション制作:トムス・エンタテインメント
製作:フルーツバスケット製作委員会
主題歌
第1クール オープニングテーマ
「Again」歌:Beverly
第1クール エンディングテーマ
「Lucky Ending」歌:ビッケブランカ
第2クール オープニングテーマ
「Chime」歌:大塚 愛
第2クール エンディングテーマ
「One Step Closer」歌:INTERSECTION
CAST
本田 透:石見舞菜香
草摩由希:島﨑信長
草摩 夾:内田雄馬
草摩紫呉:中村悠一
草摩楽羅:釘宮理恵
草摩紅葉:潘 めぐみ
草摩潑春:古川 慎
草摩はとり:興津和幸
草摩綾女:櫻井孝宏
草摩杞紗:上田麗奈
草摩燈路:大地 葉
草摩利津:河西健吾
草摩依鈴:豊崎愛生
草摩慊人:坂本真綾
草摩藉真:森川智之
魚谷ありさ:種﨑敦美
花島 咲:佐藤聡美
本田今日子:沢城みゆき
真鍋 翔:江口拓也
倉伎真知:加隈亜衣
ほか
TVアニメ「フルーツバスケット」公式サイト
TVアニメ「フルーツバスケット」公式ツイッター(@fruba_PR)
TVアニメ「フルーツバスケット」公式Instagram