
“デジモンチルドレン”の新キャストが自信を持って送り出す一作――映画『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』連続インタビュー第2回│本宮大輔役・片山福十郎さん、井ノ上京役・朝井彩加さん、火田伊織役・山谷祥生さん
メノアはミステリアスでいろいろな表情を見せるキャラ。新デジモンのエオスモンは「ヤバい強さ」
――注目ポイントの1つは今回登場する新キャラです。メノアや新デジモンのエオスモンについての印象は?
片山:メノアさんは美人!
朝井:そっち? でもそこが大輔らしい(笑)。登場シーンの後ろから見える足もきれいだったよね。
山谷:素性がよくわからなくて、ミステリアスな存在でしたが、お話が進むにつれてバックボーンや行動の理由がわかってきて、せつなくなりました。あれだけ大学に飛び級で入学するほどの天才で、子供の頃から認められていた人が導き出した答えがこれなのかと複雑な気持ちになりました。
片山:目がきれいなんですよね。メノアだけに。
朝井:ここでダジャレ!?
片山:ゴメン(笑)。
山谷:でも瞳でも心情や感情が表現されているので、そこも注目してください。
朝井:あるインタビュー記事でメノア役の松岡茉優さんも『デジモン』シリーズが大好きだと知ってから試写を見させていただいたので、この映画にかける想いがお芝居からすごく伝わってきて。作品に溶け込みながらご自身の愛も感じられる、素敵なお芝居でした。英語のニュアンスもネイティブみたいで、カッコよくて。
片山:カッコよかったり、凛々しいけど、子供っぽさや弱いところもあったり、不気味に見えたり、繊細でいろいろな表情を見せる、魅力的なキャラだと思います。あとエオスモンはヤバいですね。
朝井:あまりの強さに何回か絶望しそうになりますよね。
山谷:すごく強いのに1体かと思ったら……。きっと監督やスタッフの皆さんも大変だったと思います。どんな能力があるのかは映画でご覧ください。
3人の印象的なシーンは?
――今作で印象に残っているシーンを挙げていただけますか?
片山:大輔を演じるうえで、すごく悩んで考えたのは最初のラーメン屋でのシーンです。僕自身の初セリフのシーンであり、『02』のメンバーが集合するシーンで、読み合わせの時から「あっ、『02』だ!」となるシーンだと説明を受けて。そのシーンに向ける熱量と、大輔という役への僕なりのアプローチをぜひ見てほしいです。暗い雰囲気からの転機でもあり、どれくらいの効果を出せるのか、取り組みました。かなり迷い、あがいたけど、最終的にはちゃんと形になったかなと思っています。
朝井:デジモンたちは、姿かたちは変わらないままだけど、大人になった大輔たち人間はそれぞれ時間や経験を経て、成長したり、葛藤を抱えたり、変わった部分も感じていただけたらいいなと思います。印象的なシーンはPVでも公開されている、アグモンが太一の背中を見ながら「おっきくなったね」と言うところ、これに尽きますね。見ている側としてもそう思った瞬間に出てきた言葉だったので……収録した時にわかっているのに、止められない涙。涙腺決壊ポイントです。
山谷:東京のリアル世界での戦いがひと段落して、太一やヤマトたちが集まった時、これから朝食食べに行くかという話をしたら太一は学校に行くからとか、ヤマトも用事があるとか去ってしまい、アグモンたちが取り残されたシーンは象徴的だなと。こんなかわいいデジモンを前にして、「何でパスできるの?」と思っちゃうんですけど(笑)。彼らからすれば、デジモンがいるのは当たり前で、10年間一緒に過ごしているわけで、共にご飯を食べることも特別ではないし、彼らも大人になってやらなければいけないこともあるんですよね。時の流れを感じたシーンなので印象的です。
片山:あともう1ついいですか? PVにもあった、やっと『02』組と京が合流するシーンで、初めて4人がそろった時の空気感がとても出ていて。
朝井:それぞれの距離感も見えたよね。
山谷:役割分担ができているところが子供の頃と変わらなくて。身長差もすごくて(笑)。
片山:『02』ファンの方にはあのシーンも注目していただきたいです。