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- 塚越淳一
- アニメイトタイムズでいっぱい書いています。
毎日1曲ずつ名曲おすすめアニソンを紹介する連載企画「塚越淳一のアニソントラベラー」。連載第42回は、TVアニメ『球詠』より、新越谷高校女子野球部の「プラスマイナスゼロの法則」です。
まんがタイムきららフォワードにて連載中の『球詠』。近年話題になっている女子野球をテーマにした作品です。
野球は日本でも大人気スポーツということもあり、『球詠』にも注目している方は多いかと思います。しかもなんてたって“きららアニメ”ですしね!
塚越さんの経歴を見てもらえればわかるように、こういう作品好きな人なんです。好きものから見た(聴いた)感想はどうでした?
今、一番続きが気になっているアニメ『球詠』のエンディングテーマ。CDの情報を見たら10人分のボーカルバージョンが収録されていて驚いた。これは、なかなかレコーディングが大変そうだ。ただ、それぞれのキャラクターの色が見えるので、とても面白い(ANiUTaで確認済)。
まず『球詠』は野球アニメで、しかもきらら作品! 主人公の武田詠深は魔球みたいな、ぐわっと曲がる変化球を修得するが、それを捕れるキャッチャーがいなかったため、中学で野球の道を一度諦める。ただ、高校生になって再会した幼馴染みの山崎珠姫が強豪チーム出身のキャッチャーで、魔球を普通に捕球できたため、また野球への熱がメラメラと燃え始めて……というお話。女子野球がメジャースポーツになっているという設定は『咲 Saki』のような感じだろうか。
あと、野球部は廃部寸前だったのだが、メンバーがわりとサクッと集まって、すぐに試合になっていくスピード感もめちゃめちゃ良かった。
思わずアニメについて語ってしまったが、そんなアニメのエンディングは「プラスマイナスゼロの法則」(作詞・作曲:麻枝 准、編曲:MANYO)。リフ曲がつくづく好きなのでエンディング曲をあえて選んだのだが、なかなか歌うのは難しそうだし、歌詞がなかなかに重い。いきなり《生まれてきた意味を探しに》から始まるし、Dメロでは《人生という闇は案外深く果てない》というフレーズも出てくる。ただ、最後は《闇を抜け出し 眩しい光を目指して》と希望で終わるのがとても良い。人生悪いことばかりではない、その後には良いことが待ってるんだぞっていうシンプルで強いメッセージは、このコロナ禍という状況を考えると救いになっている。
ただ、このブラスアレンジがとても良かったので、高校野球などでどこかの高校が演奏しているのを聴きたかった…。部活に取り組んでいる中学や高校の特に3年生の努力が報われること、何かいいことが起こることを心から願っている。天晴。
『ご注文はうさぎですか?』のシリーズ楽曲毎日紹介の執筆やイベントパンフレットの制作、内田真礼さん、三森すずこさんのライブパンフレット、『まちカドまぞく』『ちはやふる』のブックレットほか、雑誌やWebなどで執筆をしているフリーライター。
アニメBlu-rayブックレットの執筆(「五等分の花嫁∬」「まちカドまぞく」「まちカドまぞく2丁目」「「ちはやふる」「リコリス・リコイル」etc.)、内田真礼、三森すずこなどのライブパンフレット、22/7写真集、久保田未夢UP_DATE執筆ほか、いろいろ