TVアニメ『とらドラ!』堀江由衣「バニラソルト」【毎日1曲おすすめのアニソンをあなたに塚越淳一のアニソントラベラーvol.50】

毎日1曲ずつ名曲おすすめアニソンを紹介する連載企画「塚越淳一のアニソントラベラー」。連載第50回は、TVアニメ『とらドラ!』より、堀江由衣さんの「バニラソルト」です。

もう12年も前のアニメだと認めたくない筆者ですが、この曲の良さは12年経った今でも変わりません。堀江由衣さんの声も相変わらず素敵で、何度聴いても切なくなること間違いなし。

アニメを見ればまた印象が変わると思いますので、ぜひお忘れなく。

ちょっと懐かしめの曲になっちゃいましたが、塚越さんお願いします。

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ぼくらは素直になれない

今や大人気となった超平和バスターズ（長井龍雪、岡田麿里、田中将賀）の3人が初めてメインスタッフとして揃った作品が『とらドラ!』だ。

このアニメ、放送当時はそれほど話題になっていなかったと思うんだけど、当時、1クール分を過ぎたところから遡って見始めたらドハマりしてしまい、展開が気になり過ぎて最終回前に小説を全部読んでしまうほどだった。なので、見ていない人は是非見てほしい。ちなみに僕は、櫛枝実乃梨派（CV.堀江由衣）でした。

しかもこの作品は、音楽がすべて良くて、OP／EDはもちろん、劇伴の橋本由香利さんは、この作品からものすごく売れ始めた印象で、19年には『連続テレビ小説なつぞら』の音楽まで担当するという……本当にすごい才能が結集していたのだなと改めて思う。

エンディングテーマ「バニラソルト」を歌ったのは、堀江由衣。先週紹介した坂本真綾と並び、現在の声優アーティストの礎を作った一人と言っていいだろう。当時、Perfumeがメジャーデビューをし、中田ヤスタカが作るテクノポップが流行っていたので、その時代の空気は強く感じるけど、やはり堀江由衣の声の良さは際立っている。声をケロらせなかったのは正解。

明るくポップなメロディーと乙女な歌詞は、物語がシリアスな展開のとき、その対比でとても切なく聴こえた。それと歌詞の中で、バニラと言ってるかと思ったら、《Burning Love》だったっていう仕掛けも面白い。

エンディングアニメーションの色合いは、その後の長井龍雪さんの手がけたEDアニメーションのテイストにも繋がっているし、個人的には『荒ぶる季節の女どもよ』のEDの傘は、これのオマージュもあるのかな？とちょっと思っていたりする。天晴。

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