映画『荒野のコトブキ飛行隊 完全版』3日連続声優インタビュー! 最終回を締めくくるのは、もちろん幼なじみコンビ、キリエ役・鈴代紗弓さんとエンマ役・幸村恵理さん!
2019年1〜3月にTV放送されたオリジナルアニメ『荒野のコトブキ飛行隊』(以下、『コトブキ』)。『ガールズ&パンツァー』や『SHIROBAKO』といった作品でお馴染みの水島努監督が、迫力ある空戦アクションを描ききったことで話題を呼んだアニメとなっています。
そんな『コトブキ』のTVシリーズ全12話を再構成し、さらにコトブキ飛行隊の結成秘話や、キリエとエンマの出会いといった新作エピソードを加えた『荒野のコトブキ飛行隊 完全版』(以下、『完全版』)が2020年9月11日より全国の劇場で公開されます。
『完全版』の上映に向け、アニメイトタイムズではコトブキ飛行隊のメンバー6名を演じるキャストのみなさまにインタビュー! 『完全版』の見どころやシリーズを演じてきての思い出などをたっぷりお話ししていただきました。
記事では2名ずつのコンビとなり、全3回のインタビューを連日お届け。最終回となる今回はもちろんこの人たち、主人公のキリエ役・鈴代紗弓さんと、その幼なじみのエンマ役・幸村恵理さんが登場です!
第1回 仲谷明香さん×富田美憂さん
第2回 瀬戸麻沙美さん×山村響さん
第3回 鈴代紗弓さん×幸村恵理さん
ブースに入ったら1年ぶりとは思えないくらい、1週間ぶりくらいの気持ちに
――『完全版』の制作を聞かされたのはどのくらいのタイミングだったのでしょうか?
エンマ役・幸村恵理さん:打ち上げかな?
キリエ役・鈴代紗弓さん:そうだね。TVシリーズの打ち上げがあったんですよ。放送終わってすぐくらいの時期に。その時に監督が「劇場版ができるかも」くらいの軽い冗談っぽい感じで話していて(笑)。正式な発表ではなかったものの、「お、これは……?」と思っていました。
幸村:「来るか?」ってね(笑)。
――正式に決まった時はいかがでしたか?
鈴代:打ち上げでうっすら劇場版のお話を聞いた時からずっと「まだかなまだかな」とワクワクしていたのですが、いざ現実になってみて改めて、『完全版』だし、自分がメインキャストで出演させていただける作品だし、一生に何回あるかわからないことなので、心から幸せを噛み締めていました。応援してくださる作品ファンの皆様のおかげですね。
幸村:すごいわかる……! 私も聞いていたとはいえ、本当に実現するかわからない中で実際に「劇場版制作決定しました! 『完全版』です!」と言われた時に、「ああ、またここに戻ってこられるんだ」という気持ちがあって。この6人でまた集まって、『コトブキ』を愛してくださるみなさんにまたお届けできることが本当に嬉しくて。ずっとソワソワしていました。
鈴代:まだ現実味がなくて、実は今もちょっと緊張しています(笑)。
――その時に『完全版』の内容はわかっていたんでしょうか?
鈴代:「総集編で、新作カットがいくつか入るかも」というお話は聞いていました。
幸村:「エンマちゃんの少女期のシーンがあるよ」といった話をされていて「うわあ、エンマちゃんちっちゃくなるんですか!?」とテンションが上がった記憶があります。
鈴代:恵理ちゃんと、放送後とかもプラモデルを作らせて頂いたりしていて。何回か『コトブキ』関係のお仕事で会っていたんですけれど。その際に、少女期の設定画とかをチラ見せして頂いた時があって、「かわいい!!」って(笑)。
幸村:思わず声がが出ちゃうくらいかわいらしくて。個人的にも嬉しかったですね。
鈴代:めっちゃ可愛かったです!
――『完全版』のアフレコはいかがでしたか? またアフレコ現場でのエピソードなどありましたら教えてください。
鈴代:2月のイベントの「立飛のコトブキ航空祭」(以下、「航空祭」)では6人揃いましたが、収録となると本当に久しぶりでしたね。アプリゲームの収録は1人ずつしていたので、みんなが集まったアフレコとなると1年ぶりかそれ以上でした。でもブースに入ったら1年ぶりとは思えない、もはや1週間ぶりくらいの気持ちで。
幸村:本当に。みなさんがナチュラルに現場にいてくれたからこそ、「あ、いつも通りだ」と安心して現場に臨めました。
――アフレコで何か大変だったり、苦労したことはありましたか?
鈴代:すごくサクサク進みましたね。「あっ、終わっちゃった……?」みたいな感じで(笑)。
幸村:特に大きなリテイクが出ることもなく。
鈴代:あとで聞いたんですけれど、監督やスタッフさんたちはテストが終わった時点で「みんなバッチリだったから、これでいいんじゃないですか?」、「今の録ってた?」、「いやいや冗談だよ(笑)」、みたいなやり取りをしていたようです(笑)。
幸村:それを聞いて嬉しかったですね。私たちの中にも、ちゃんとみんなが存在していたことを実感できた気がして。
――TV放送当時の思い出や、各種イベントなどで印象に残っていること、思い出深かったことがあれば教えてください。
鈴代:覚えているのが、去年の「AnimeJapan」で恵理ちゃんと『コトブキ』のステージに出演させていただいた時に、「おはやブサー」って言ったら、割とみなさん“心の中”で「おはやブサー」を言ってくれる人が多くて……(笑)。
幸村:(笑)。
鈴代:でも、その後Twitterを見ると、「めちゃくちゃ楽しかった」みたいな反応があって。だから「良かった〜」って思っていたんですけれど。それが2月の「航空祭」になると、みなさん「うおおお!!!」と、かなりハイテンションな空気感になってくれていたのが印象に残っています。
幸村:なるほどねえ。
鈴代:きっと作品の拡がりと同時に「うおおお!!!」とテンションが上がるファンの方も増えてくださって、相乗効果のように、みんなもわかりやすく盛り上がってくれたのかなと。その点がイベントでは印象的でした。もちろん、心の中で楽しんでくれるだけでも嬉しいんですけどね!
幸村:たしかに。私が発案したので、みんな「おはやブサー」を言いたくないのかなって、不満をもってるのかなって、ちょっと思っていたんです(笑)。でも今では、みんな「ブサブサ」言ってくださるので安心しました(笑)。
鈴代:浸透してくれてよかったよね(笑)。
幸村:何かを言うたびに、みなさん使ってくれるんですよ。以前、ニコ生で私が(「ジーンと来る」の「ジーン」を)「ディーン」って言ったんですけど、その「ディーン」も、みなさんTwitterで使ってくださっていて。陽気な方というか、あわせてくださる方が増えて嬉しいですね。
――ファンの方たちも染まってきたんですね。
鈴代:そうかもしれません(笑)。もしくは私たちのラジオ(公式YouTube番組『コトブキ通信』)などを聞いて、ノリをわかってくれたのかもしれません。声に出していいんだな、とか。
あと個人的に「AnimeJapan」のステージに関しては、反省しかなくて……。まだイベントも数えるほどしか出たことがなかったので、進行もまともにできず……。本当にご迷惑をおかけしたと思います……。
でも、それすらも、やさしく見守ってくださる方々がいて。応援してくださってるんだなと実感しました。
幸村:多くの初めてを経験させていただいたのが『コトブキ』なので、色々なことを思い出すんですよ。失敗したこともありましたが、楽しいこともたくさんあって。それが積み重なって、『完全版』という現在までたどり着くことができました。本当に嬉しいですし、これからもずっと続いて欲しいなって(笑)。なんか欲張りになっちゃいますよね。こんなにステキな作品だと。