『映画ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!』高木 渉さんインタビュー|エゴエゴ役で出演するつもりが、まさか伝説の“あの”役も……?
3月20日(土)より、全国公開となる『映画ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!』。本作では『ヒーリングっど♥プリキュア』(以下、『ヒープリ』)と『Yes!プリキュア5GoGo!』(以下5GoGo!)による奇跡のコラボレーションが実現します。
さて『Yes!プリキュア5』『5GoGo!』の敵役といえば、金髪オールバック&ダンディな雰囲気のブンビー。社会人ならではの苦労も漂わせる人間味溢れるブンビーは、子どものみならず大人からも愛される存在です。
そんなブンビー役を熱演した高木 渉さんが、本作ではゆめアールプリンセス・カグヤ”を狙い、“ゆめのまち”までも脅かす謎の敵・エゴエゴ役として出演! さらに、映画内でまさかのサプライズも……?
ブンビーの恰好で取材現場に現れた(!)高木 渉さんを直撃しました!
ブンビーの恰好で現場入りした高木さん!
──高木さんが取材現場に入ってこられたときにまずその格好に驚きました! 長年のファンの方も喜ばれると思います。
高木:ありがとうございます。ファンの皆さんに感謝の気持ちを込めて(笑)。ブンビーは本当に皆さんのおかげ人気者になったので、今回はブンビーの格好を真似してみようかと思って。さすがに髪の毛までは金色にできませんでしたが(笑)。
──ブンビーは金髪オールバックですもんね(笑)。では、今回エゴエゴ役として出演オファーがきたときはどんなお気持ちでしたか?
高木:お話をいただいたときはまっさらな気持ちで、エゴエゴの役を全うしようと思っていました。プリキュアシリーズは、シリーズごとに次のプリキュアへと継承しながら進化していってると思うんです。
そんななかで僕は『ふたりはプリキュア』、『5GoGo!』時代の敵役をやらせていただいたので、今回ヒーリングっど♥プリキュアでまた新たな役でのオファーをいただいて正直ちょっとビックリしました。
──製作チームの高木さんに対するリスペクトを感じます。
高木:そうですか?だったら嬉しいなぁ。光栄です(笑)。
──高木さんから見たエゴエゴはどんなキャラクターですか?
高木:エゴエゴは今回の敵役になりますが、プリキュアたちを苦しめながらもエゴエゴのなかで、愛情が欲しいがゆえの暴走してしまったところがあるキャラクターだと思っています。
『5GoGo!』のみんなに会ってあのときに戻った
──『HUGっと!プリキュア』(36話)以来となる久々のプリキュア現場だったかと思いますが、アフレコはいかがでしたか?
高木:コロナ禍の状況なので、僕は我修院サレナ役の勝生(真沙子)さんとのソーシャルディスタンスでの収録でした。なので、せっかくの機会だったのですが『ヒープリ』の皆さんとはすれ違いだったんです。
ちょうど皆さんのアフレコが終わってロビーに出てきたときに少しご挨拶はできましたけどね。一緒にやりたかったけど、作品を作るうえでのベクトルは同じなので、きっと良いコラボレーションになっていると思いますよ。
『5GoGo!』のメンバーとは、別の収録で会うことができました。すごく懐かしかったですね。10年ひと昔と言いますが、いや、それ以上か……そういう意味では僕も歳を取りましたよ。
でも、みんなの元気な顔を見ただけであのときに戻ったような安心感がありました。ブンビーは敵ではありますけど、僕にとっては作品を通して同志の気分ですからね。そういう意味でも収録はとっても楽しかったです。「ゲッ!またプリキュア!」とか言ってますけど(笑)。
──(笑)。当時のこともいろいろ思い出されましたか?
高木:そうですね。でも今思い返すと、僕はアフレコのときあまりみんなと喋らなかったなぁ。まずテストで試したいことをやってみて、それから本番までの間は、基本的に台本をずっと見ながらセリフとかタイミングとかいろいろ考えてましたからね。
──高木さんといえばアドリブをあてられることも有名ですが、そういうときにアドリブを考えられているんでしょうか?
高木:アドリブといってもただ遊んでいるわけではなく、微妙なさじ加減があるんですよ。あまり勝手なことを言ってまわりに迷惑ばかりかけてもいけないでしょ(笑)。
そんな時は監督からもダメ出しされますが、その辺のOKをもらえるようなラインをいつも自分なりに考えてやってました。今回もそんな感じだったので、なんだかあの時に戻ったような気分でしたね。
──10年以上経っても「あの時に戻る」現場があるというのはすごくステキですね。
高木:ドラマチックですよね。『Yes!プリキュア5』、『5GoGo!』どちらもストーリーが好きでしたし。今のシリーズもそうだと思うのですが、プリキュアはみんなの成長物語ですよね。
助け合ったり、信じたり、夢と希望を持って諦めなかったり……そういうヒューマンドラマがあったので、僕にとっても思い出深い現場ですね。
──プリキュアは作り手側の信念も伝わってくる作品だと思います。演じる側としても熱くなるところがあると思うんですが、高木さんとしてはどうでしょうか。
高木:のってきますよね。その場で生まれてくるものをスタッフさんが大切にしてくれていました。実は、僕がアドリブしているように見えるところもスタッフさんが仕込んでくれていた部分がいくもあるんです。
さかのぼれば『ふたりはプリキュア』でも、監督の西尾大介さんもプロデューサーの鷲尾天さんも楽しむことが好きな人で、みんなで「面白くしていこう!」っていう空気がスタジオ全体にありました。おお?そうくるか、じゃあこう返そう、次はどうしようか、みたいにね。こっちもすき間を見つけてオフでこれ言っちゃおう、とか(笑)。
──現場の和気あいあいとした雰囲気が思い浮かびます。その一方で、西尾監督はアフレコ直前まで言葉を選ばれていたというお話をうかがったことがあります。
高木:そうですね。真面目に遊ぶというか、やはり作品としてのテーマや一本スジの通ったところはしっかり作らなくてはいけないですからね。小村敏明監督もですが、だから僕は自由に演らせてもらえていたんだと思います。それにしても、あの時代からひとつ暦がまわってもシリーズは続いてるんですから、プリキュアって化け物のような番組ですね(笑)。
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