この記事をかいた人
- 福室美綺
- 福岡出身。触れた作品にすぐハマる、ちょろさNo.1ライター。親友であり敵のような複雑な関係性が大好物です。
歌い終わってもなかなか照明が明るくならず、「え?どうしたの?」という雰囲気が漂う中、ここで羽多野さんの誕生日サプライズが!
ピアノによる「Happy Birthday」の演奏が始まり、突然の誕生日サプライズに羽多野さんもびっくり。
そして、渡された花束に入っていたお手紙を見つけ、そのお手紙の差出人にまたびっくり! そう、お手紙は羽多野さんのご家族からのメッセージが綴られていました。
中には、普段あまり連絡を取ることがないというお父様からのメッセージもあり、羽多野さんの瞳には涙が……。羽多野さんのご両親、お祖母様、弟様からの心温まるメッセージを感激しながら読み上げていきます。
「何で僕よりもちゃんとした文章を書けるの!?」と弟様からのメッセージに冗談を飛ばしたり、「え?今ってもう打ち上げですか?」と笑いを起こしたりしながらも、すごく嬉しそうな表情をしていた羽多野さん。
ライブのタイトルについている“Thanks”が、ここでも大きな意味を持ちました。以前とは違う生活様式になり、離れて暮らしている人たちは家族と簡単に会うこともできない。そんな状況になったからこそ、羽多野さんのご家族からのメッセージに自然と涙が溢れてきます。
「もう体が言うことを聞かない!笑」「ぐっと我慢しないと涙が出てくる!」と落ち着かない気持ちのままライブに戻る羽多野さん。セットリストを忘れてしまうほど動揺している姿にも、ファンにとっては愛おしく感じたことでしょう。
自分の楽曲の中で、1番“Thanks”っぽい楽曲だと話し披露したのは「あなたへ」。途中、家族への想いが溢れてしまい、涙で声を詰まらせるシーンも。それでも、最後まで心を込めて歌い上げた羽多野さん。
“まっすぐな想いを 歌声にのせて 不器用な僕なりの ありがとう”、“いつだって いつだって 繋がってる”という羽多野さん自身が作詞した言葉が、まっすぐに伝わってきては“Thanks”の気持ちでいっぱいになります。
羽多野さんのナレーションと共に、画面上に映し出される思い出の写真。羽多野さん自身の生い立ちを振り返るVTRが流れます。
「さぁパーティーを始めよう!」と最後に映し出された言葉から場面が再びステージに変わると、アコースティックギターを持った羽多野さんが登場し、弾き語りで「Rolling life」を披露しました。
VTRの上映中、羽多野さんはライブTシャツに着替えていたそうですが、マネージャーさんに「(サプライズで感激して)歌えません……!」と訴えたところ、「はい大丈夫ですよ〜!脱いでください〜!」と冷静に対処されたという微笑ましい裏話も。
ここまでやってこれたのもバンドメンバーを含めたスタッフさんやマネージャーさんのおかげ、そしてファンの皆さんの力があったからこそだと感謝の気持ちを伝えます。
そして、最後にお届けする楽曲は「はじまりの日に」。羽多野さんのライブでは、“また会いましょうね”と約束の意味が込められているこの曲を、最後にみんなで歌うのが恒例になっています。
ライブの終わりになると“まだ終わりたくない!この空間にいたい!”と思うものですが、「はじまりの日」をみんなで歌うことで、心地良い気持ちのまま“次”へと進んでいけるような気がします。
画面上には手書きの歌詞が映し出され、やさしくも温かく歌い上げる羽多野さん。「今年のライブはここで終わりですが、ここがまた新たな始まりだと思っております。いつか皆さんと目を合わせながら音楽を楽しめる機会を楽しみにしています。皆さん元気でいてくださいね!」と伝え、ドアの扉が閉まる音で「Wataru Hatano Live 2021 -Thanks-」は閉幕しました。
また、エンドロールには、応援チケットを購入したファンの名前が連なり(これは今回初の試みだとか!)、羽多野さんの直筆メッセージが映し出されるという素敵な演出にさらに心が温まります。
たくさんのいろいろな“Thanks”を届けてくれた羽多野さん。次のライブでは直接“Thanks”が言えるように、前を向いて歩いていこう思えるアコースティックライブでした。
羽多野さんから受け取った“Thanks”を胸に、また素敵な時間を皆さんと一緒に過ごせることを願っております……!
[取材・文/福室美綺]
福岡出身。触れた作品にすぐハマる、ちょろさNo.1ライター。好きな作品は『Free!』『NO.6』『十二国記』『ギヴン』『新世界より』など。好きな声優さんは保志総一朗さんと坂本真綾さん。ハッピーエンドよりも意義のあるトゥルーエンドや両片想いが大好物な関係性オタクで、主にイベントレポートやインタビューを担当しています。最近はVTuberがマイブーム。
01 リトル・レジスタンス
02 ハートシグナル
03 Vivid Junction
04 You Only Live Once
05 Truth For
06 覚醒のAir
07 【昼】My birthday song/【夜】ペテン師の憂鬱
08 I Give U My…
09 I'm a Voice Actor
10 あなたへ
11 Rolling life
12 はじまりの日に
3月13日生まれ。長野県出身。
出演作品 『アイドリッシュセブン』八乙女 楽役、『A3!』卯木 千景役、『僕のヒーローアカデミア』心操 人使役、『あんさんぶるスターズ!』乙狩アドニス役、『ユーリ!!! on ICE』ギオルギー・ポポーヴィッチ役等。
2011年12月21日リリースの「はじまりの日に」で、音楽活動を開始。これまで10枚のシングルと2枚のアルバムをリリースしている。
4thシングル「Hikari」(TVアニメ『ハマトラ THE ANIMATION』エンディングテーマ)、「You Only Live Once」( “YURI!!! on ICE feat. w.hatano”名義、 TVアニメ『ユーリ!!! on ICE』エンディングテーマ)、 7thシングル「ハートシグナル」( TVアニメ『ひとりじめマイヒーロー』オープニングテーマ)など、数々のタイアップも担当。
一方で2015年より、ライブ活動も毎年続けるなど、音楽活動も積極的に行っている。