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春アニメ『ゾンビランドサガ リベンジ』河瀬茉希✕田中美海✕佐藤宏次インタビュー【連載05】

アニメ『ゾンビランドサガ リベンジ』紺野純子役 河瀬茉希さん✕星川リリィ役 田中美海さん✕SCOOP MUSIC 佐藤宏次さんインタビュー|1~5話の物語を振り返りながら語る楽曲制作秘話【SAGA_R:05】

2018年を代表するアニメの1つ『ゾンビランドサガ』のTVアニメ第2期、『ゾンビランドサガ リベンジ』2021年4月より放送中です。そしてアニメイトタイムズでは、第2期でもインタビュー連載企画「「ゾンビランドサガ広報誌R(リベンジ)」」を実施しています。

新シリーズも斜め上を行くストーリーと展開で話題になっていますが、作中で流れる楽曲のクオリティの高さとこだわりも前シリーズ同様いや以上共言われています。

そこで今回は、紺野純子役の河瀬茉希さん、星川リリィ役の田中美海さん、そして主題歌・挿入歌プロデュースと制作をされているSCOOP MUSICの佐藤宏次さんの座談会をお届け! ここまで放送された5話までの物語とフランシュシュの楽曲、さらに佐藤さんが感じたフランシュシュの前シリーズからの成長など語っていただきました。


 

純子メインの4話挿入歌「激昂サバイブ」の誕生秘話

――まず佐藤さんへ4話までに流れた楽曲のご紹介をお願いします。4話で流れた純子メイン曲「激昂サバイブ」ですが、ライブの前日に、純子と幸太郎と話、エレキィを手にするシーンがあり、ライブでも純子がエレキギターを弾いていました。「激昂サバイブ」もかなりエレキギターが効いたハードなロックナンバーですが、スタッフ側から佐藤さんへギター映えする楽曲のオーダーがあったのでしょうか?

SCOOP MUSIC 佐藤宏次さん(以下、佐藤):この曲について説明するにはまず1話で流れた『REVENGE』という楽曲も引き合いに出さなければいけなくて。スタッフの皆さん、悩まれていて。ざっくり言うと「4話の曲は、こんな感じの激しい曲にしたいんです!」とイメージしている楽曲を聞かせてもらい「でも1話の曲も激しくしたいんです!でもどうしたらいいのか、わからないので、よろしく」と(笑)。

頂いたイメージ楽曲を更に膨らませて「激昂サバイブ」がミクスチャー(ラップロック)でとても激しい曲になって来て、同じく激しくするにどうしようか悩んだ結果、実は僕自身OPでやりたかった“ネタ”を断腸の思いで解放して出来たのが「REVENGE」でした。なのでこの2曲に関しては僕の中では切っても切り離せない関係値のある楽曲なんです。まったく本編に関係のない話なのですが(笑)。

――歌った後に純子がギターを床に叩きつけるのも昔のロックのオマージュのようでした。

佐藤:あのシーンですが、ギターを叩き折ったその後にセルフで感電する事自体はシナリオにあって、ただギターを叩き折っただけだと感電するためのケーブルが存在しないので、ギターアンプを殴り付けてアンプを破壊するとかどうなの?みたいな議論があったりして。

結果足元にエフェクターボードを書いていただく事になったので、足元に叩きつけたらそのエフェクターボードに刺さっている電源ケーブルが千切れたのではなかろうかと言う描写になってましたね(笑)。

紺野純子役 河瀬茉希さん(以下、河瀬):感電前提なんですね(笑)。



 

純子メイン曲で河瀬さんが意識されたこととは?

――「激昂サバイブ」は純子メイン曲ですが、歌った時の感想をお聞かせください。

河瀬:1期を経た後での、この楽曲でよかったです。レコーディングを楽しめるようになってきて、「もっと歌いたいな」と思える時にこの曲をいただいたので、何も考えずに全力で歌えて。そしてディレクションやアドバイスをいただいて、また歌う中で「ここでこぶしとか入れたらカッコいいだろうな」と思ってやってみたら、「それやる前に音程ね」と言われるという(笑)。

自分で「こういうアクセントをつけたいな」と思いながらレコーディングできたので、すごく楽しかったです。ただライブでやる時はギターを持ったり、弾くことになるのかはわかりませんけど(笑)。


佐藤:今回は特に細かいディレクションはしていなかったかな。やりたいようにまずやってもらえればいいかなと思っていたし、きっと大丈夫だろうと。

河瀬:ラップがちょっと難しかったです。私は英語が苦手で、英語詞を歌う時はいつも「違うよ」と注意されるので(笑)。「Just do it」や「Let’s take it」なんて言ったことないし「合っているのかな?」と少し不安でしたし、ちょっと照れちゃいました。

佐藤:そうだね「照れるな! 照れるな!」って言った記憶はある(笑)。でもそこくらいかな?

河瀬:あと(2サビ後の)純子のセリフパートは何回も録り直しましたよね。ちゃんと純子の言葉にしたいし、セリフ後のみんなで歌う「Dive!!!」につながる勢いも持たせたいというディレクションをいただいて。

佐藤:ディレクションというより話し合った気がする。どのテンションの純子で始まって、「Dive!!!」に到達するか、みたいな。

河瀬:その後の「Ohhi!!」も、1人だと戸惑いもあって。なんせ、あおったことがないので(笑)。でも、ライブで皆さんも声が出せるようになった時はすごく楽しいだろうなと思いました。


 

田中さんの「激昂サバイブ」の印象は「純子覚醒」。あおりパートはどんどんアゲて!?

――田中さんが感じた曲の印象やレコーディングの感想をお聞かせください。

星川リリィ役 田中美海さん(以下、田中):私はこの曲をいただいた時、「絶対、カッコいいじゃん!」と思ったし、サビは最高に気持ちいいだろうなとレコーディングが楽しみでした。ちゃんまき(河瀬茉希さん)の歌声を聞きながらのレコーディングでしたが、純子覚醒みたいな感じがしました。

歌声だけではなく、セリフパートも好きで、「欲しいものって何だろう?」と考えてたりして。レコーディングでは、1番のリリィパートの「Why」で「もっとあおって」と言われて。「リリィだったらもっと調子にのってやるはず」と思ってどんどんアゲていって、「それだ!」とぴったりハマった時は気持ちよかったし、嬉しかったです。

佐藤:セリフパートはアニメでは流れなかったんだよね。

河瀬:そうなんです。ゆうぎりの「keep rolling」も聞いてほしかった!

田中:この曲も絶対、フルサイズで聞いてほしいんですよね。

佐藤:悲しいけど、おいしいところはフルサイズでしか聞けないからね。あと歌い分けがエグくなってしまって、皆さんには申し訳ないなと。。本来ミクスチャーのバンドならメインVoと1MC(ラップ担当一人)でやるような曲をフランシュシュで、しかも5人で歌う事になっているので、「どうやって歌いわけよう?」と悩みまくりでしたよ。

河瀬:歌詞の中に「フランシュシュ」というワードも入っているんですけど、「フラン」「シュ」「シュ」と、「こんなに歌い分けするんだ?」って思いました(笑)。

田中:ここがすごく難しかった!

佐藤:ラップ部分はデモであがってきた時からこのある程度トラックが分かれていたのですが、歌いわけのために更に細分化しました。

田中:ちゃんとハーモニーやコーラスが三声で分かれていて、めちゃめちゃいいんですよね。

佐藤:一応、ライブでするっと歌えるようにはなっています(笑)。

田中:確かに重なっているからリリィは歌えないみたいなところはありませんね。

河瀬:でも忘れたり、つまずいたら終わりですよ。あっという間に過ぎ去っていきますから。

佐藤:人のことを気にしたら終わりだろうね(笑)。


 

3話の純子ソロ曲「50と4つの忘れ物」は怖い歌にならないように?

――3話で流れた純子のソロ曲「50と4つの忘れ物」についてのご紹介も……。

河瀬:曲調は、あまり歌ったことがないタイプの曲で、しっとりしていて、演奏もギター1本とシンプルだったので、「大丈夫かな?」という心配もありました。でも歌っていると心地よくて。最初にキーを決めるところで時間はかかりましたけど。
あと、この曲は実は譜面がなくて。

佐藤:そうだね。仮歌入りの音源と歌詞だけでしたね。

河瀬:レコーディングしていくと、ちょっと怖い歌に聞こえてきて、「これはマズい」と(笑)。「不揃いな50 と4 つのガラクタをお仕舞いにして」のフレーズも恨み節っぽく感じて。

佐藤:重く歌うと恨み節感ががね(笑)。

河瀬:いろいろな歌詞が違う意味で聞こえてしまうんですよね。

田中:怖い!(笑)

河瀬:「朝焼けが部屋を染めかけたら」だって、「赤くなっちゃったってこと? マズい、マズい!」と(笑)。キーも元キーよりも下げたので、更に重く聞こえてしまうので、暗い歌だけど、ちゃんと恋をしている歌にしようと意識しながら歌いました。

(C)ゾンビランドサガ製作委員会
(C)ゾンビランドサガ リベンジ製作委員会
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