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- 逆井マリ
- 神奈川県横浜市出身。音楽フリーペーパー編集部を経て、フリーのライターとしてインタビュー等の執筆を手掛ける。
――シリーズ構成/脚本の兵頭一歩さん、楽曲を作られた松井洋平さんにもお話を伺わせていただいたんですが、おふたりともステージでの皆さんの姿について素晴らしいとおっしゃっていて。兵頭さんは「キャストのみなさんに“舞台や子どもの前ではこうして欲しい”とお願いしているわけでもないのに、自然とみなさんの中にキャラクターが生きている。それこそがプリティーシリーズの強さ」と話されていました。
一同:嬉しい!
林:インタビュー読みました! めちゃくちゃ熱かったです!
◆ 『キラッとプリ☆チャン』シリーズ構成・脚本 兵頭一歩ロングインタビュー
――実際、制作チームの熱を肌で感じることも多かったのでは?
林:はい。皆さん、“愛がある”という言葉じゃ足りないくらいの熱がありました。作品、キャラクター、物語、演者、スタッフの方たち、みんな含めて家族のような存在だと思っています。博史池畠監督をはじめ制作チームの皆さんが“家族の一員”として接してくれるんですよね。プリティシリーズってすごい現場だなって思います。
久保田:長崎さんがアフレコ前に「キャラクターは自分で守ってください」っておっしゃってたんですよ。もし何か思うことがあれば教えてくださいって。頭からつま先までキャラクターになってステージに立っているからこそ分かる気持ちもあるからと、私たちの気持ちも汲んでくれるんです。
――それはすごく嬉しいですよね。ただ演じるだけではなく、作品づくりにも携わることができる。
久保田:そうなんです! 実際「この子だったら、ここでこういうことを言うと思うんですけど」ってアドリブ面に関して進言することもありました。そうすると、池畠監督たちと長崎さんが話し合って「確かに、こういう解釈もあるよね」って。長いシリーズを通して家族のような存在になっているからこそ、私たちの意見も受け入れてくれる。意見を言いやすい環境にしてくださっていたこともありがたかったです。
林:確かに。そんな現場なかなかないですよね。
厚木:作品に掛ける情熱もあり、遊び心もあり。その遊び心で、キャラクターたちの個性がより際立ったんじゃないかなと思います。例えば、最初はカッコいい王子様的な存在のさら様。ふたを開けたらモフモフが大好きという設定も遊び心があって、すっごく好きでした。あとすごく心に残っているのが……脚本の福田(裕子)先生がシルクちゃんのことが大好きだったんですよね。
久保田:大好きだったよね!(笑)
厚木:そうでしたよね(笑)。福田さんの愛をシルクちゃんから感じていました。
林:私が気になっていたのは、(金森)まりあちゃんのお父さんがめちゃくちゃフレディ・マーキュリーに似ていたこと。
――似てましたね(笑)。
久保田:めちゃくちゃ似てた(笑)。
厚木:似てました(笑)。
林:絵コンテの段階からフレディだったんですよね。分からないんですけど「あれ? もしかして私がフレディが好きだからなのかな?」って。
久保田:入れてくれたのかもしれないね! しかもちょうどハマってる時期じゃなかった?
林:そうなんです! みんなでご飯を食べに行ったときに『ボヘミアン・ラプソディ』(2018年公開映画)を観て感動したという話をして、タカラトミーアーツの大庭(晋一郎)さんとめちゃくちゃ盛り上がったんです。だから絵コンテを見て「えっ!?」って。
――愛を感じますね。むしろ、愛しかない。
林:本当に愛しかない!
――自分たちが演じているキャラクターに応援メッセージをいただきたいのですが、どうでしょう?
林:みらいへ、か……。みらいからはいっぱい元気をもらっていたんですよね。私は普段ネガティブに考えやすい性格で、みらいはポジティブでみんなに優しいキャラクター。みらいが「大丈夫だよ、一緒にやってみようよ」って私を引っ張ってきてくれたような気がしています。だから私からみらいに「がんばれ!」って思うようなことはないんですけど、彼女のあのキラッとした笑顔が無くなるのだけは嫌だなと思うので、そのままの笑顔でキラッとしていて欲しいです!
久保田:えもにも私からは言うことがないかも……自分の好きなことを貫けるタイプなので。でもしいて言うなら「無事(高校を)卒業してください」ってことですね。
林&厚木:(笑)
久保田:えもは運動もできるし、お姉ちゃんだから面倒見も良いし。もうそれだけ!(笑) えもくらい影響のある子だったらどの世界でも生きていけると思うんです。あとは勉強だけ……(笑)。
厚木:でもきっとスポーツ推薦とかで……!(笑)
――大学にも進学するかもしれない!
林:りんかちゃんが勉強を見て、みらいは「頑張れ!」っておかしを食べながら応援してくれそう(笑)。
久保田:そうだね。あー……そういう日常回をまた観たい!
――本当ですね。では、厚木さんはどうでしょう?
厚木:さきほどもお話した通り、最初は本当に不安な気持ちが大きかったんですが……りんかとして一歩踏み出す気持ちを発信することで、自分もその勇気をもらっていたなと思っています。りんかには感謝しかありません。これからも自分の“好き”をこれからも追及していって欲しいです!
――あの感性のままでいてほしいですね。
厚木:本当に! そこはりんかの良さのひとつで。ちょっと変わったものが好きって現実世界だと「それはちょっと無くない?」って言われてしまうこともあると思うんです。多感な時期の女の子であればなおさら。だけど、「かわいいね」って言ってくれるお友だちがいたり、大きい心で受け止めてくれる仲間がいたり……自分の“好き”を素直に言える環境ってすごく尊いものだなと思います。自分の“好き”を忘れずにこれからも追及して欲しい、と願っています!
――それこそここにいる3人も、家族だとおっしゃっていたプリパラチームも、 “好き”を素直に言える環境ですよね。
一同:確かに!
厚木:愛に溢れていますね、本当に。
――改めて『プリ☆チャン』は皆さんにとってどんな存在だったかを最後に教えていただけますか?
林:私を作る上での……体の部位と言っても過言ではないほど大きな存在です。高校生活を全てつぎ込んでいたこともあって、みらいと一緒に青春を過ごしてきたなという気持ちがあります。
久保田:自分の中で萌黄えもという役は挑戦でした。私、えも役には絶対に受からないだろうと思っていたんですね。オーディションでほぼ全キャラクターやったから「せっかくだから最後にやっておく?」ってテンションでえもを演じたんです。そしたら「萌黄えも役に決まりました!」って。「え?私が?」って。それくらい、絶対に自分にはできないと思っていた役でした。
でもえもを演じる中で「意外と自分に合うな」と思う瞬間があったんです。ファンの方にも「えもに合ってるね」と言われて「私って明るい役もできるんだな」って。また、最初にもお話した通り、決して引っ張っていくタイプではなかった私が後輩ちゃんとも仲良くなれて……本当に色々な気づきをくれた作品です。新しいことに挑戦させてくれる環境の中で、“自分の在り方”を発見することができました。これからも続いていくライブの中で、「私こんなこともできるんだ!」ってことをまた見つけていきたいです。
厚木:『プリ☆チャン』のおかげで今の私がいます。私自身は、石橋を叩いて渡る、慎重なタイプなんです。でも、いろいろと難しく考えてしまう前に「やってみなくちゃ分からない」という言葉が浮かんでくるようになった。私自身が変われたのも『プリ☆チャン』のおかげです。
久保田:本当に良い作品だよね。
一同:(拍手)
――いろいろなお話をありがとうございました!
[インタビュー:逆井マリ]
神奈川県横浜市出身。既婚、一児の母。音楽フリーペーパー編集部を経て、フリーのライターとしてインタビュー等の執筆を手掛ける。パンクからアニソン、2.5次元舞台、ゲーム、グルメ、教育まで、ジャンル問わず、自分の“好き”を必死に追いかけ中。はじめてのめり込んだアニメは『楽しいムーミン一家』。インタビューでリアルな心情や生き方を聞くことが好き。
パカッと誕生!キラッと輝け!めざせイルミナージュクイーン!
「キラッとプリ☆チャン」シーズン3のBlu-ray BOXが発売!!
価格:11,000円(税込)
≪収録内容≫
未定
※発売日や仕様は変更になる場合がございます。
2020年12月6日に幕張メッセイベントホールにて開催された「プリパラ&キラッとプリ☆チャン Winter Live 2020」が映像化!
◆本編
夜公演の模様を中心に再編成し収録
◆特典
昼公演披露のみの楽曲を収録
林鼓子(桃山みらい役)
久保田未夢(萌黄えも役・北条そふぃ役)
厚木那奈美(青葉りんか役)
芹澤優(南みれぃ役・赤城あんな役)
若井友希(レオナ・ウェスト役・緑川さら役)
森嶋優花(紫藤める役)
茜屋日海夏(真中らぁら役・金森まりあ役)
徳井青空(黒川すず役)
佐々木李子(だいあ役)
ファイルーズあい(アリス・ペペロンチーノ役)
山下七海(キラッCHU役・太陽ペッパー役)
大森日雅(メルパン役・月川ちり役)
田中美海(ラビリィ役・真中のん役)
斎賀みつき(ソルル役・紫京院ひびき役)
山北早紀(東堂シオン役)
澁谷梓希(ドロシー・ウェスト役)
牧野由依(黒須あろま役)
渡部優衣(白玉みかん役)
真田アサミ(ガァルル役)
佐藤あずさ(緑風ふわり役・ファララ・ア・ラーム役)
伊達朱里紗(夢川ゆい役)
大地葉(虹色にの役)
山田唯菜(幸多みちる役)
朝日奈丸佳(華園しゅうか役)
Run Girls, Run!
ほか
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