TVアニメ『ワッチャプリマジ!』きゃろん役・吉河順央さんインタビュー「奇跡のタイミングでお声がけいただき、声優デビューをすることに! 嬉しくてワクワクして、アフレコ初日まで本当にワチャワチャしていました」
『プリティーシリーズ』の10周年記念作品『ワッチャプリマジ!』(『プリマジ』)は、歌とダンスとファッションで作り上げる魔法のようなエンターテイメント“プリマジ”に憧れる中学一年生の陽比野まつりが、突然現れた魔法使いみゃむからスカウトされたことをきっかけに、“プリマジ”のトップを目指す物語です。
アニメイトタイムズでは『プリマジ』声優の皆さんへのメール・対面インタビューを実施! 第8回目に登場してくれたのは、れもんとパートナーを組む魔法使い・きゃろんを演じる吉河 順央さんです。
吉河さんは今作で声優デビュー。もともと歌手としてキャリアを積んできた吉河さんにとって、声優デビューは驚きの出来事だったようで……!? その“奇跡”の軌跡についても教えてもらいました。
「奇跡のタイミングでお声がけいただいた」
――これまで歌手としてアニメに携わってきた吉河さん。改めて、きゃろん役で声優デビューが決まったときの気持ちをお聞かせください。また「人生なにがあるかわかりません…!」とTwitterに綴られていましたが、声優デビューは意外な出来事だったのでしょうか?
吉河順央さん(以下、吉河):Twitterを見ていただいている……!恐縮です! 実は声優に興味を持ったことはあって、高校生の時に一年だけ声優の養成所に通ったことがあるんです。そこから演劇の勉強と、稽古場と劇場とを往復するような毎日を過ごして、でも「舞台の上で動くのはとても難しい」とよく感じていました。その頃ひとりカラオケに行くのも好きで、どこで発表するでもないのにひたすら歌の練習にどハマりするという謎の時期があったんですけど(笑)、詞の世界を表現するとき「舞台でうまくできなかったことが歌の中ならできるかも?」と感じたのをきっかけに、音楽の道へ進んでいきました。
それから時は流れて今年の初めあたりに、音声通話SNSのclubhouseが流行っていた流れで、シリーズ構成の坪田 文さんとたまたま話す機会があって。実は坪田さんとは舞台をやっていた頃からの友人で、「久しぶりだね、このアプリ使い方よくわかんないね」なんて話をしていたんですけど(笑)。そのときに佐藤順一総監督もいらっしゃって「ちょっと変わった声をしてるな」と思っていただいたようなんですが、今回の『プリマジ』では声優以外の人もオーディションに呼んでみよう、という試みがあったみたいで、そういった奇跡のタイミングでそこからお声がけいただくことになって。
オーディション合格の連絡をもらった時も、キャスティング発表があった時も実感が追いつかなくて、「ほ、本当に!?」という驚きと、「アフレコってどんな感じなんだろう……」とか、“わからないこともわからない”といった緊張感でちょっと具合が悪くなったりしていました(笑)。でもやっぱり嬉しくてワクワクもして、アフレコ初日まで本当にワチャワチャしていました。いや、今でも毎回ワチャワチャしっぱなしです……!
――オーディションで印象に残っている出来事などございましたら教えてください。
吉河:当日はやはりすごく緊張してしまって、朝起きて心拍数がいつもより30くらい多いのを確認してしまい、「心臓持つのかな!?」と思いながらオーディション会場へ向かったのを覚えています。オーディションでいただいた原稿は少しのセリフではあるんですが、れもんちゃんと紆余曲折あったけれどついにステージに立つ!という流れを汲める雰囲気があって。その日一番最後に読むセリフ「マナマナ!マジパ!チュッピ!」には、つい力が入ってしまうというか。プリマジを果たしたパートナーへ投げかける魔法の言葉なんだ、という気持ちをいっぱいに込めて、「マナマナ!」と。そして、「マジパ!」と言いました。
で、次を読んだら今日のオーディションは終わりだ……!と思いながら最後にでっかい声で
「チュッパ!!!!!!!!」
と。思いっきりセリフを間違えてしまいまして……。「ギャア〜!!」と調整室を見たら、皆さん爆笑していらっしゃいまして……。心ワチャワチャになりながらも、「笑ってくれて優しいな!?」って同時に混乱したりして(笑)、忘れられない思い出です……。
――きゃろんはれもんのパートナーの魔法使いで、「礼儀正しくてまじめ。だけど融通がきかない」というキャラクターですが、ご自身との共通点はどのようなところにあると思いますか?
吉河:最初にきゃろんが登場したときは、すごくまじめそうだ……!と思ったのですが、結構くだけるのが早かったり、受け答えのやりとりなんかも意外とひょうきんで、なんというか本人としてはいたって真面目にやっているけど周りから見ると面白い、みたいな不思議な魅力のキャラクターだと思いました。
共通点は……あるのかな……!?私に、あんなにれもんのことを信じて待っていられる我慢強さはあるだろうか……と思ってしまいます。(笑)
やっぱり別の人をパートナーにしようって思い直すこともできたはずなのに、あの前途多難さに匙を投げないところ、かっこいいですね……。でもれもんの歌を聴いたら、「この子はトッププリマジスタになる!!!」と思うところは、一緒かも!!