『STATION IDOL LATCH!』a/maze(アメイズ)キャラクターインタビュー│これは喜劇!? かりそめの二人が“本物”として立ち上がる――
JR山手線・全30駅の個性豊かな駅員キャラクターたちが、彼らの駅や街を盛り上げるべく、業務時間を終えるとアイドルとして活躍するまったく新しいアイドルプロジェクト『STATION IDOL LATCH!』。
第2期では、文化放送「PodcastQR」で新番組「STATION IDOL LATCH! 駅前広場 ―radio & drama―」のスタートや、小学館「ベツコミ」での『STATION IDOL LATCH! ~未来へ向かって出発進行!~』新連載をはじめ、全12ユニットの新曲リリースが順次行われています。
アニメイトタイムズでは、そんな各ユニットの新曲配信を記念して、LATCH!の“メンバー”にインタビューを実施! 各ユニットに楽曲の聴きどころを伺いました。
第9回は、飴屋 楊さん&根岸 優歌さんによるユニット「a/maze(アメイズ)」です。
新曲のテーマは「『かりそめ』から本物へ」
――最初に自己紹介をお願いします。
飴屋 楊さん(以下、飴屋):「広小路か横道か……享楽の門へようこそ」上野駅のLATCH!、飴屋 楊と申します。
根岸 優歌さん(以下、根岸):えぇ……と……?「ディープで優しい毒を貴方に……」鶯谷駅のLATCH!、根岸 優歌です。こんなゴミカスが偉そうにインタビューなんか受けてすみません。
飴屋:これは彼なりの挨拶ゆえ、お気になさらず。
――新曲「Mystery of Destiny」が配信となりました。前作の「世界一憂鬱な王子」も今作も、圧倒的な世界観が特徴のように思います。曲を初めて聴いた時の印象はいかがでしたでしょうか。
飴屋:まずは君の言葉を聞かせたまえ、根岸君。
根岸:うわ、いきなり俺に振るんですか……はぁ……。そうですね、音的にはサラッと聴こえるかもしれないですけど、実は音程の差が激しくて難易度高めの技術が細かく入ってくるみたいな……。あと、前の曲ってお互い歌唱で殴り合うみたいな部分があったんですけど、今回はハモリとか掛け合いもあって、ユニット感?っていうんですかね、そういうのが出たのかなとは思います。
飴屋:成る程。では、詞の世界についてはどうかね。抽象度の高かった前作に比べ、僕らのユニットの軌跡を赤裸々に描き出した世界観になっていると思うのだが?
根岸:メタっぽさが減って等身大の視点で歌えるようになったし、感情がリンクする部分もあります。ただ、そのままの自分達っていうか、あくまで「この曲の主人公達」の物語を歌ったという感覚ですかね。俺ら自身はこんなドラマティックに変われたわけじゃなくて、ただのめんどくさい人間のままですし……。
飴屋:無論さ。観客を伴う「表現」には演出がつきものだ。僕達が歌うのは、あくまで修飾された美しい虚構の僕達なのだよ。
根岸:歌詞のことを言うなら、初めて自分の意志で「これを歌うんだ」ってのを意識したというか。あ、これまでの曲も別に嫌々歌っていたというわけではなく……誤解させたらすみません。
飴屋:君は今までも、本心から楽しんで歌っていたさ。ただ「歌わされている」という自己欺瞞なしには表現することができなかったのだろう。君が歌うために、僕が君の「理由」になったのだよ。
根岸:(小声で)あんたが理由だって? その仰々しい言い方、癪に障るんだよな……。
飴屋:根岸 優歌という大輪を咲かすためならば、君にとっての必要悪で構わなかったということさ。「僕のおかげだ」などとは思っていないから、安心したまえ。
――今回の新曲のテーマは「『かりそめ』から本物へ」とのことですが、どういった経緯で決められたのでしょうか。テーマに込めた想いなども教えてください。
飴屋:我々のユニットは、始まる前から終わりの見えていた期間限定の「かりそめ」であったという前提があります。
根岸:なんでそもそも仮ユニットだったんですか。まあ、俺も最初から「正式にユニットを組もう!」とか真正面から来られてたら絶対逃げてましたけど……。
飴屋:利害の一致だよ、根岸君。君は欲望の言語化を避け、ぬるま湯のような状況に甘んじていた。そして僕は、才能の開花を見届けたらまた観察者へと戻る心算だったのだ。誤算だったのは、君がそれを許さないと言って僕を表舞台へと引き摺り出したことだが。
根岸:そりゃあ許せませんよ。こんな日陰のダンゴムシを陽キャ達の前に突き出したり本音喋らせたりしといて、あんたは高みから面白がるだけなんてムカつくどころの騒ぎじゃないですから。だったら道連れにしてやる、あんたも一緒に恥かけよ、とか必死でした。
飴屋:そんな劇的な歴史を経て「かりそめの二人が本物として舞台に立とうか」というテーマに至ったわけです。
根岸:いや、劇的とか歴史とかまた大それたこと言ってますけど。実際は拗らせたオッサン二人がオドオドしながら相撲取ってるみたいな状況でしたからね。滑稽すぎて笑える……って意味では、まあ喜劇なんですかね。
――最後に、パッセンジャーの皆さんへメッセージをお願いします。
飴屋:というわけで、ユニットとしては生まれたての僕らだ。これからは観察される側として、舞台の上で道化のように踊ろうじゃないか。この酔狂に、随伴してくれるかね?
根岸:こんなミジンコの歌でも、好きだと言ってくれる奇特な方がそこそこいるみたいなんで……。だったら、いっそ客席から誰もいなくなるまで歌い続けますよ。調子に乗ってすみませんね。
「STATION IDOL LATCH! 駅前広場 −radio & drama−」が文化放送「PodcastQR」にて配信中!
【番組タイトル】「STATION IDOL LATCH! 駅前広場 −radio & drama−」
【配信日】毎週火曜日19時頃配信 (※不定期でお休みの週もあり)
【ラジオ番組パーソナリティ】浜松町駅・湊 航琉 役 / 狩野 翔
【配信サイト】https://podcastqr.joqr.co.jp/programs/latch
※同番組は、Spotify、ApplePodcast、Amazon Music、Google Podcastでも配信予定