二人で演じる意味を感じられる作品! あの頃を思い出したガヤ録りとは? 『THE MARGINAL SERVICE』宮野真守さん&森川智之さんインタビュー【連載第3回】
ジャパン澁宿という架空の世界を舞台に、≪境界人≫と呼ばれる”伝説上の生き物”が起こす事件を解決する≪マージナルサービス≫というチームの活躍と、≪境界人≫たちの謎やドラマを描いたオリジナルTVアニメ『THE MARGINAL SERVICE(ザ・マージナルサービス)』が好評放送中!
第2話では、≪境界人≫の存在を初めて発見した「グレイショック」についての説明、≪境界人≫が麻薬製造しているプラントへの潜入捜査から事件の首謀者として世界的なポップスターのラバー・スーツの存在が浮かび上がりました。
アニメイトタイムズでは、本作のインタビュー連載を毎週掲載中。第3回にご登場いただくのは前回に引き続き、主人公のブライアン・ナイトレイダーを演じる宮野真守さんと、同じく≪マージナルサービス≫のメンバーのゼノ・ストークスを演じる森川智之さんです。放送されたばかりの第2話の振り返りと次回の第3話の見どころと、お互いのお芝居の印象や好きな映画について語っていただきました。
前回のインタビューはこちら
ブライアンの正義感や信念の強さと情を捨てたゼノのコントラストが見られた第2話
――まず先日放送された第2話を振り返った感想と印象的なシーンをお聞かせください。
ゼノ・ストークス役 森川智之さん(以下、森川):ゼノって常に不機嫌なんだなと。収録前にキャラの過去を聞かずに僕らは演じているので、常に新しい台本を受け取るたびに「あぁ、そうなんだ」と理解していくわけですが、第2話でブライアンに「生きてて何も楽しくねぇって顔だな」と言われて「世の中はクソだ」とつぶやくシーンを読んで、「何でこの人はこんなに不機嫌なんだろう?」と。まったく笑顔も見せないし、人としての情の部分を捨てて、≪マージナルサービス≫のルールに則って行動していて。一方のブライアンは人情派とまったく対照的ですね。
ブライアン・ナイトレイダー役 宮野真守さん(以下、宮野):麻薬を製造する巨大プラントがブライアンの元相棒の死と絡んでいるため、その真相を絶対に解明したいというブライアンの正義感の強さや信念を貫いていく姿勢が大きく表れた回だと思います。
あとラストでゼノから麻薬密造組織の首謀者が世界一のポップスターのラバー・スーツだと明かされましたが、資料の顔写真を見た瞬間に、ブライアンが「こいつって、まさか……」とすごく驚いていて。アフレコ時に「何か、因縁があるんですか?」と尋ねたら「(ブライアンはラバーの)ファンなんです」と言われて、「あぁ、そうなんだ」と(笑)。
お互いのお芝居の印象と二人の関係性、絆の強さ
――ここでお互いのお芝居についての印象をお聞かせください。
宮野:好きですね。カッコいいなって。
森川:宮野くんは僕にはない柔軟性があって、うらやましいなと思います。僕はどちらかといえばカチカチにやってしまうので。宮野くんのお芝居を見ていると導入からやわらかく入っていくので、「ニュートラルでいいなぁ」といつも思うんです。アドリブも上手だし、「このタイミングでこう言ったらおもしろいだろうな」と計算し尽くされていて。
宮野:恥ずかしいけど、嬉しいです。
森川:もし自分が同じ立場になったとしたら、たぶん黙ってしまうと思うので。宮野くんの臨機応変なところはすごいなと思います。さすが大スターです。
宮野:やめてください(笑)。
森川:宮野くんとは『D.Gray-man』で共演した時から知っているしね。
宮野:懐かしい。
森川:あとずっとおもしろいから、今が本番なのか、本番じゃないのか、わからないこともよくある(笑)。そんな場を和ませる力もあるし、今の立ち位置にいるのも当然だと思います……このくらいで大丈夫?
宮野:ありがとうございます。あとで事務所のほうからお礼の品を(笑)。
森川:(笑)。でもここ最近、共演する機会が増えたよね?
宮野:そうですね。しかも近しい間柄の役が多くて、嬉しいです。僕が森川さんを語るなんて恐れ多くて。圧倒的な存在感があるし、師弟や先輩後輩、上司と部下みたいな関係が多かったので、共演させていただくとすごく安心できるし、のびのびやらせていただけるんです。僕はすべてを委ねているし、しっかり受け止めてくださって。僕がふわふわしている時もしっかり引き締めてくれるので、安心して言葉を発することができます。
今回も映像が未完成のため掛け合いの距離感など戸惑うこともあるけど、森川さんとのお芝居なら絶対に成立させられると確信してできることが強みですし、ただただ感謝しています……こんな感じで大丈夫ですか?
森川:(笑)。絵がない状態でもセリフだけでその世界を作るのが僕らの仕事ですが、宮野くんは同じ方向を向いてやってくれるので、やりやすいし、2人でやる意味も感じられるので気持ちいいです。
宮野:そうですね。キャラたちもどんどん動いていくし、表情もどんどん豊かになっている気がするので、そこも『THE MARGINAL SERVICE』の魅力として感じてもらえたらいいですね。
――お2人を一緒にキャスティングしておけば、どんな状況でも安心というスタッフからの絶大な信頼感も感じます。
宮野:そうなんですか!?(笑)。でもどんな作品でもキャスティングしていただいた以上はしっかり役割を果たしたいと思いながら臨んでいます。
森川:でも、よくこのキャスト陣が集まったと思うよね。
宮野:本当にすごいキャスティングだなと思います。