まだお互いに歩み寄れていない人間と≪境界人≫。虐げられる≪境界人≫たちの想いが浮き彫りになった第4話。『THE MARGINAL SERVICE』甲斐田裕子さん&三宅健太さんインタビュー【連載第5回】
ジャパン澁宿という架空の世界を舞台に、≪境界人≫と呼ばれる”伝説上の生き物”が起こす事件を解決する≪マージナルサービス≫というチームの活躍と、≪境界人≫たちの謎やドラマを描いたオリジナルTVアニメ『THE MARGINAL SERVICE(ザ・マージナルサービス)』が好評放送中!
第4話では≪境界人≫による連続爆発事件が起き、≪マージナルサービス≫の本部にも爆発物が。ブライアンとゼノはイザベラを疑い、彼女のもとへ向かいますが、そこで次なる爆破が発生するのでした。
アニメイトタイムズでは、本作のインタビュー連載を毎週掲載中。第5回にご登場いただくのは≪境界人≫のイザベラ・ソーン役の甲斐田裕子さんと、第4話で初登場のイヅナ・レン役の三宅健太さんです。放送されたばかりの第4話の振り返りと次回の第5話の見どころ、好きな映画について語っていただきました。
前回のインタビューはこちら
スタイリッシュで近未来的な世界観! これが最先端の退魔もの!?
――作品に対する印象や感想をお聞かせください。
イザベラ・ソーン役・甲斐田裕子さん(以下、甲斐田):キャストが豪華ですし、完全オリジナル作品ということで、「どんなアニメで、どんな展開になるのかな?」と期待値が上がっていました。ただ、まだ第3話と第4話にしか出演していないこともあり全貌が見えてこなくて。それでも、洋画や海外ドラマ風のテイストを狙っているのかなと感じましたし、いろいろ伏線もありそうで、「全12話でどうまとめるんだろう?」と思ったりして(笑)。
イヅナ・レン役・三宅健太さん(以下、三宅):まずキャラクターデザインがスタイリッシュで、世界観も近未来を連想させて、まるで最先端の退魔ものみたいだなと思いました。≪境界人≫は妖怪ではありませんが人外と対話したり、退治する昔からある王道路線をスタイリッシュに描くとこうなるのかなと思ったし、新しい表現を垣間見た気がします。
甲斐田:舞台が澁宿という東京の渋谷と新宿を足したような地名ですし、差別問題など現代にある事象も取り上げられているところも近未来と現代をうまくミックスしてますね。
三宅:また≪マージナルサービス≫のメンバーをはじめ、キャラクターも大人っぽいし、漂う雰囲気や空気感は特に大人の方にハマりそうかも。僕らが10代に洋画や海外ドラマを見ていた時、「大人になったらこんな風になるのかな?」と憧れましたが、今の10~20代の人にとっては新鮮に感じてもらえるのでは?
甲斐田:まだ完成した映像を見ていないのでわかりませんが、劇伴はジャズとかブルースとか合いそう。
三宅:マモちゃん(ブライアン・ナイトレイダー役の宮野真守さん)と(ゼノ・ストークス役の)森川(智之)さんの掛け合いを聴いていたらクスッとしてしまって。寡黙で実直な大人とちょっと軽妙で口が悪い若僧が軽口をたたき合い、ののしり合いつつ、どこか通じているところも王道のバディものっぽくていいなと思いました。今回、僕が演じたイヅナは≪境界人≫でしたが、対峙した≪マージナルサービス≫は≪境界人≫に寄り添うわけでもなく、仕事に徹しつつも「≪境界人≫の言い分があるなら聞いてあげるよ」みたいなスタンスも今っぽいし、カッコよく感じました。
――≪境界人≫のイザベラやイヅナが実体化したビジュアルをご覧になった感想は?
甲斐田:意外と動物でした(笑)。
三宅:イザベラを見たら、『デビルマン』の妖鳥シレーヌという悪魔を思い出しました(笑)。イヅナはイメージ通りの屈強な天狗で、腕のひと振りで竜巻を起こせそう。
甲斐田:他の≪境界人≫にも羽があって、空を飛べるのかな?
宣伝担当:≪境界人≫すべてに羽があるわけではないんです。
甲斐田:そういえば、ペックも羽がないですよね。
三宅:我々、2人は空を飛べるんだよ、きっと。そんなシーンも見たいですね。
甲斐田:今のところ、イザベラも肉弾戦なので。