ゼノが追う事件=物語の核心!? 広げた風呂敷を残り2話でどう畳むのか 『THE MARGINAL SERVICE』宮野真守さん&森川智之さんインタビュー【連載第11回】
≪境界人≫の存在など謎が謎を呼ぶオカルト&SF設定、豪華なキャスティング、映画や海外ドラマのオマージュなどが話題のオリジナルTVアニメ『THE MARGINAL SERVICE』もいよいよ終盤戦に突入し、残すところ、あと2話に!
第10話では、10年前に起きた連続児童誘拐事件について、ゼノの息子(ノア)もその中におり、更に失意の妻(リリー)も失ってしまった悲しい過去が明らかに。その事件の犯人や理由はわかったものの、まだいなくなった子供たちの所在はわからず。≪境界人≫のイザベラが真相を知っていると気付いたゼノが行動を起こしました。
アニメイトタイムズでは、本作のインタビュー連載を毎週掲載中。連載11回となる今回も、前回に引き続き、主人公のブライアン・ナイトレイダーを演じる宮野真守さんと、同じく≪マージナルサービス≫のメンバーのゼノ・ストークスを演じる森川智之さんが登場。
放送されたばかりの第10話の振り返りと、ブライアンとゼノの変化について、そして残り2話の見どころなどご紹介いただきました。
前回のインタビューはこちら
ゼノの悲しき過去が明らかになり、犯人も確保できた第10話。同期のキャスティングが嬉しかったと森川さん
――先日放送された第10話を振り返った感想と印象的なシーンをお聞かせください。
ブライアン・ナイトレイダー役 宮野真守さん(以下、宮野):この物語の核心にどんどん迫っていく=ゼノの過去と、今追っている事件の核心に迫っていく流れなので、物語の重さも増してきた気がします。
ゼノ・ストークス役 森川智之さん(以下、森川):ゼノが自分を見失うくらい興奮している姿は、今までご覧になってくださった皆さんにはショッキングに映ったかもしれません。チームを引っ張るリーダーであり、頼りになる男が我を忘れてしまうほど、子供や奥さんへの想いが強く、今の彼の大きなモチベーションになっていることがわかりました。そしてブライアンがいさめて、いつもとはまったく逆の立場になっていて。
宮野:ゼノにとってはとても苦しい回だったと思いますが、ゼノの人間らしさが見えた回だったとも思います。
――刑事の復讐劇というのも外画や海外ドラマでよく見られる展開で、そこにもオマージュを感じました。
森川:一番最悪なパターンですよね(笑)。復讐劇は決してハッピーエンドにはならないわけで。ゼノの奥さんのリリー役が三石琴乃さんというのも素晴らしいキャスティングでした。僕とは養成所の同期なので、懐かしい感じがしたし、気を遣ってくれているのかなと(笑)。僕らと高木 渉の3人が同期なので、嬉しかったです。
ブライアンの変化は≪マージナルサービス≫の加入と仲間への感情
――ここまで演じてきた中でご自身が演じるキャラの変化や成長を感じた点はありますか?
森川:ゼノはずっと自分の中で抱えていたものに今まさに直面している状況で、まさにパンドラの箱を開けてしまったような。ここから変わるのか、変わらないのかが残りの話数でわかると思います。ブライアンは相当、成長していると思いますね。
宮野:ブライアンは、≪マージナルサービス≫に入ったこと自体が変化なのかなと。そこで初めてあった人たちと行動を共にすることで、仲間として接するようになって、新たな感情が芽生えたことが成長した点なのかなと思います。
――ブライアンとゼノは、最初は犬猿の仲、水と油みたいな関係でしたが、徐々にバディ感が出てきた気がします。
宮野:ブライアンはどんなことでも一度関わった以上は全力で取り込もうとする男なので、ゼノとバディと言われた以上はしっかり相手のことを知りたいとか、向き合いたいと思って接していると思います。
森川:ブライアンはいい人なんですよね。きっと親の教育がいいんでしょうね。
宮野:親に捨てられたんですけど。
(全員爆笑)。
宮野:親に捨てられた経験があるからこそ、人との関わりを大切にしたいと思っているのかもしれませんね。
――ゼノはブライアンへの見方が変わってきたのかなと。
森川:そうですね。最初はちゃんとした会話をしようとしていなかったけど、段々とバディとして認めてきたし、今は頼りにしていると思います。