「まさにアスタたちのようにスタッフさんも我々も総力戦ですよね」──映画『ブラッククローバー 魔法帝の剣』が全国公開&Netflix世界独占配信! アスタ役の梶原岳人さんとユノ役の島﨑信長さんのライバル対談をお届け!
2021年に3年半に渡るテレビアニメシリーズを終えた『ブラッククローバー(通称、ブラクロ)』(田畠裕基さん原作)が映画になって復活! 映画『ブラッククローバー 魔法帝の剣』が6月16日から全国公開&Netflixにて世界独占配信開始!
本作は原作では描かれていなかった魔法帝の物語で、かつて封印された先代魔法帝コンラートら4人の魔法帝がよみがえり、クローバー王国の壊滅に動き始めます。クローバー王国最大の危機に立ち向かうアスタたち。過去最強の魔法帝といわれたコンラートたちと繰り広げるバトルと王国の行方は──?
映画公開を祝して、主人公のアスタ役を演じる梶原岳人さんと友でありライバルでもあるユノ役の島﨑信長さんの対談をお届けします。
今作は田畠先生監修のオリジナルストーリーで映画にふさわしい作品
――まず映画化が発表された時の心境は?
アスタ役 梶原岳人さん(以下、梶原):今まで自分の作品を劇場で見たことがなかったし、映画館に今もよく足を運ぶほど映画好きでもあるので、大スクリーンかつ良い音響設備の映画館で自分が演じた作品を見ることが目標の1つでした。
だから『ブラクロ』が映画になりますとお聞きした時はすごく嬉しかったですし、体験できると思うとワクワクしました。
――自身初の映画化した作品がデビュー作ということも感慨深かったのでは?
梶原:それも大きかったですね。
ユノ役 島﨑信長さん(以下、島﨑):素直に嬉しかったです。テレビシリーズが長く続いてきて、昨年1区切りがついた時は寂しい想いもありましたが、『ブラクロ』が映画になって、ユノとしてまた関われることはとても嬉しかったです。
ただ、どんな内容になるのかまでは僕らは知らされていなかったので、「もしかしたらほぼアスタと暴牛だけでユノが出ないかも」という不安もありました(笑)。
でも「いや、きっとユノも活躍するはずだ」と信じて台本が届いてアフレコする日を待っていて、今回ちゃんと活躍できて良かったです(笑)。
――今回の台本をご覧になったり、実際に演じてみた印象は?
梶原:原作と今までやってきたテレビアニメの『ブラクロ』らしさを踏襲しつつ、映画ということでキャラクターの数やバトルの壮大さ、扱っているテーマの大きさなど演じがいがあると思いました。
また魔法帝のお話であり、アスタが目指すべき存在と戦わなくてはいけないという葛藤やアスタたちの正義とコンラートたちの信じる正義のぶつかり合いで、映画にふさわしいお話になっていると思います。
そして、長編ということでたっぷりと、しかも物語の終わりまでちゃんと見られるのもいいですね。
島﨑:原作の田畠裕基先生が監修されたオリジナルストーリーということで、相当豪華なネタをご提供いただいたなと。歴代魔法帝のお話なんて、マンガとしても長編でやれそうなのに。
今回戦うコンラートたち魔法帝はそれぞれみんな強いけど、演じられているキャストの皆さんもすごく強くて(笑)。
アスタやユノたちが目指していた魔法帝が4人も登場するとなれば、こちらも総力戦になるわけで。でも相手が強ければ強いほど、挑戦者側の僕らも輝くし、こちらが必死になるほど魔法帝の強さも引き立つし、とお互い高め合えるような、相乗効果が生まれるお芝居ができたらいいなと、台本を読んだ時、思いました。
アスタたちが戦う4人の魔法帝の印象は?
――アスタたちに立ちふさがる魔法帝のコンラート、エドワード、プリンシア、ジェスター、それぞれの印象をお聞かせください。
梶原:僕は主にコンラートと戦ったり、会話することが多かったんですけど、気持ちと気持ちのぶつかり合いができたことが印象的で。
アスタが持つ信念、目指したい世界の理想像は、コンラートも同じものを持っていて、ただやり方が違うだけで。だからこそ、ぶつかるし、想いが一緒だからこそ「何でわからないんだ!」と許せない気持ちが爆発して。そんな戦闘だけでなく、そんな心と心のぶつかり合いは印象的でした。
島﨑:僕らはエドワードとプリンシアとはあまり関わっていなくて(笑)。エドワードはわかりやすくて、とても温厚でしっかりとした考えを持つ人格者だからこそ、何でこんなことに関わってしまったのか気になります。プリンシアはすごかったよね。
梶原:女性のプリンシアは、キリっとした姿だけど、あるキャラクターとの戦いでもとても強くて。
島﨑:僕はジェスターと絡むことが多かったんですけど、軽やかで人をちゃかしたような態度を見せて、いつも余裕があるように見えて、実はすごく重いものを背負っていて、想いも強いんだろうなと思いました。
そうじゃなければ魔法帝になることなんてできないですし、ジェスターもとても強かったです。4人それぞれ見せている態度は違うけど、しっかり信念を持っていることは伝わってきました。
梶原さんにとってコンラートだけではなく、自分との戦いだった収録。コンラート役の関 俊彦さんとがっつり二人で
――収録はどのように行われたのでしょうか?
梶原:分散収録の形で、僕はコンラート役の関(俊彦)さんと一緒に収録することが多かったです。
島﨑:僕は1人で録ってました。
梶原:本当ですか? 戦うシーンも?
島﨑:うん。敵役の声も入っていない状態で。(ヤミ役の)諏訪部(順一)さんと鳥さん(ノゼル役の鳥海浩輔さん)とはたまたま会えたので、お話はしましたけど一緒に収録はしていません(笑)。
がっくんは俊彦さんとほぼ二人っきりだったんでしょ?
梶原:仲間たちはそれぞれ別の場所で、ジェスターやエドワードたちと戦っていて、アスタとコンラートはほぼ1対1で。
関さんとお会いするのは初めてでしたが、関さんの発するコンラートの言葉を受け止めて、こちらも全力で返すという対話、魂同士の掛け合いができるように頑張りました。
――アスタは熱くて、叫ぶシーンも多いので、演じるのが大変なキャラクターだと思いますが、映画では精神や肉体的にかかる負担も更に大きかったのでは?
梶原:コンラートと戦いながら、自分自身とも戦っている感じでした。テレビシリーズは約30分の尺でしたが、映画は2回に分けても1時間×2ですし、バトルシーンも盛り盛りで。
気持ちやテンションを保ち続けるのは肉体的にも厳しくて何度も折れそうになりましたが、休憩時間に「いったん外の空気を吸ってきます」とリフレッシュして戻ってきたり、負けないように頑張りました。
――島﨑さんはテレビシリーズと比べて収録で難しさを感じた点はありますか?
島﨑:やっぱり分散収録ですね。コロナ禍に入る前までは、みんなそろって、空気感や状況を共有して、コミュニケーションをとってやっていましたが、それができなくて。ただ『ブラクロ』はこれまで長くやってきたため、キャスト同士、積み重ねてきた関係性や信頼感があるので、やりにくさを感じ過ぎずに収録できました。