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夏アニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』高橋李依インタビュー

目指したい未来が一番近くにある事が剣心にとっての救いになる──夏アニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』神谷 薫役・高橋李依さんインタビュー

 

普通の感性を持ち続けることは薫を演じる上で特に意識した

――ご自身の演じられる神谷 薫というキャラクターについてはどのように捉えられていますか?

高橋:今回は原作を最初から描くということで、改めて『るろうに剣心』とはどんな物語なのか、このアニメで目指すのはどこなのかをスタッフさんたちと擦り合わせる機会を設けていただいたんです。そこで、薫や弥彦の等身大で普通の感性に、剣心が救われていく物語なんだという話があり、普通の感性を持ち続けることは薫を演じる上で特に意識したいなと再確認しました。

薫は神谷活心流の師範代として道場をひとりで切り盛りする立派な子ですが、泣いたり笑ったり怒ったり、そういう感情の出し方や悩む姿は隠さず等身大に演じたいなと。そんな心の揺らぎの引力が剣心を動かすと言いますか、薫の存在があるからこそ、「緋村剣心」がより鮮明に形作られていくのかなと感じています。

明治の時代は帯刀している人とそうでない人が入り混じっているタイミングでもあり、その中に咲き始めた夢物語……目指したい未来が一番近くにある事が剣心にとっての救いになるし、引き戻してくれる。薫という女の子を言葉に表すのはとても難しいのですが、今の私の中ではそんなイメージでしょうかね。

そして、連載当初から今日まで築かれてきた薫のキャラクター象を、また改めて魅力的に感じて貰いたい。彼女の等身大さを、今の時代にどう表現していこうかといった部分は、都度相談しながら進めています。

 

 

――高橋さんから見た斉藤さん演じる剣心の印象もお聞かせください。

高橋:実は、こういう中性的な雰囲気を持つ方って現実にもいるんだよな、と壮馬さんを見ていて思うんです。綺麗で佇まいにも品があるし、謎めいたところやお茶目な一面も持っている。締めるところを締められる方でもあるので、本当にピッタリな配役だなって感じています。

普段の表情と戦う時の表情の二面性的な部分も欠かせない要素ですが、どちらも剣心というひとりの人間の側面として演じられているように思えて。人斬り抜刀斎としての雰囲気と、薫と出会ってからの温かな雰囲気、そのどちらにも全て一貫性があるんです。壮馬さんのバランス感覚は本当に素敵だなって尊敬しています。

――剣心、薫、弥彦、左之助の4人で掛け合うシーンの印象はいかがでしょうか?

高橋:みんなお芝居に対して熱い想いを持ったメンバーが揃っていて、同じ方向を見て収録に臨めているような感覚があります。収録が終わった後のお酒の席では、よくお芝居や現場の話をするのですが、良い作品を作っていきたいという熱量が本当に凄くて……。

マイク前にいる時はそこにもうキャラが居るような感覚です。こっちから投げたパスは必ず返ってくるし、向こうから飛んできたパスは絶対に返したいと思える。凄く楽しいし、やりやすいです。

眞琴(※明神弥彦 役・小市眞琴さんのこと)とは、当日の収録であったシーンの良かったところや、今後の目標について話したりしています。最近はどんな人のお芝居を聴いて良いと思ったのか、みたいな演技の交流会のような感じですね。

壮馬さんとは、事務所で会った時や色々なタイミングで定期的に相談させてもらうのですが、近々みんなに声をかけて交流する席を設けようとか、ここはスタッフさんたちに確認できたらいいねとか、現場づくりについてのお話が多めですかね。

八代くんとは役者道を語ると熱くて楽しくて……もうそれぞれと話していると延々と時が過ぎてしまうんです。みんな本当に大好きです!

 

 

――中でも薫と弥彦は掛け合いが多いかと思います。ふたりのシーンは演じてみていかがでしたか?

高橋:この作品のアフレコがきっかけで、眞琴とはグッと仲良くなりました。先日、ふたりで剣道体験にも行ったんです。ふたりとも剣の道に関わる役なので、実際に体感してみたいよね、という話になって。実際に触れてみることでキャラクターたちの行動の理由がより実感できたり、役作りの助けになったらいいなと思っています。

今度直接伝えないととは思っていますが、役作りやお芝居に関して、悩んでいることを相談できる間柄でいられるのが本当にありがたくて。出会えて、仲良くなれて良かったなあと思っています。今後のシナリオを演じる上で、弥彦の熱量には薫もたくさん支えられているので、共に剣心の周りにいる普通組として頑張っていきたいです!

――余談にはなるのですが、『るろうに剣心』において高橋さんがお好きなキャラクターは誰なのでしょうか?

高橋:眞琴と、塚山由太郎くんが良いよねって話をしています。弥彦と彼のエピソードは、原作を読み進めていた時に予想していなかった切り口で、とても驚いたんですよね。ここを掘り下げることで弥彦のことがまた大好きになったし、由太郎くんのことも大好きになりました。

きっと、この年頃の子たちの葛藤をあそこまでフィーチャーすると思っていなかったので、新鮮だったのかもしれません。

――最後にファンのみなさんへのメッセージをお願いします。

高橋:『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』が原作の最初から新作アニメとして動き出します。みなさんの脊髄にまで刻まれた物語かと思いますが、新たな時代にもう一度「こんなお話だったな」と噛み締めながら楽しんでいただければと思います。

もちろん私のように入口が実写映画だったという方や、タイトルだけは知っていた、剣心が強いことだけは知っていたみたいな方でも、気軽に、丁寧に追っていける仕上がりです。今回のアニメを見ていただければ、『るろうに剣心』を改めて好きになれるし、きっとより詳しくもなれるはず。ぜひたくさんの方に見ていただけると嬉しいです!

 

TVアニメ「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」作品情報

放送情報

2023年7月6日より毎週木曜24時55分~ フジテレビ“ノイタミナ”ほかにて放送

スタッフ

原作:和月伸宏『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』(集英社 ジャンプコミックス刊)
監督:山本秀世
シリーズ構成・脚本:倉田英之
シリーズ構成・脚本協力:黒碕 薫
キャラクターデザイン:西位輝実、内田陽子
衣装デザイン:なすか
プロップデザイン:小菅和久
メインアニメーター:北尾 勝
アクションアニメーター:菊地勝則
音楽:髙見 優
音響監督:納谷僚介
音響効果:小山恭正
色彩設計:篠原愛子
美術監督:齋藤幸洋
撮影監督:髙津純平
編集:長谷川舞
3DCGI:ライデンフィルム
アニメーション制作:ライデンフィルム

主題歌

オープニング・テーマ:「飛天」Ayase✕R-指定
エンディング・テーマ:「切っ先」Reol

キャスト

緋村剣心:斉藤壮馬
神谷 薫:高橋李依
明神弥彦:小市眞琴
相楽左之助:八代 拓
高荷 恵:大西沙織
四乃森蒼紫:内田雄馬
斎藤 一:日野 聡

公式サイト
公式ツイッター(@ruroken_anime)

原作情報

『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』は、1994年から1999年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載され、1996年に初のTVアニメ化、1997年に劇場版を公開、そして1999年以降3作のOVAが発売され、5度にわたるアニメ化を果たした。現在、続編である『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚・北海道編-』が「ジャンプスクエア」(集英社)にて連載中のアクション時代劇の金字塔作品。

 

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