エルフの魔法使いは人の心を知る旅へ――冒険の終わりから始まるファンタジー漫画『葬送のフリーレン』あらすじ&魅力を紹介!【ネタバレあり】
第5巻〜第11巻のあらすじを紹介【詳細なネタバレあり】
開幕する一級試験
北部高原を抜けるうえで必要となる一級魔法使いの資格を得るべく、魔法都市・オイサーストにやってきた一行。2ヶ月の修行期間を挟み、フリーレンとフェルンは「一級試験」に挑戦します。
試験官・ゲナウが告げた第一次試験の内容は、三人一組で隕鉄鳥(シュティレ)を捕獲するパーティー戦。フリーレンのパーティーは、音速を超える隕鉄鳥の動きに苦戦を強いられます。一方で、早々に鳥を捕まえたフェルンのパーティーは、他のパーティーとの対人戦に突入。
試行錯誤を繰り返し、フリーレンらは魔法で隕鉄鳥が近づく水場を限定する作戦を実行。見事、隕鉄鳥の捕獲に成功しました。しかし、直後に老練の魔法使い・デンケン率いるパーティーに鳥かごを奪われてしまいます。攻防が激しく入れ替わる戦いの中、フリーレンは大魔法使い・ゼーリエが構築した結界を解除。見事形勢を逆転させ、第一次試験を突破しました。
零落の王墓攻略
試験官・ゼンゼより言い渡された第二次試験の内容は、迷宮(ダンジョン)攻略。多くの冒険者が帰らぬ者となった「零落の王墓(れいらくのおうぼ)」最深部にたどり着くことが合格条件です。
仕掛けられた罠を掻い潜り、最深部に迫っていく参加者たち。あと一歩というところで、最大の難関である迷宮の主・水鏡の悪魔(シュピーゲル)が出現します。迷宮に入り込んだ人物の記憶を読み取り、対象者の完全な複製体を作り出すという恐ろしい魔物です。次々に迷宮を進む実力者たちのコピーが出現し、最深部にはなんとフリーレンの複製体も。途方に暮れる参加者たちでしたが、フェルンを中心に攻略法を模索していきます。
話し合いの末、フェルンとフリーレンが複製体のフリーレンを相手取り、残りの参加者たちはそれぞれ相性の良い複製体を足止めすることになりました。
同時に魔法を放ち、互角の戦いを演じるふたりのフリーレン。隙を突いて攻撃を放つフェルン。何とか致命傷を与えますが……今際の際に複製体が放ったのは、フェルンが魔法と認識できないほどの強力な攻撃でした。フリーレンが横合いからとどめを刺し、戦いは決着。多くの脱落者を出した第二次試験は終了となりました。
最終試験は、ゼーリエ本人による面接です。フリーレンは不合格となりますが、一級すら気づかないゼーリエの魔力の”揺らぎ”を感じ取ったフェルンは見事合格。続くデンケン、ユーベル、ラント、ヴィアベル、メトーデも合格を言い渡され、3年に一度の「一級試験」は幕を閉じました。
北部高原の攻防
北部高原に到達した3人は、強力な魔物を打ち払いながら先へと進んでいきます。ルーフェン地方では、ゲナウ、メトーデと再会。将軍・神技のレヴォルテの討伐戦に参加します。
上空から襲来するふたりの魔族を迎撃するフェルンとメトーデ。時を同じくして、シュタルクとゲナウがレヴォルテに戦いを挑みます。強力無比な猛攻に傷を負いながらも、それぞれの敵を何とか打ち倒すことに成功。ゲナウとメトーデは南部の護衛に向かい、フリーレンたちは旅を再開するのでした。
黄金郷の呪い
一級魔法使い・レルネンの依頼を受け、城塞都市・ヴァイセに赴いたフリーレン一行を待っていたのは、七崩賢・マハトが生み出した黄金郷。周囲を覆う大結界内部には、マハト本人が今もなお幽閉されていました。
結界の管理者の任を引き継いだデンケンは、故郷の村を元に戻すべく、マハト討伐に乗り出します。しかし、マハトが操る「万物を黄金に変える魔法(ディーアゴルゼ)」は、解除不可能と言われる最強の呪い。倒すだけでなく、黄金郷をもとに戻す手段も見つける必要があります。デンケン自身は殺されずとも、極めて絶望的な状況に立たされていました。
突破口は二級魔法使い・エーデルから受け取ったマハトの100年分の記憶。デンケンとフリーレンは、勝算を見つけるべく解析を進めていきます。
七崩賢・マハトの記憶
人を知りたいという願いを抱き、引き換えに多くの人間を殺してきたマハト。ヴァイセの領主・グリュックと手を組み、お抱えの魔法使いとして仕えるようになります。
悪友としての絆を結んだマハトとグリュック。しかし、最後にはマハト自身の手で、都市ごと黄金に変えられてしまいました。
共存のための殺し合い
突如として破られたヴァイセの大結界。フェルンとシュタルクは一時撤退の余裕もなく、事態の首謀者である無名の大魔族・ソリテールとの戦いに臨みます。
同じ頃、マハトと対峙したデンケンは、「一級試験」でゼーリエから譲渡された「呪い返しの魔法(ミスティルジーラ)」で互角に戦いますが……やがてフェルンたち諸共に黄金へと変えられてしまいます。
――全てが終わったかに思われたとき、「万物を黄金に変える魔法(ディーアゴルゼ)」の対処法を見つけたフリーレンが覚醒。黄金郷を巡る戦いはクライマックスに突入します。
訪れる報い
常軌を逸した魔力コントロールでフリーレンを圧倒するソリテール。デンケンも本気を見せたマハトの大質量攻撃に満身創痍の状態です。状況を覆すべく、フリーレンは都市にかけられた呪いを解き、黄金郷を長い眠りから解き放ちます。マハトとソリテールの気が逸れた瞬間、それぞれに高圧縮の魔法が直撃し、ギリギリのところで勝利を掴むことができました。
人間との共存を望んだ黄金郷の主に報いのときが訪れます。逃げた先でグリュックと再会したマハトは、かつての弟子であるデンケンの手によって、消滅させられたのでした。
女神の石碑
黄金郷を巡る激闘を終え、旅を続けるフリーレンたちは、魔王討伐の途中で立ち寄ったという女神の石碑を再訪します。前回は詳しく調べる余裕がなく、調べてから一週間ほどの記憶も抜け落ちているとか。辿り着いた先で石碑の解析を始めると、フリーレンの周囲の景色が突然切り替わります。
――懐かしい声に誘われ、振り返るフリーレン。そこに立っていたのは、かつての仲間、勇者・ヒンメル、僧侶・ハイター、戦士・アイゼン。彼女の意識は、84年前の過去に飛ばされてしまったのです……。