冬アニメ『俺だけレベルアップな件』連載インタビュー第1弾：REDICE STUDIO ジョン・アギョル理事｜小説だった『俺レべ』をWEBTOON化した理由と意識した点とは？

『俺レべ』がヒットした要因、そしてアニメ化の際に大切にしたこととは？

――『俺だけレベルアップな件』はコミックなど大ヒットしましたが、ヒットした要因や魅力はどこにあると思いますか？

ジョン：作品の内容的には、人類最弱兵器の主人公が強靭に生まれ変わり、そしてその過程で見せてくれるスカッとするアクションと痛快さが魅力的だと思っていますが、紙の漫画出身のしっかりとした実力を備えた作家さんが作業されているため、連載当時のWEBTOONとしてはかなり重みを感じられる作品だったと思います。

それと同時に、WEBTOONが持つ、軽く読めるという魅力を生かそうと、作家さんが強弱の調節を上手く施してくださったおかげで、多くの方々から愛されたのではないかと思います。

――今回のアニメ化が決まって、アニメの制作サイドにオーダーしたことや、どのようにアニメに関わられているのか教えてください。

ジョン：世界的に有名なアニメーション制作会社が担当してくださったので、私たちが事前にオーダーした部分は特にありませんでした。

ただ、DUBUさんが作業しながら気を遣った部分は、できるだけアニメーションにもしっかりと反映していただければと思い、特にキャラクターの等身比率やアクションシーンに気を遣っていただければと思いました。全体的には、A-1 Picturesさんを信じてついていこうというのが大きかったです。

アニメを見た時、スタッフの尽力に感謝。第2話では展開を知りながらも手に汗握るほどドキドキ

――アニメ化を発表した時の反響やアニメ化で期待されていることを教えてください。

ジョン：REDICE STUDIO作品としては、初のアニメーション化作品なので、社員一同とても嬉しかったです。作家さんたちも驚きながらも嬉しい気持ちを隠せずにいた姿を今も覚えています。

漫画、アニメに精通した国である日本で製作を引き受けてくださるという話を聞いた時は感激し、クオリティの高いアニメーションになるという期待感がありました。何よりも立派な原作小説を執筆してくださったChugongさんのおかげで、見どころが豊富な作品だと思うので、華麗なアクションシーンはもちろん、多様なキャラクターが体験する苦難と逆境、そして感情をより躍動感のあるものとして、読者の方々にお届けできることが楽しみです。

――アニメの映像をご覧になった感想は？

ジョン：スタッフの方々の苦労が感じられ、感謝の気持ちをお伝えしたいです。

ワンシーンワンシーン見ながら、 WEBTOONを制作していた当時、DUBUさんが悩んでいた部分や楽しく作業していた部分など、一緒に作業した仲間たちとの思い出を次々と感じられ、作家さんも一緒に見れば、恥ずかしがりながらもとても喜んでくださると思います。

第2話での二重ダンジョンのシーンでは、特にBGMがとてもマッチしていて、知っている展開、知っている内容にもかかわらず、手に汗握りました。合間合間に WEBTOONのカットをできるだけそのまま具現化しようと努力してくださった部分が伝わり、本当に感謝しています。

序盤の神像のシーンは皆さんが圧倒されるはず。繊細に成長して生まれ変わる旬の姿にご期待ください

――現在、ビッコマで『俺だけレベルアップな件〜外伝〜』が連載中ですが、ご紹介をお願いします。

ジョン：『俺だけレベルアップな件〜外伝〜』は本編以降のストーリーで、短いですが見どころ満載ですので、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

――『俺だけレベルアップな件』のアニメで注目してほしい点や見どころなどお聞かせください。

ジョン：神像(石像)のシーンですかね。序盤の旬は、ヒョロヒョロとしていて少し野暮ったい少年の姿から始まりますが、旬を見るに堪えない姿にした神像が持つ力とカリスマ性に、アニメーションをご覧の皆様も圧倒されると思います。

WEBTOON の制作中にも制作チームの間では「『俺だけレベルアップな件』は神像が登場する6話(WEBTOON 話数)からが始まりだ」と冗談を言ったりしていました。

E級から成長し、外見だけでなく内面も旬は少しずつ変化していくので、繊細な成長期を経て生まれ変わる旬の姿を期待していただければと思います。

――皆さんへメッセージをお願いします。

ジョン：『俺だけレベルアップな件』をご愛読いただいている皆様のおかげで、ついにアニメーション化となりました。アニメーションとして動く『俺レべ』に出会わせてくださった皆様に感謝しております。

作品情報

あらすじ

異次元と現世界を結ぶ通路”ゲート”が突如発生してから十数年、世界には”ハンター”と呼ばれる超人的な力に覚醒した人間たちが出現する。

ハンターはその力を使い、ゲート内のダンジョンを攻略し対価を得ることを生業としているが、強者揃いのハンター達の中で、「水篠旬」は人類最弱兵器と呼ばれる低ランクハンターとして生活していた。

ある日、低ランクダンジョンに隠された高ランクの二重ダンジョンに遭遇し、瀕死の重傷を負った旬の目前に謎のクエストウィンドウが現れる。

死の間際、クエストを受けると決断した旬は、自分だけが「レベルアップ」するようになり—。