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『るろうに剣心』斉藤壮馬、高橋李依、小市眞琴、八代拓インタビュー

『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』斉藤壮馬さん、高橋李依さん、小市眞琴さん、八代拓さんインタビュー|鵜堂刃衛や式尉、塚山由太郎、月岡津南など声優陣が印象に残ったエピソードやキャラクターを語った!

1994年から1999年にかけ「週刊少年ジャンプ」で連載された、和月伸宏先生による漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』。2023年7月より放送された本作の新作TVアニメが、いよいよこの12月で第二クール最終話を迎えました。

アニメイトタイムズではその最終回が迫るタイミングで、本作のメインキャストである斉藤壮馬さん(緋村剣心役)、高橋李依さん(神谷 薫役)、小市眞琴さん(明神弥彦役)、八代 拓さん(相楽左之助役)へのインタビューを実施しました。

4名には、新作アニメとして始動した本作を今一度振り返っていただき、印象に残ったエピソードやキャラクター、収録の裏話などを語っていただきました。また「ジャンプフェスタ2024」にて発表された第二期『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱』についてもいち早く伺っていますので、ファンのみなさんはお見逃しなく。

 

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最初の数話は緋村剣心としてあらねばならないという意識が強かった

――アニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』も第二クール最終回をむかえましたので、まずはここまでを振り返ってみた心境をお願いします。

緋村剣心役・斉藤壮馬さん(以下、斉藤):自分が出演してきた作品の中でも、友人だったり同業者だったり、色々な方から「見ています」と声をかけていただく機会が圧倒的に多かったです。この作品が多くの方に届いていることを実感できて嬉しく思っています。

神谷 薫役・高橋李依さん(以下、高橋):北海道編が展開されているところではありますが、週刊連載での原作は既に完結している作品ではあるので、まだ物語の序盤であるという感覚が強いです。だから今のこの作品に対する反響は、スタートダッシュだとも思っていて。まだいつでも評価は変わるし、変えられる。その怖さがあるので、甘えないように頑張りたいと思っています。嬉しさと怖さがどちらもある感じです。

 

 
明神弥彦役・小市眞琴さん(以下、小市):私は弥彦というキャラクターに合っていると言っていただいたことが印象に残っています。しっかり役作りはしたのですが、これまでに様々な方が演じられていたので、放送前はどういう風に受け止められるのかと不安が大きくて。色々な方に合っていたと言ってもらえて、自分の中では何か一息つけたところがあります。

相楽左之助役・八代 拓さん(以下、八代):歴史ある作品なので注目度が高いことは感じていました。放送前は色々なことを考えていましたが、放送が始まってからは純粋にファンのみなさんが作品を楽しんでくれている声が嬉しかったです。本当に幸せな事だと思います。

 

 

――ここまで演じてこられて、自身の担当キャラクターや作品自体の印象が変わった部分はありましたか?

斉藤:最初の数話は緋村剣心としてあらねばならないという意識が強く、ともすれば肩に力が入り過ぎていたように思っています。でも薫殿や弥彦、左之助と出会い物語が進んでいく中で、無駄な力みが抜けていったような感覚がありました。収録を重ねるにつれて、キャラクターとの関係値が深まっていったなと思っています。

――第1弾PVの「おろ」という台詞はまさに剣心だったと感じました。

斉藤:あれは本当にドキドキしていました。「おろ」は剣心のキャッチフレーズと言いますか、彼の印象的な言葉のひとつじゃないですか。オーディションでも何パターンか演じていたんです。このたった2文字でファンのみなさんに、剣心という人物の魅力をどう判断されるのか、捉えてもらえるのかがかかっていたので、そう言っていただけて嬉しいです。

高橋:今の壮馬さんのお話と私も近い心境です。薫はお父さんがいなくなってひとりで神谷道場を切り盛りしないといけなかったのですが、私自身も、選ばれたからにはしっかり勤めなければという想いがあって。振り返ってみると、私も薫と同じような環境を一緒に歩ませてもらったなと思っています。

ですが話数を重ねる毎に、現場に行くのがすごく楽しみになっていて。「みんなとずっとこうやって掛け合いをしていたい」「ここにいたい」というように心境が変わってきたんです。この作品が私にとってそういう居場所になってきていることが大きな変化かなと。

 

 
小市:私もみなさんのお芝居を受けて変わったところが結構あります。弥彦を演じていると、ちょっとした言い回しがみんなの役の雰囲気に寄っていっているところがあるんです。それは一緒に長くお芝居をしてきたからこそで、みなさんの癖や色々なものを私自身が意識しないところで細かく感じ取っていたからなんだろうなと。弥彦のちょっとしたニュアンスだったりお芝居が最初の頃より柔らかいので、少しずつ変化していることは感じています。

八代:キャラクターや現場での話については「言語化してくれてありがとう!」と思うぐらい3人に激しく共感しています。僕も改めてここにいられて幸せだなって思います。

作品自体に関しては、丁寧に物語を辿って映像化している印象です。後半の話数では特にそう感じることが多くなりました。前半はシリアスなところで挟まれるコメディシーンが控えめになっている印象をうけたのですが、後半になるとそんな場面が増えてきたように感じられて。

物語自体も原作をさらに掘り下げられていたりするので、改めてアニメ化されたからこそ物語自体の解像度が高くなったのではないかなと。

 

 

――収録が進む中でスタッフ陣からのディレクションなどはありましたか?

斉藤:かなり委ねてくださっている印象です。最初は各々こういう方向性で試してみましょうというのはあったのですが、キャラクターや演技に関する細かいディレクションはそこまでありません。特に後半は物語をどう見せるかのディレクションはありましたが、キャラクターについては一旦僕たちが提示したものをベースに構築してくれています。

高橋:ここで大きいSEが鳴ったりここでBGMが入るからこうしてほしい、など、音に関するディレクションは多かったように思います。そういう部分を伝えてくださるので、お芝居の方向性は今のままを活かしつつ、ちょっと声をはっきりめに出していこうみたいな判断材料になっていました。演じるキャラクターの感情の流れなどは、壮馬さんの言う通り本当に任せていただいている印象です。

――先ほどお互いのお芝居に相乗効果があったとの話がありました。剣心組を演じるこの4人のチームワークは改めて振り返ってみていかがでしたか?

高橋:最高です……!!

斉藤:めちゃくちゃ仲が良いと思います。もちろん本番中は全力でそれぞれの役に臨むのですが、昔から友達だったんじゃないかみたいな感覚があります。4人でよくご飯にも行くのですが、もうずっと喋ってしまうくらいでして……。

年齢も近いですし、普段の気の置けない友人みたいな雰囲気がいい掛け合いのリズムになって、収録にも反映されているんじゃないかと思っています。

 

 

――他にも印象に残っているエピソードはありますか?

斉藤:僕が1度、スタジオを間違えてしまったことなら。

高橋・小市:あったあった!

斉藤:斎藤一と戦わなきゃいけない第二十三話「牙を剥く狼」の収録日だったと思うのですが、たまたまその日だけ違うスタジオだったんです。いつものスタジオに着いたら誰も居なかったのでみんなに連絡したら「壮馬さん今どこにいます?」「今日のスタジオはどこって聞いていますか?」と言われて、いやあ……焦りました。

一同:(笑)

斉藤:宮本武蔵のような気持ちで収録スタジオに向かいましたが、結果として肩の力が抜けて余計なことを考えず斎藤一との戦いに全力を傾けられました。

 

 
高橋:後は公式SNSで公開されている予告の収録が思い出深いよね。実はかなりの独自路線なので、最初は演じる私たち自身が「本当にこれでいいんですか?」と一番不安でした。

小市:予告の収録をした後に本編の収録があるのですが、みんな引っ張られてしまってフワフワしちゃうんです。

斉藤:左之も言われてたよね。

八代:ある話数の最初の収録シーンが何気ない日常の1コマだったのですが、「変にテンションが高い」と言われてしまいました。僕自身には自覚症状がなく、しかも後半の話数だったので「ここまで積み上げてきたのに……」とショックを受けまして。ですが、予告のノリだったことに気づいてからすぐ修正しました。本来なら影響を受けてはいけないのですが、想像以上に独自路線なので引っ張られないようエネルギーを使いましたね。

 

 

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