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「WIND BREAKER展」フォトレポート|内田雄馬&島﨑信長が取材会に登場

「WIND BREAKER展」フォトレポート&内田雄馬さんと島﨑信長さん登壇の取材会レポート|録り下ろし音声を使用した特別映像展示や喫茶ポトスフォトスポットなどファン必見!

「WIND BREAKER展」取材会レポート

――先ほどお二方には、この「WIND BREAKER展」をご覧いただきましたが、本展のご感想をお聞かせください。

桜遥役・内田雄馬さん(以下、内田):『WIND BREAKER』の物語を原作の時系列順に追っていけるような内容になっていました。同時にアニメの映像も流してくださっていて、原作とアニメの同じ時間軸を一緒に楽しめて、僕たちも収録していた頃を思い出しながら、思い出を振り返るような気持ちで歩かせていただきました。『WIND BREAKER』という作品の熱量をこの展覧会からもすごく感じることができたので、ワクワクしながら楽しませていただきました。

蘇枋隼飛役・島﨑信長さん(以下、島﨑):入口から風鈴があったり作中の商店街が再現されていたり、原作やアニメのシーンがフラッシュバックできる作りになっていました。喫茶店(「喫茶 ポトス」)の棚の中の食器まで再現していたり、一箇所一箇所の作り込みや「この配置はこの2人の心の形を表しているんだな」と、分かる人には分かる展示の配置など。この展示を企画・制作してくださった方々が作品を本当に愛してくださっているということが感じられるとても素敵な展示になっています。僕たちもすごく堪能しましたし、ファンの皆様にも、楽しんでいただける展示になっていると思います。

――ファンの方々にぜひおすすめしたいポイントや見どころを教えていただけますか?

内田:今回の展示は、原作でいうと100話くらいまでの内容が展示がされています。アニメーションだとまだ僕たちが演じていないシーンも含まれていて、ですがその(原作漫画の)シーンを見ながら頭の中で声が聞こえてくるような感覚がありました。アニメ映像も一緒に流れていたり、今回の展示のために制作された映像もあるので、その先の物語も自分の頭の中に流れてくるような。なので、ぜひこの展覧会を通して、ここから先の物語がアニメ化された時はどうなるんだろう?というワクワク感を高めながら楽しんでいただければと思います。信長さんはどうですか?

島﨑:特徴的だなと思ったのは、入り口の商店街の再現もそうですが、各ゾーンへ入って行く時の入り口に大きな扉やトンネルの淵といった演出があることです。この門をくぐると新しいゾーンに入るというところが凝って作られています。

内田:本当にひとつひとつがね。風鈴高校の学ランが置いてあったりとか。

島﨑:ここから俺たちはオリに向かって行くんだな!って(笑)。

内田:(キャラクターと)気持ちが一緒になっていきますよね(笑)。

島﨑:そうそう!KEELの扉があったり、この世界にこれから入って行くんだなみたいな。体感できるポイントが多いのでぜひ体感していただきながら、原作をご覧になっている方は原作の思い出と共に振り返って、これからの方は思いを馳せていただければ嬉しいです。

――今回、展示の中には写真スポットもありまして、特に制服を着用できるスポットもあったのですが、お二人は着たりはしましたか?

島﨑:今回は着ていませんでしたが、制服のサイズが桜くんと杉下に合わせたサイズになっているんだよね?

内田:ええ。なので、あの制服を見ていただくと「あ、彼らのサイズはこれくらいなんだ」と。着ていただくと、自分と(桜と杉下たちの)サイズがどれくらい違うのか想像できるんじゃないかな?

島﨑:特に杉下の腕の長さがね!(笑)。

内田:自分よりすごく長い!みたいな(笑)。作中でも杉下の手足が長いと言っているので、それをリアルに体験することができます。

島﨑:“彼シャツ”という言葉がありますけれど、彼シャツならぬ“彼学ラン”みたいな。

内田・島﨑:(笑)

――本展覧会では、放送されたアニメ映像から選りすぐりのシーンをピックアップしてモニターで流していますが、役作りで工夫したり、今だからこそ言えるエピソードがありましたら教えてください。

内田:『WIND BREAKER』というお話は一本の線がしっかりとある作品で、その作品を作っていくにあたって、やっぱり桜の素直さという部分がとても大事だなと思いました。桜が成長していく過程を丁寧に表現していくことが、自分にとっては大切だと思っていて。

なので、(振り返ってみても)桜のピュアな部分をどんなに小さなことでも丁寧に積み重ねていくということ、そして大味にしないことがすごく大事だったというふうに覚えています。印象的なシーンや良いシーンがたくさんありますが、そのシーンが単に「良いよね」と言うだけではなく、そこをどう繋いでいくか、この積み重ねがあるからこのシーンに意味があって良いんだよねっていう作品作りになるように桜と向き合っていきました。彼は本当にピュアで素直なので、そのピュアさを丁寧に作って行くことが大事だったかなと思います。

島﨑:スタッフの皆さんの愛情と熱量がすごくて、なにより内田雄馬が桜遥を真ん中で演じているということが本当に第一だなと思っています。

雄馬くんが話した補足にはなりますが、桜くんは照れると耳まで真っ赤になるようなシーンも多いんですけど、その表現を雄馬くんは本当に孤独に生きてきて、人とのコミュニケーションの取り方が分からない青少年があの状況に直面したら素直にこういう反応になるだろうなというところを真正面からピュアに演じていて。キャラクター性という意味では濃いんですけど僕の印象としては、人間として桜を表現しているからあざとくないというか嫌な感じがしないんです。

だからこそ、愛せるというか。そういうところが本当に素晴らしいなと思いながらやっています。それに呼応して自分も他の方もそうだと思いますが、それぞれが強いフックを持っているキャラクターたちですが、役者たちはみんなキャラを人間としてみて向き合っていて。キャラクターの強いキャラクター性を強調して注目を集めているのではなく、この人(キャラ)が生きてこういう人生を送っていたんだなと想像して積み重ねながら芝居をしています。

『WIND BREAKER』は派手な部分もたくさんありますが、王道な人間ドラマの部分が一番大事だと思っていて、そこをきちんと埋めていかないとアニメ化した時に原作の魅力がすごく損なわれてしまうんじゃないかというふうに思っています。それは僕らだけではなくて、なによりスタッフの皆さんが丁寧に丁寧に埋めてくださっているという印象があるので毎話楽しくて、楽しくて、好きで仕方ない現場です!

――その現場の空気感がアニメを観られている方にも伝わったからこその人気なのかもしれませんね。

島﨑:ライトに関わっていたら、本当に作品の魅力が損なわれていたんじゃないかなと、今も肝に銘じながら……(笑)。

内田:アクションシーンも人間の動きをアニメーションの中でしっかりと描かれて作られているので、原理に基づいて作っていく丁寧さと根気が感じられます。それはすごく大変なことなんですけど、その大変なところが一つ一つ丁寧に作られていて、僕らも芝居でキャラクターを作るのではなく人間を作っていくように心がけました。

島﨑:商店街の人々など、CloverWorksさんがすごく頑張って描いてくださっています。やっぱり街を守るお話なので、街を知らないと街の人々の行動に視聴者が無意識に納得いかなかったりすると思うのですが、買い物しているお婆ちゃんや楽しそうに話している大将とお客さんだったり、歩いているカップルもさりげないカットで丁寧に描かれているんですよ。

メインキャラクターだけではなく、この世界と街で生きている人々が丁寧に描かれていて、神は細部に宿るというか、そういう作り方をしている作品だなと思います。

――この展覧会には音声ガイドもあります。楡井秋彦のマル秘ノートに沿って展覧会を巡っていくというオリジナルストーリーになっていますが、この音声ガイドは桜遥・蘇枋隼飛・楡井秋彦による完全新規の撮り下ろしボイスということで、音声収録のエピソードやファンの方に聞いてほしいというポイントをお聞かせいただけますでしょうか?

内田:収録時は(楡井秋彦役・千葉翔也さん含む)3人一緒だったので、桜たちが日常を楽しんでいるような、ストーリー上でも3人の心が少し打ち解けてきているようなタイミングだと思いますし、リラックスした雰囲気が表現されているんじゃないかなと思います。

島﨑:収録していても、わちゃわちゃしていて可愛い3人だなと思っていました。これは『WIND BREAKER』の魅力でもありアニメの魅力でもあると思いますが、集まるメンバーによって空気感が変わるところが好きです。例えば、ここに柘浦(柘浦大河)や桐生ちゃん(桐生三輝)が加わったら、また違う空気になりますし、クラス全員が揃っている時だったら、また桜くんも全然違う振る舞いになると思います。

この3人の時は、それぞれがポジションに収まって、こういう話し方をして、こういう空気の読み方をするという空気感があったり。意外と楡井は控えめに見えるけれど、(他の2人を)引っ張ったりもして(笑)。そんなところがしっかりと出ているところがいいなと思っています。だから、音声ガイドではこの3人の空気感を楽しんでもらえたら嬉しいです。

また、3人以外にも“可愛らしい来訪者”がいたりしますので、そこも少し気にしていただけたらと思います(笑)。

――この音声ガイドに加えて、本展覧会のために新たに収録された音声とともにテレビアニメではまだ放送されていない原作の名シーンを視聴できる特別映像展示もあります。この収録時に心がけたことは何かありますか?

内田:このシーンはアニメでは演じていないシーンで、桜の中で少しずつ生まれてきた感情や思いの先にある言葉があったりします。アニメ第1期を経て、今このタイミングで先のシーンをやらせていただいていても、やっぱり地続きで桜の気持ちが繋がってきたような感覚がありました。

アニメでこのシーンを演じる時は、また違ったアニメとしての表現になると思うので、今回の展示でやらせていただいた表現はここでしか聴けない特別なものでもあります。なので、本展覧会に残してある桜の気持ちやその表現を楽しんでいただきたいです。桜の少しずつの変化が実感できるシーンなので、僕自身も好きなシーンですね。(このシーンを)もう一度アニメで演じるのがすごく楽しみです。

島﨑:ね〜!

――島﨑さんはこの特別映像をご覧になってどんな感想をお持ちになりましたか?

島﨑:出来上がったものももちろん素敵なんですけど、この収録の時は私は後で見ていまして。さっき雄馬くんも言っていましたが、映像の最後の落とし所の台詞は、実際にアニメだとその台詞が出るまでの間を想像で埋めて積み重ねてから、そこにたどり着くようになっています。そうやって着地点を探っていく中で、やっぱり役者側も迷うことがあったり、「どうするのが一番いいんだろう?」って悩んだりもするんです。

でも、普段から雄馬くんのお芝居が素晴らしすぎるので!

内田:フハハハ(笑)

島﨑:もうOKですという感じなんですけど(笑)。スタッフさん側の特別映像の落とし所の明確なビジョンに雄馬くんが応えて収録していて素敵だなと感じましたし、出来上がったものをみても良いなと思いました。盛りすぎず、引き算しすぎてもいない良い着地点をぜひ皆さんにも聴いていただきたいなと思います。

――それでは最後に、本展覧会を楽しみにされているファンの皆さんへメッセージをお願いします。

内田::『WIND BREAKER』の世界を全身で味わえる展覧会になっています。原作はもちろんアニメのチームも原作の良さを余すことなくアニメーションの中で表現しようという熱意が本当に高い作品です。ぜひ皆さんにはこの展覧会で『WIND BREAKER』を身体に染み込ませるぐらい感じていただいて、ご自宅では原作漫画を読んだりアニメの第2クールをお待ちいただいたりと、頭の中を『WIND BREAKER』でいっぱいにしてもらえたら嬉しいです!ぜひとも皆さん、「WIND BREAKER展」を楽しんでください。

島﨑:第2クールを一番待っているのは僕たちだもんね?

内田:本当に楽しみです!

島﨑:早くあのシーンが見たい!(笑)。

内田:早く収録がしたい!(笑)。

島﨑:そう思いながら展覧会を見回っていたんですけど、私が『WIND BREAKER』に関わって行く中で嬉しいなと思うのは、随所から本当に愛を感じるところです。愛を込めて生み出された原作をお借りしてアニメに携わらせていただいていますが、役者や音響のスタッフさん、監督はもちろん関わっている方みんなが愛情を持っていて、その愛があるからこそ、とてもこだわって作られています。

労力が大きかったとしても愛があるから細かくこだわってしまうし、そういう細かい所が全体のクオリティを押し上げて、アニメの形として原作の魅力を表現しているとても素敵な作品になっているんじゃないかなと思って、いつも心が温かい気持ちになっています。今回の展覧会も配置や仕掛け、グッズなど一つ一つの部分で関わっている皆さんが作品を愛していることがすごく感じ取れて嬉しくなりました。なので、『WIND BREAKER』が好きな皆さん。来ていただいて絶対に損はないというか、皆さんもきっと愛が溢れてたまらなくなる場所になっていると思いますので、ぜひ足を運んでください。

[撮影・文/笹本千尋]

「WIND BREAKER展」概要

会期

2024年8月16日(金)〜 9月4日(水)

一部日時指定制

 

会場

松屋銀座8階イベントスクエア

 

開場時間

11:00〜20:00

※8月18日(日)、25日(日)、9月1日(日)は19:30閉場
※最終日は17:00閉場
※最終入場は閉場30分前まで

詳しくはこちら

 

TVアニメ『WIND BREAKER』作品情報

WIND BREAKER

あらすじ

人を傷つける者、物を壊す者、悪意を持ち込む者何人も例外なくボウフウリンが粛清する――!偏差値は最底辺、ケンカは最強。超不良校として名高い、風鈴(ふうりん)高校。その「てっぺん」を獲るため、街の“外”からやってきた高校1年生・桜遥。しかし、現在の風鈴高校は“防風鈴”(ボウフウリン)と名付けられ街を守る集団となっていて━━!?不良高校生・桜の英雄伝説、ここに開幕!

キャスト

桜遥:内田雄馬
楡井秋彦:千葉翔也
杉下京太郎:内山昂輝
蘇枋隼飛:島﨑信長
梅宮一:中村悠一
柊登馬:鈴木崚汰
柘浦大河:河西健吾
桐生三輝:豊永利行
橘ことは:長谷川育美
兎耳山丁子:戸谷菊之介
十亀 条:梅原裕一郎
佐狐浩太:小林千晃
有馬雪成:水中雅章
鹿沼 稔:峯田大夢

(C)にいさとる・講談社/WIND BREAKER Project
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