キーワードは「開花」――アニメ『夜桜さんちの大作戦』クライマックス直前！川島零士さん×本渡楓さん×小西克幸さんがこれまでの物語と今後の見どころを語る！

いよいよクライマックス！　キーワードは「開花」

――それぞれのキャラクターに愛着が湧いてきていると思いますので、ここまででお気に入りのキャラクターというと誰になりますか？

川島：2クール目を意識しつつ考えると、皮下はほとんど2クール目ですよね。うえだゆうじさんが、ここで間を取るのか！っていう演技をするんですよ。そこで、いい意味で、皮下の気持ち悪さみたいなのが出ていたので、どうやってやっているんですか？って聞いたりしました。

　
第19話で、幻覚ガスの“仮面の霧”という、ガスを吸うとすべての人が顔を正確に認識できなくなるというものが使われたんですけど、それによって太陽は皮下を認識できずにいるんです。ここでのアフレコは、まず、うえださんがお芝居をしてから、それに合わせて（太陽から見えている）男性役の方が、そのリズムに合わせて台詞を言っていたんですけど、独特のリズムで演じているから全然合わないんです。だから、そのリズムの気持ち悪さが、皮下の底しれない気持ち悪さに繋がっているんだなと思って、すごいなぁって思いました。

小西：僕も実はゆうじさんのお芝居が昔から好きなんです。ゆうじさんみたいになりたいなって、昔から思っていたくらいで。

川島：本当に魅力的ですよね！

小西：ゆうじさんって何でもできちゃうし、お芝居も素敵で、若いときにお会いして、声優さんってこれだよな！と思った人なんです。それで、ああなりたいなと思ってやってきたんです。

川島：そうなんですね！

小西：ただあのお芝居、やろうと思ってもできないでしょ？

川島：確かに、真似ができない感じはしますね。

――本渡さんはいかがですか？

本渡：第21話のアバンで皮下と暮らしていたキャラクターたちが気になっているんですけど、今はあまり話せないので、ここまでの話で言うと、ハクジャが切なかったです。すごく美しくて凛としていて。私は怪しいと思って見ちゃってたから、最初から怪しく思ってはいたんですけど、ハクジャと太陽の家族との関係、そこからメッセージをああいう形でバレないように送ってくれていたというのが、すごく寂しいというか。でも戦いを止めることはできないし、もうすぐ死んじゃうしっていうところで、これはどういう感情なのだろうって思いました。私もここは、アニメでどうなっているのかがすごく楽しみです。

――ハクジャは切なかったですね。

本渡：切ないですよね！　あらためて、タンポポたちがやっていることがよりわかってきたというか。倒さなきゃな！っていう気持ちにもなりましたし、すごく寂しい気持ちにもなりました。

――ここから先のクライマックスは、タンポポとの全面対決になっていくのでしょうか。

本渡：太陽が開花（完全覚醒）しましたけど、開花したことによって能力が発現するんです。その開花は、その人の人間性が反映されるものなんですけど、それが「硬化」であることは太陽らしいなと思いました。でも、ということは、他の夜桜の兄妹たちってどうなんだ？って思いますよね。それが今後タンポポとの戦いで発揮されてくるんじゃないでしょうか！　

今後は、戦いが今までにないくらい、何倍も激しいものになるし、夜桜の戦い方っていうのが、物理的なものではなくて心があるというか。相手を死に追いやるまでが戦いなのか、そうではないのか。家族愛という意味で、愛がすごくある戦い方なんだなって感じたので、そこも期待して見てほしいなって思っています。

小西：つまり見どころは、コミックス9巻の帯「夜桜VS虹花超激闘!!総員開花」ってことだね。

　
［文・塚越淳一］

作品概要

あらすじ

この家族、普通じゃない!?

家族を事故で亡くし、心を閉ざすようになった高校生・朝野太陽。

クラスメイトからの印象は「超・人見知り」。

唯一、話せるのは幼なじみの夜桜六美、ただ一人だった。

けれど六美にはあるヒミツが!?

彼女の正体は代々続くスパイ一家当主で、様々な敵から命を狙われていたのだ！

しかも彼女の兄・凶一郎は最凶のスパイで、異常なほど六美を溺愛していた。

太陽は、そんな凶一郎から「排除」ターゲットとして命を狙われることに…！

六美と自分の命を守るため、太陽のとった手段とは…

六美と結婚して夜桜家に婿入りすること!?

太陽、六美、そして夜桜さんちの家族を巡る前代未聞の「大作戦」から目が離せない!!