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『真夜中ぱんチ』上田 瞳(十景役)インタビュー【連載第12回】

『真夜中ぱんチ』十景(とかげ)役・上田 瞳さんインタビュー|十景は黙ってたらいい女なのに、って言われるタイプ(笑)。でもきっと愛してもらえるんじゃないかなと【スタッフ・声優インタビュー連載第12回】

P.A.WORKSの『パリピ孔明』スタッフが贈る、オリジナルTVアニメーション『真夜中ぱんチ』が2024年7月8日(月)より放送中!

世界でもっとも見られている動画投稿サイト「NewTube」で活躍する3人組NewTuber「はりきりシスターズ」の「まさ吉」こと真咲は、とある事件がきっかけでチャンネルをクビに。 起死回生を狙う真咲の前に現れたのは、なぜか彼女に運命を感じたヴァンパイアのりぶ。

超人的な能力を持つりぶと一緒なら、最高の動画が撮れるはず……?  チャンネル登録100万人を目指して邁進していく、ワケあり動画投稿者たちのハイテンション・ガールズ“再生”ストーリーです。

アニメイトタイムズでは、スタッフ&キャストのインタビューを連載中。第11回は十景(とかげ)役・上田 瞳さんです。ギャンブルとお金をこよなく愛する十景。自分の欲望に忠実で、自由人という印象が強い十景。しかし、その大胆さの裏には、彼女なりの信念や優しさも感じられます。

そうしたキャラクター性に強く惹かれたという上田さんが、今回どのように十景を演じたのか、その思いを語ってくれました。

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絶対に面白いものを見せたいなと

──オーディションまで振り返ってお伺いさせてください。当時『マヨぱん』という作品に初めて触れたときの印象はどのようなものでしたか?

十景役・上田 瞳さん(以下、上田):動画投稿者×ヴァンパイアというテーマと伺っていました。YouTuberの方々が次々と大ブレイクして、世間にも浸透して時間が経って……というタイミングだったので、「ついにアニメにも動画配信者を取り入れる時代がきたんだ!」って。時代の流れを感じましたね。

キャラデザもポップでかわいいし、セリフも弾けてる印象も受けました。しかもP.A.WORKSさんと音響監督の飯田(里樹)さんということで……包み隠さず言いますと、最初は『アキバ冥途戦争』の座組なのかなと思ったんですよ。

──分かります! 上田さんも『アキバ冥途戦争』にご出演されていましたものね。

上田:もし『アキバ冥途戦争』の座組であるのなら、弾けたお芝居ができたほうがいいのかもしれないと思いながら資料を読んでいました。テープオーディションとスタジオオーディションでは、りぶと十景を受けていたんです。

──りぶも受けられていたんですね!

上田:そうなんです。吸血鬼なりの優しさを持っているりぶは、かわいらしくて演じがいのあるキャラクターだと感じていました。すべてのキャラクターの台本に、シリアスなシーンとギャグシーンが入っていたのですが、十景はギャグシーンしかなくて。

──(笑)。

上田:言ってしまうと、3話でオーディションのセリフは全部終わってしまって。だから「このキャラクターは“こういう”担当なんだろうな」って思っていました。

スタジオに進めることもできたし、個人的にもテープをもらった段階でハマってるかもなと手応えは感じていたんです。しかも『アキバ冥途戦争』の座組であれば「どれだけ弾けられるかが勝負だろう」と思いながら挑みました。『アキバ冥途戦争』の座組……は私が勝手に思い込んでいただけなんですけども(笑)。

──でも『アキバ冥途戦争』の辻充仁さんも橋本真英さんもいらっしゃいますし。

上田:橋本さんは『ウマ娘 プリティーダービー』でもお世話になっていたんです。もしかしたら私のことを覚えてくださったのかな、なんて思っていました。

──以前、インタビューで橋本さんは「上田瞳さんが十景のノリで現場を盛り上げてくださった」とおっしゃっていました。

上田:えーっ! 本当ですか!? そんなふうに言ってもらっているだなんて、めちゃくちゃ嬉しい! 今日はよく寝られそう〜!(笑)

──あははは。そう考えると、本作とはいろいろな縁があったとも言えますね。十景を演じることが決まったときはどのようなお気持ちでしたか?

上田:「絶対に面白いものを見せたい!」と思っていました。それこそ、苺子役の伊藤ゆいなちゃんが、アフレコで「面白いことをして」ってよく言われていたんです。だから「私たちも負けてらんねぇぞ!」って。私ができるギャグを目一杯、体を張って頑張ろうと思っていました。

──先程、テープの段階で手応えがあったというお話をされていましたが、どんなところでそれは感じられたのでしょう?

上田:なんでしょう。その時期、クズの役を受けることが多かったんですよ(笑)。

──クズの役を(笑)。

上田:自分で言うのもなんですが、私自身は真面目な方だと思っています(笑)。普段から、普通に、そして真面目に物事に取り組もうとする性格なんです。だからこそ、十景は自分と真逆のキャラクターを表現すればできるんじゃないかなって。

それに加えて、十景って自分の欲に対してすごく素直なんですよね。だから自分のことだけを考える芝居ができたら、十景になれるんじゃないかなと。それで、オーディション原稿には「金(かね)」と大きめにメモをしました。

──金、と(笑)。

上田:彼女の行動原理は金なんだろうなと思いながら演じていました。ギャンブルも大好きですから。

──第3話の登場から鮮烈でしたものね。

上田:そうですね。ちょっと話がそれてしまいますが、第3話と言えば(台本を手に取りながら)第3話の十景の表紙が良すぎて!

──譜風役の羊宮妃那さんもおっしゃっていましたが、すごく良いですよね。

上田:そうなんです! 大好きです、この十景。最終話のアフレコ時、ことぶきつかささんからいただいた色紙イラストの十景もめちゃくちゃ美少女で!

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スタッフの皆さんも「こんなにも十景がかわいいなんて!」と仰っていて(笑)。見た目とのギャップを皆さんには楽しんでもらえたら嬉しいなと思っています。すっごく面白い子です。第3話の時の十景は結構弾けていましたが、逆にみんながどんどん濃くなっていくので、今では常識人枠になっていってるような……? そんな気もするんですけども。

──確かに、第9話の段階だともう……。

上田:真咲(CV.長谷川育美)の妹のさくらちゃんのフォローをしているくらいですからね。真咲に対して、(さくらが)結構ひどいことされていたのを知っていくときに「えっ」って引いていくのを見て「そういう感性がある人なんだ」「やっぱりちゃんとしてるのかな」って。

確かに200年以上生きているヴァンパイアだから常識はあるんだろうなと。常識を上回るほど、自分のことしか考えていないんだろうなとも思いました。

――あと、200年以上生きているという点では、十影は口調も相まって年齢感が少し高めの印象で。

上田:“あたい”喋りで、「なんとかだったのさ」的な語尾なので、おばちゃんにはならないようにしないとなって。セクシー担当と言いますか、色気のあるポジションだと思うので、かわいさと色気は残しておきつつ、“おもろいこと”ができる女性としてお芝居できると良いなぁと考えてはいましたね。

──可愛さもあって、色気もあって、常識もある……のに(笑)。

上田:黙ってたらいい女なのに、って言われるタイプ(笑)。でも、みんなに負けないくらいの存在感を持っていると思います。全員キャラが濃いですが、きっと十景も愛してもらえるんじゃないかなと。

(C)2024 KADOKAWA/P.A.WORKS/MAYOPAN PROJECT
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