ふたりの想いがひとつになる――『わんだふるぷりきゅあ! ざ・むーびー!ドキドキ♡ゲームの世界で大冒険!』エンディング主題歌「Happy≒Future」を歌う後本萌葉さん&吉武千颯さん対談インタビュー
2024年9月13日(金)より劇場公開中の『わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ♡ゲームの世界で大冒険!』の主題歌シングルが9月11日(水)にリリース!
1曲目は、石井あみさんと北川理恵さんによる挿入歌「大好きのキズナ」。そして、2曲目には、後本萌葉さんと吉武千颯さんによるエンディング主題歌「Happy≒Future」が収録されます。
アニメイトタイムズでは、それぞれの曲を歌うふたりのプリキュアシンガーのインタビューをお届け中。今回登場してくれたのは、笑顔と希望に溢れた「Happy≒Future」をデュエットする後本萌葉さんと吉武千颯さんです。プリキュア・シリーズで共演する前からつながりのあるふたり。キラピカに輝く仲良しキズナは、現在進行系で育まれているようです。その特別な関係性は楽曲でもインタビューでも光っています。このふたりだからこその自然体で温かな空気感にもご注目ください。
出会って7年 プリキュアシンガーとして育む新たなキズナ
――これまでいろいろな組み合わせがありましたが、ふたりでのデュエットは初めてとなります。今回のデュエットが決まったときの率直なお気持ちから聞かせてください。
後本萌葉さん(以下、後本):私は意外とさらっと伝えられたんですよね。「次はこのふたりだからよろしくね」って感じでした。
吉武千颯さん(以下、吉武):へえ! そうだったんだ!
後本:「そうなんだ!」って。私は千颯ちゃんと一緒に歌いたいとずっと思ってたので、一瞬よく分からなくて、「ん? えっ?」とちょっと戸惑ってしまって。その後に「嬉しい!」って。千颯ちゃんがプリキュア歌手になるずっと前から憧れの存在だったので。
吉武:いやいや……!
――もともとつながりは濃かったおふたりですが、吉武さんが後本さんの「憧れ」になったのはどんなきっかけがあったのでしょうか?
後本:そのきっかけは、私もよく分からなくて。言葉であまり説明できない部分で憧れていたんですよね。『プリキュア』に関わると決まった時も「え、千颯ちゃんと歌えるの?」って思いましたし、しかも『わんぷり』では互いに主題歌を歌えるということで「やった!」って。
――吉武さんは、後本さんからそういうお話は聞いていたんですか?
吉武:いや、直接はなかなか聞いたことがなくて。だからすごくビックリしています。
後本:何かの時に言ったことはあったんですけど。
吉武:「憧れだよ!」みたいなことは伝えてもらったことはあったんですけども。同じオーディションでこの業界に入って、プリキュア・シリーズで一緒にお歌を歌えるようになるとは思っていなかったです。しかも一緒の楽曲がいただけるなんてと。すごく嬉しい気持ちでいっぱいです。
――吉武さんにとって後本さんはどのような存在ですか?
吉武:かわいい妹というか。それは出会った頃から変わっていないんですよ。めちゃくちゃ甘え上手なので、わからないことがあれば聞いてくれるし、すごく頼ってくれる。そこがすごく嬉しくて、一緒にいると「頑張らなきゃ」って思える存在です。なんて言うんだろう。出会って7年ぐらい経ちますけど、お互いの関係性はそんなに変わってないんですよね。
後本:変わってない!
吉武:そこにまた『プリキュア』という大きな作品が加わって、すごく嬉しいなと思います。オーディションを受けてた頃の私たちからしたら考えられないです。
後本:考えられない!(笑)初めて会った時、私は15歳ぐらいで。
吉武:私は18歳くらいかな?
後本:それぐらいの時から私の扱いが変わってないんですよ。いつまで経っても15歳のような感じで(笑)。「今日ひとりで帰れる?」って。
――(笑)。
吉武:思わずそういう感じになっちゃう! だから「妹」とは言いつつも、私は「姉」ではないかも。もう保護者のような気持ちです(笑)。
後本:はじめてちーちゃんに会った時の、ちーちゃんの年齢をもう越してるのに! まだ中学生のときのような感じで「大丈夫〜?」って。
吉武:本当にその通りで。見た目も変わっていないから「よしよし」ってしたくなっちゃう。かわいくて仕方ないですね。
――さきほど、後本さんが「言葉であまり説明できない部分で憧れていた」とおっしゃっていましたが、いまは言語化できるようになったんですか?
後本:そうですね、最初は千颯ちゃんに抱く憧れの気持ちが、どうしてか自分でも説明できなくて。今でも「千颯ちゃんだから」の一言になっちゃうところはあるんですけど……
千颯ちゃんの優しい人間性ってパフォーマンスにも現れているんですよね。そこに惹かれるものがあるんだろうなって思っていて。そう! その優しさに関して、折を見て話したいと思っていたことがあって……
吉武:えっなになに? 怖いんだけど(笑)。
後本:私のはじめてのライブはデパプリライブ(2022年10月29日・30日『デリシャスパーティ♡プリキュアLIVE 2022 Cheers!Delicious LIVE Party♡』)だったんですけども、初めてのライブということで、もうすごく緊張して、ガチガチだったんですよ。自分の思い描いていた通りにできなかったなと感じてしまって、本番が終わった後に大号泣してしまったんです。
吉武:うんうん。あれは昼公演だったっけ?
後本:そう、3公演のうちの2公演目(30日・昼公演)で。夜公演も残っているのに、そのタイミングでボロボロ泣いてしまって……涙が止まらなくて焦るくらいで(苦笑)。
千颯ちゃんが同じ楽屋で席も隣だったんですけど、ずっと話を聞いてくれて。ティッシュを持ってきてくれたり、「甘いもの食べる?」って差し入れの中にあったあんみつを持ってきてくれたり。
吉武:どうやったら落ち着くかな?って。甘いものを食べると、ちょっと気持ちも落ち着くかなと思って……。
後本:それだけじゃなくて、「私は2公演目のほうが良いと思ったよ」とか、たくさん優しい言葉をかけてくれたんです。そのおかげで最後まで乗り切ることができました。その時、千颯ちゃんの大きな背中を見た時に……今までは「かわいい」「ダンスが上手い」「歌が上手い」とか、そういう魅力ばかりを見ていたんですけど、それだけじゃなくて「千颯ちゃんだから良いんだな」「千颯ちゃんの人間性が全部に表れていたんだ」って。だからこんなに感動するんだって気づいて、その瞬間にパズルのピースがカチッとハマったような気がしました。
――良いエピソードですね。ぽかぽかの思いやりを感じます。
吉武:懐かしいねえ。私は初ライブが『スタプリ』で(2019年9月28日『スター☆トゥインクルプリキュアLIVE 2019 KIRA☆YABA!イマジネーションライブ』)、初めてのステージってめちゃくちゃ緊張するものなので、すごく気持ちは分かるんです。
萌ちゃんは映画から入ったということもあって、「はじめまして」だらけの環境だったと思うんですよね。もう1公演残っていたこともあって「一緒に頑張ろうね!」という気持ちでした。そのあと一緒にステージに立った20周年ライブ(2024年1月20日 〜1月21日『全プリキュア 20th Anniversary LIVE!』)では、もう別人のように余裕があって、楽屋でカエルと遊んでいたんですよ!(笑)
――カエルと! 後本さんならでは(笑)。
吉武:萌ちゃんの大好きなカエルのぬいぐるみを楽屋に持ってきていて「時は経ったんだな」「頼もしいな」って思いながら見ていました。
――『ひろプリ感謝祭』(2024年2月17日(土)、18日(日) 『ひろがるスカイ!プリキュア 感謝祭』)では逆に泣かされてしまいましたしね。
吉武:そうそう! 萌ちゃんがサプライズを持ってきてくれて。そういう時間を経て、一緒にお歌を歌えるというのはすごく嬉しいなって。