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- 胃の上心臓
- 拗らせ系アニメ・ゲームオタクのライター。ロボットアニメ作品やTYPE-MOONの作品を主に追いかけている。
2024年1月に公開され大人気となったアニメ映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』。本作におよそ500カット以上ものアップデートを加えた特別版上映の第1弾が、2024年9月20日(金)よりスタートしました。
当日は新宿ピカデリーで舞台挨拶が行われ、キラ・ヤマト役の保志総一朗さんら声優陣3名と福田己津央監督が登壇。マリュー・ラミアス役の三石琴乃さんとアグネス・ギーベンラート役の桑島法子さんは本作のイベント初参戦となりました。
登壇者が会場入りしたところで、まずは保志さんから順番にご挨拶。保志さんからのバトンを受け取った三石さんは、マリュー以外にもイザーク・ジュールの母であるエザリアや『機動戦士ガンダムSEED』では第1話に登場するフレイ・アルスターの友人を演じていたことを話してくれました。
続いて桑島さんは、フレイとして本作のキラを見た感想を語ってくれました。途中ウジウジしていたところはイラっとしていたようですが、アグネスの言いなりにならなかったことは良かったのだとか。お次はナタル・バジルールとして、マリューの台詞である戦術バジルールからナタルを忘れないでいてくれたことを感じ嬉しく思ったとの心境を吐露。福田監督いわくこの台詞は、当初は脚本になく絵コンテの段階でねじ込んだものだったとのこと。さらに、ステラ・ルーシェ、アグネスと入れ替わり立ち替わりで4人のキャラクターを演じてみせ会場に集まったファンも圧巻の様子でした。
福田監督は今回の特別版について、色々直しましたと一言。公開当時はタイムリミットがあってやりきれなかった部分があったそうですが、作品がヒットしたことで予算が付き通常の映像ソフト化の際より大規模な修正を加えられることとなったそうです。初見でもパワーアップした部分は最低20カットはわかるそうなので、劇場へ足を運んだらじっくり確認してみましょう。
トークパートへ移ると、ファイナル舞台挨拶で本作はまだまだ終わらないと保志さんが宣言をしていたことを掘り下げることに。実際に宣言通りになった訳ですが、保志さんは応援上映などの展開がまだまだ続いていたことを引き合いに、特別版でまたここから新たに始まるのでまだまだ作品の熱は続いていくのではないかと分析していました。
三石さん&桑島さんには、本作の大きな盛り上がりを見た感想を伺うことに。三石さんは盛り上がっていること自体は感じていたそうですが、数字が大きすぎてピンときていなかったのだとか。桑島さんは本作を何度も何度もご覧になった方がいることに言及し、そんなファンのみなさんの熱量に驚愕していた様子でした。
ここで福田監督から、アグネスの扱いについての裏話が飛び出しました。当初はシュラ・サーペンタインによって殺されてしまう展開だったそうで、桑島さんにも事前に伝わっていた模様。しかしシュラがアスラン・ザラに手ひどく敗北することから、アグネスにシリアス展開を入れられず生存することになったそうです。
生存したため、この先も何か物語が続いた場合はアグネス役として出演できることとなった桑島さん。その点が話題になると、三石さんからマリューが女性としてアグネスに色々と教えましょうとトークが展開。桑島さんもアグネスはいい大人と巡りあっていなかったからあのような性格になったのかもしれないとある種の納得があったようで、今後はアグネスがマリューの弟子になる展望ができたと語っていました。
続いての話題は気になるキャラクターについて。三石さんはブラックナイツの面々の普段の姿が気になったほか、アスランとメイリンの恋愛が絡まない仕事上のパートナーという関係も気になった様子。
保志さんはマリューと三石さんをダブらせてしまうところがあり、味方に居てくれる安心感があるとコメント。アグネスについては桑島さんとまた『ガンダムSEED』で新たに掛け合えたことに感慨があったようで、彼女がキラに迫ったシーンについて問われた際はまた役としてぶつかってきてくれたこと自体は嬉しかったと話していました。
そんなアグネスについては福田監督からフレイの要素があると言われていたそうですが、桑島さんは毎回与えられた役を演じることで精一杯だと話してくれました。その要素は計算して出るものじゃないため、自分の声だからこそそういった印象を与えられると期待して演じるしかないと考えていたのだとか。
その後、保志さんから『機動戦士ガンダムSEED』最終回におけるキラとフレイの別れのシーンが話題に上りました。あのシーンのフレイの声はキラには聞こえていない切ない場面だそうなのですが、それでもあそこで救われた、仲直りできたと感じていたとのこと。
そして、改めて福田監督にアップデートされたシーンについて伺うことに。メカシーンをよくアップデートしていたそうで、フリーダムもジャスティスもデスティニーも変わっているとのこと。エピローグカットについてはおまけ要素であり、元々4分くらいあるものをさらに圧縮しているそうです。
この話の流れで保志さんが収録に参加していることが明らかになってしまうハプニングがありましたが、その中で11月の第2弾は鋭意制作中であり福田監督から次は破廉恥な奴かもしれないとの気になる発言も……!?
マスコミ向けのフォトセッションの後、最後に保志さんと福田監督からメッセージがありました。保志さんは三石さんとこういった舞台挨拶に登壇するのが初めてだと述べると、そんな貴重な機会を得られた喜びを露わに。そして、これからも作品の応援をよろしくお願いしますとコメント。
福田監督はロングランヒットとなった感謝をファンのみなさんに述べると、何らかの数字が残るということは本作に関わった人たちにとっては次に繋がるいい機会になったのではと話しました。また、鑑賞したファンのみなさんが幸せになってくれたのも喜ばしく、制作するからにはみんなが幸せになってほしいとの願いを込めていたことも明かしてくれました。
遂に特別版の第1弾が公開となった本作。およそ500カットものアップデートと新たに追加されたエピローグカットを確かめるためにも、ぜひ今一度劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか。
拗らせ系アニメ・ゲームオタクのライター。ガンダムシリーズをはじめとするロボットアニメやTYPE-MOONを主に追いかけている。そして、10代からゲームセンター通いを続ける「機動戦士ガンダム vs.シリーズ」おじ勢。 ライトノベル原作や美少女ゲーム、格闘ゲームなども大好物。最近だと『ダイの大冒険』、『うたわれるもの』、劇場版『G-レコ』、劇場版『ピンドラ』がイチオシです。