秋アニメ『百妖譜』主人公を演じる東山奈央さんが語るフリーダム系ヒロイン「桃夭」の魅力と第2期の衝撃
第2期で描かれる3つのエピソード、30分枠に再編集された日本版『百妖譜』
──その3つのエピソードを簡単に紹介していただけますか?
東山:ひとつめのお話は、正直「許せんっ!!」と思いました。
一同:(爆笑)
東山:おそらく『百妖譜』史上、もっとも悪いヤツが登場します! 本当に許せません!!
──東山さんは怒るイメージがないのですが……(笑)
東山:おそらく全人類、誰もが許せないと思います! でも……最終的にはいい方向に向かってくれていた……らいいな……。と願わずにはいられないお話でした。
──気になるお話ですね。ではふたつ目は?
東山:ふたつ目のお話は「人間って、勝手だなぁ」と感じました。このお話は「上・中・下」の3話で構成されています。でも、中国版は4話構成でした。
──それを日本版は3話に再編集?
東山:はい。スタッフさんが、がんばって再編集してくださいました。というのも、中国ではbilibiliで配信されているアニメなので、日本の30分枠のルールがないんです。話数によっては20分の回があったり、すべて尺が異なっています。
──えええ、そうなのですね!
東山:本作は中国ではTV放送がなく配信のみなので、スタッフさんが作りたい尺で制作されているみたいなんです。実は第1期でも、話数によっては30分以上の回があったそうです。日本の30分尺のアニメは、世界的に見たらレアなのかなと思います。配信プラットフォームの外画ドラマでも、話数ごとに40分だったり70分だったり、まちまちです。なので我々声優は、台本を開いてVチェックするまで尺がわからないんです。毎話30分に決まっている日本のアニメは几帳面です。
──編集さんは苦労するでしょうけど、毎話30分に決まっていたほうが見やすいと思います。
東山:話が逸れてしまいましたが、中国版は4話完結、日本版は3話完結になっている2つ目のエピソードの内容は、他のふたつのお話と比べると特殊です。最後に語られる部分で、「いろいろあったとしても、志を遂げて立派に生きられることもあるのかも……」という感じです。清濁あわせ呑んだお話だと感じました。
──最後まで希望を持ち続けながら、見るべきエピソードですか。
東山:そしてラストとなる3つ目のお話は名言も飛び出す、とてもいいお話です。私は台本を読んだ時点で、わんわん泣きました。ここで言いたいけど、盛大なネタバレになってしまうので……ごめんなさい。
──放送を楽しみにします!(笑)
東山:『百妖譜』第2期のすべてのお話で共通しているのは、「命をかけるほど真剣」ということです。みんな命がけです。視聴者のみなさんも、感動すると思います。
桃夭と旅をともにする磨牙と柳公子の見どころは?
──桃夭と旅をする小坊主「磨牙(まが)」は、今回も登場しますか?
東山:もちろんです。1期のときは桃夭に振り回されるキャラクターでしたが、今回も基本的には変わりません。相変わらず振り回されポジション……かも。
一同:(笑)。
東山:磨牙はいい子なので、相手の気持ちに寄り添って、一緒に心を痛めてあげられる人間です。第2期では、そんな磨牙だから言える、とてもいい言葉を伝えてくれます。最後の方のお話なので、楽しみにしていただきたいです。
──では、キービジュアルに描かれている「柳公子(りゅうこうし)」は? 第1期の初登場時は蛇の姿でしたが、ラストシーンでは人間の姿で桃夭たちと旅に出ましたが。
東山:1期のときは、スッと来たと思ったらスッといなくなっちゃう神出鬼没なキャラクターだったけど、第2期では桃夭たちと一緒に旅をします。あんなにかっこいい容姿なのに、意外とおっちょこちょいだったり、三枚目な一面も見られるようになります。親しみやすいキャラクターだなって思いました。