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- 逆井マリ
- 神奈川県横浜市出身。音楽フリーペーパー編集部を経て、フリーのライターとしてインタビュー等の執筆を手掛ける。
──榎本先生の絵はすごくきれいで、そして読みやすくて。大きな事件ではないけれど、ページをめくるたびに面白いことが起きていく印象があります。榎本先生の作画や物語に対するこだわりを教えて下さい。
榎本:漫画的に読みやすい絵というのは気をつけているつもりなんです。表情を大事にしています。私は表情を描くのが好きなので、楽しく描いているところでもあって。特に付き合っている人の目線から見ている相手の顔って、よりキラキラしているだろうなって思うんです。だからやりたい放題キラキラさせています(笑)。
そういった繊細な感情が伝わるように描いています。
──1話冒頭はお互いの具体的な表情は見えませんが、中を開くと三ツ谷さんの表情がとても豊かで、恋している女性の可愛らしさが伝わってきました。
榎本:ありがとうございます。アニメでもすっごく可愛く描いていただけて嬉しいです。
──宮本侑芽さんの声も、すごく似合っていますよね。
榎本:そう思います。宮本さんのお声は、大人っぽさがありつつも、めちゃくちゃ可愛くて。そこがすごく三ツ谷っぽいなと思っていました。
──現在『モーニング』にて連載中の 『ドラマな恋は基本から』(@kaisha_suki)は登場人物の年齢層が少し高めに。『この会社に好きな人がいます』の影響はあったのでしょうか?
榎本:これまでやっていなかった挑戦をしたいという気持ちはあったんです。それで、1話完結モノのような構成ではなく続きモノのようにしたり、『この会社に好きな人がいます』にはなかったざわっとした感情や、大人の悩みを入れられたら良いなと思っていました。キャラクターの年齢も上がっているので、より現実的な悩みだったり、前の漫画では起きなかったようなことが起こせたらなと。
──初っ端からドキッとする展開ですものね。
榎本:新しい挑戦をしながら執筆しているので、ぜひ『この会社に好きな人がいます』で知ってくださった人にも読んでもらいたいですね。
──最後にアニメを楽しみにしている方へのメッセージをお願いします。
榎本:王道なのか否かは分からないのですが、「社会人のラブコメ」をテーマにした作品です。映像やお芝居に関しても、皆さんすごく原作の雰囲気を大切にしてくださっています。原作ファンの方も楽しんでいただけると思いますし、「ラブコメを見たい!」と思っているアニメ好きの方にも、ぜひご覧になっていただけたら嬉しいです。
[インタビュー・逆井マリ]
神奈川県横浜市出身。既婚、一児の母。音楽フリーペーパー編集部を経て、フリーのライターとしてインタビュー等の執筆を手掛ける。パンクからアニソン、2.5次元舞台、ゲーム、グルメ、教育まで、ジャンル問わず、自分の“好き”を必死に追いかけ中。はじめてのめり込んだアニメは『楽しいムーミン一家』。インタビューでリアルな心情や生き方を聞くことが好き。