
「アニメは2画面でリアタイ視聴」「映像編集は作品を全話観た上で」DAMのアニソンカラオケ(アニカラ)は、作品愛と職人技でできていた。【有名企業に突撃!オタク訪問 DAMアニメ部編・前編】
「オタ活」や「推し活」といったワードが一般的になってきた昨今。オタクでしか考えられないような施策で世間の話題をかっさらったり、オタクならではのプロジェクトが立ち上がったり、様々なオタクたちが起こしたであろう仕事ぶりを見かける機会が増えてきたように思います。しかも、名だたる有名企業の中から……!
もしかしたら、私達のようなオタクが有名企業にも潜んでいるのでは? そして、オタ活や推し活を楽しみながら仕事をしているのでは?そんなふとしたところから浮かび上がった疑問と仮説からスタートしたのが本企画、「有名企業に突撃!オタク訪問」です。
今回は、業務用カラオケシステムDAMを展開する「株式会社第一興商」の部活動「DAMアニメ部」を訪問。DAMアニメ部に所属するくろぶちさん、ぴーすさん、つや×2さんに、社内のオタ活事情、アニソンカラオケ制作の裏側、そしてアニメ部メンバーのひとりである狐森あにかちゃんへの想いまで、たっぷりと語っていただきました。
インタビューの模様は前後編にて大ボリュームでお届けいたします。
DAMのアニソンカラオケを支える“中の人”の素顔
──まずは、みなさんの自己紹介からお願いします。
くろぶちさん(以下、くろぶち):くろぶちです。名前の由来は、くろぶちメガネをつけていることからです(笑)。普段はコンテンツ事業部・編成課で課長をしています。簡単に言うと、毎月カラオケでどの楽曲や映像を配信するかを決めている部署です。そのほかにも、みなさんがよく目にしているデンモクのデータベース登録も担当しています。アニメに関しては、広く浅く楽しんでいるタイプかもしれません。どちらかというと、もともとは漫画が好きです。
ぴーすさん(以下、ぴーす):少年漫画オタクのぴーすです。コンテンツ制作部・技術課で、映像編集を担当しています。カラオケのアニメ映像を編集している部署ですね。ほかにもコラボルームや街頭ビジョンの映像編集なども行っています。
アニメ映像を編集するときは、全話観てどの場面をつなぐかを決めているんです。SNSでの反応も覚えているので、「ここは話題になっているカットだから絶対に入れたい」と構成を考えて編集しています。それから、DAM CHANNELの狐森(こもり)あにかちゃんコーナー(DAMアニメ部PICK UP)も編集していて、本当にかわいい娘のような、友人のような気持ちで作っています(笑)。
つや×2さん(以下、つや×2):つや×2と書いて「つやつや」です。所属はコンテンツ制作部・テロップ制作課です。カラオケ画面に出てくる歌詞テロップや文字情報を中心に扱っている部署で、歌うときに歌詞の色が変わっていく部分などを作っていて、弊社の中でもかなり職人的な部署だと思います。テロップはカラオケのカラオケたる部分のひとつなので気合いを入れて作らせていただいています。自分はアニメ部のなかでも、アニメを観ている本数は多い方だと思います。
くろぶち:彼は本当にすごいんですよ。何本見ているんだっけ?
つや×2:今期は多分……再放送のものも含めると、40本くらいでしょうか。基本的にはTOKYO MXをリアタイしながら、ほかの局と時間が被ったときは2画面で観たりします。
──2画面のとき、音はどうしているんですか?
つや×2:イヤホンをつけた上からヘッドホンをつけます。
一同:ええっ!?
つや×2:絶対に別々に観た方が面白いのはわかっているんですけど(笑)。今期は作品数が多いですし、時間が被っているのに、どちらも観たい作品ということが結構あるんですよ。
1日見逃してしまうと感想が流れてしまうので、できるだけ早く観たいなと。
“アニカラするなら、やっぱ、DAMだね!”を広めたい。DAMアニメ部の活動とは?
──そもそも「DAMアニメ部」とは、どういった活動をされているのでしょうか。
くろぶち:“アニカラするなら、やっぱ、DAMだね!”という言葉をコミュニケーションワードとして、それを世の中に広めていきたいという想いがあります。アニメが好きな人に、カラオケに行くならDAMを選んでほしい。そのためには、どういう活動をすればDAMファンになってもらえるのか、というところからDAMアニメ部が発足しました。SNSやイベント、楽曲・映像配信などについて、みんなで意見を出し合いながら活動しています。
──部活動でもありながら、業務でもある。
くろぶち:そうですね。いろいろな部署の人間がいるので、協力し合えるところが大きいです。たとえば「この曲を入れるなら、こういうキャンペーンをやったらどうだろう」と話せばキャンペーンチームが動いてくれたり、「SNSでもっと発信しよう」となったり。アニメイトさんにご協力いただいて記事にしてもらおう、という話にもつながります。それこそ雑談も多いんですが、その中からいいアイデアが生まれることもあります。
アニソンに限らず、カラオケ全体に言えることではありますが、老若男女、たくさんの方が歌ってくださるものなので、最新の作品ももちろん重要ですが、昔の作品も大事なんです。だからこそ、部員それぞれの得意ジャンルを活かしながら情報交換をして、できるだけ幅広く拾えるようにしています。ただ、アニメの話をし始めると止まらなくなって、脱線して時間が伸びてしまうのは反省点ですね(笑)。
ぴーす:本当に、アニメの話をし出すと止まらないので。
くろぶち:でも、「世の中にどうやったら伝わるのか」「カラオケでアニソンを歌うならDAMを指名してもらいたい」という軸はぶらしていません。そのために何をやるべきかを、みんなで意見を出し合っています。それこそ、みんな作品に関するいろいろな情報を持っているので、「このアニメは絶対来るよ」「これは映像を入れた方がいいよね」と話して、早めに動くこともあります。
また、SNSも頻繁に発信しているので、どんな切り口でランキングを紹介したら興味を持ってもらえるのか、このタイミングは周年だからこんな企画をやってみたらどうか……といったことも話し合っていますね。
──現在、部員は何人くらいいらっしゃるんですか?
くろぶち:今は11人です。さらに、DAMアニメ部のメンバーとして狐森あにかちゃんがいます。DAMアニメ部の宣伝たいちょーのような存在なので、あにかちゃんは認知も上げていきたいですね。
──狐森あにかちゃんも動画を積極的に発信されていますよね。あにかちゃんの動画の編集はぴーすさんが担当されていると伺いました。
ぴーす:私以外にも、収録に立ち会う人や、デザイナーさんとやり取りする人、あにかちゃんのキャラクター性や台本を監修する人がいて、私は最終的に動画として編集する役割です。DAMアニメ部総出で、あにかちゃんの活動をバックアップしています。
──つや×2さんは、DAMアニメ部ではどのような活動をされているんですか?
つや×2:僕が主に携わっているのはXでの発信です。ランキングの投稿だったり、どういうものをSNSで発信したら見ていただけるのか、カラオケに来ていただけるのかを、Xのチームと一緒に考えています。あとは、今後アニメ化される作品の情報を集めて、「このアニメはいいですよ」と共有することもありますね。
DAMアニメ部 部員がオタクになったきっかけは?
──皆さんのバックグラウンドについても伺えたらと思うのですが、猛者であるつや×2さんは、そもそもオタクになったきっかけは何だったのでしょうか。
つや×2:猛者(笑)。アニメオタクである以前に、実はインターネットから入ったんです。2010年、2011年頃からニコニコ動画を観ていて。「カゲロウデイズ」をきっかけにボカロや東方Project、あとは『デュラララ!!』のような作品から入っていきました。そういうものに触れていると、少なからず色々なアニメにも触れていくことになるんですよね。そこから、どんどん深くハマっていきました。今はいわゆるきらら作品や日常系が好きで、最初にそういう作品に触れたのは『ゆるゆり』や『ご注文はうさぎですか?』あたりだったと思います。
──プロフィールにはオリジナルアニメの『日々は過ぎれど飯うまし』も挙げられていました。
つや×2:これが本当にいいアニメでして……。2025年春アニメなんですけど、僕は去年入社して、そのタイミングで東京に出てきたんです。新入社員として働き始めて、少し疲れたときに癒しになってくれたのが『日々は過ぎれど飯うまし』だったんです。「こういうアニメがいっぱいあればいいのに!」と思うくらい癒されて、今では推しアニメの上位に躍り出ています。
──一方で、『アイドルマスター』シリーズもお好きだと伺いました。
つや×2:『アイドルマスター シンデレラガールズ』から入りまして、今は全ブランドを追っています。去年のオールスターライブもすごく良かったです。
──全ブランドはすごいですね! やはり名刺交換もされているのでしょうか。
つや×2:はい、もちろんしています。あとで名刺をお渡しさせてください(笑)。ライブに行くと同じプロデューサーの方がたくさんいるのですが、一歩引いてみると意外と自分の周りにはいなかったりするんです。ただ、最近は『学園アイドルマスター』のおかげで、『アイドルマスター』シリーズにまた一段と火がついたなと感じています。
──お仕事を通しても、その勢いは感じられますか?
つや×2:そうですね。もちろん、ほかの『アイドルマスター』シリーズの楽曲も歌われていますが、それ以上に『学マス』が幅広い層へ届いている印象があります。ゲーム内MVだけではなく、クリエイターさんに依頼して作られたMVもあることなどが幅広く認知されるきっかけになっているのかもしれません。
──趣味を活かした分析力もすごいですね。お話を聞いていると、つや×2さんにとって今のお仕事は本当に天職なんだろうなと感じます。
ぴーす:入社したときから「すごいアニメ好きな子がいるらしい」と噂になっていて、ぜひアニメ部に加入させようという話が持ち上がっていました。
くろぶち:ただ、うちでは入社してすぐにはアニメ部に入れないんです。DAMアニメ部はあくまでも部活動なので、まずは自分の業務をしっかり覚えてから入りなさい、という形になっています。そのため、入社から半年くらい待ってもらいました。
──満を持して素晴らしい人材が入ってきたと。
くろぶち:はい、本当にありがたいですね。





























