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- 塚越淳一
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毎日1曲ずつ名曲おすすめアニソンを紹介する連載企画「塚越淳一のアニソントラベラー」。連載第16回は、筆者も塚越さんも大ファンの坂本真綾さんから「クローバー」。
坂本真綾さんってきれいだし、可愛いし、かっこいいし、お茶目だし、サバサバしてるところもあるし……と魅力を挙げるときりがない方ですよね。
声優としても一流、歌手としても一流。そんな姿に憧れていますし、応援したくなる不思議な魅力があると思います。
ということで、坂本真綾の「クローバー」です。塚越さん、張り切ってどうぞ!
TVアニメ『アルテ』のオープニングテーマ。作曲の水口浩次さんは坂本真綾とは初タッグ。ただ編曲は、真綾ファンであればおなじみの河野伸さんなので、イントロのギターの音色も、そこからのストリングスの広がる感じも真綾サウンドそのものだ。
彼女は以前からタイアップ曲とそれ以外とで分けて考えているところがあって、アルバムにコンセプトが強くある場合は、シングル曲でもアルバムに収録されないなんてことはよくある。だからこそ、タイアップでは結構振り切ったことをやれたりするのだ。それは、アニメの大事なピースとして、作品に真摯に向き合って作っているということでもあるのだろう。なので「クローバー」を聴いたときの第一印象は、若い!だった。それは当然、作品の主人公・アルテが画家になる夢を叶えるために頑張っている少女だからだ。
それにしても、この曲の前のリリースがアルバム『今日だけの音楽』だったので、こんなにキラキラした曲がくるとは思わなかった。最近だと「CLEAR」、あと「マジックナンバー」を聴いた感覚に近い。その原点で言うと「プラチナ」なのかもしれないけど。ちなみにMVでは坂本真綾がひたすら歩いているんだけど、これは『今日だけの音楽』のショートムービーに何となく通じるものがあったりする。それにしても、歩くだけで絵になる女性って、めちゃくちゃカッコ良くないですか?
歌詞も素敵で《毎日私が生まれる 生まれ変わって目覚める》って、最高に勇気をもらえる言葉だし、《できないを超えていけ》も、すべてをきっと経験してきた彼女が書くから意味があるし、背中を押せるんだと思う。ちなみに《とびだせクローバー》はスピッツの『歩き出せ、クローバー』っぽくて好き。2番もパワーワード連発だが、ストレートな言葉は強いだけに、書くのにはきっと勇気も必要なはずだ。だからこそ《叶う夢ばかりじゃないよね それもわかってる》というフレーズも忘れなかったのだろう。ここは彼女の人柄がよく出ていると思う。
今こういう時代だからこそ聴いてほしい曲だし、確実に元気をもらえる曲だ。天晴。
『ご注文はうさぎですか?』のシリーズ楽曲毎日紹介の執筆やイベントパンフレットの制作、内田真礼さん、三森すずこさんのライブパンフレット、『まちカドまぞく』『ちはやふる』のブックレットほか、雑誌やWebなどで執筆をしているフリーライター。
アニメBlu-rayブックレットの執筆(「五等分の花嫁∬」「まちカドまぞく」「まちカドまぞく2丁目」「「ちはやふる」「リコリス・リコイル」etc.)、内田真礼、三森すずこなどのライブパンフレット、22/7写真集、久保田未夢UP_DATE執筆ほか、いろいろ