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- 塚越淳一
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毎日1曲ずつ名曲おすすめアニソンを紹介する連載企画「塚越淳一のアニソントラベラー」。連載第37回は、TVアニメ『地縛少年花子くん』より、鬼頭明里さんの「Tiny Light」です。
TVアニメ『鬼滅の刃』の竈門禰豆子役をはじめ、話題の役が続く鬼頭さん。特徴的な声で、今後に期待が集まる声優さんのひとりです。
『地縛少年花子くん』では、八尋寧々役を担当されており、「Tiny Light」は本作のエンディングテーマでした。
今注目の声優・アーティストを塚越さんはどう見る?
『地縛少年花子くん』のエンディングテーマ。アニメを見ていて、なんかちょっといい話だったなぁなんて思っていると、美しいピアノの旋律が流れ、鬼頭明里の透き通る歌声が聴こえてくる。
歌を聴いていると、冒頭が一番語ってるなと思うことが多いのだけど、この曲もAメロの《「愛しい」と言えたら 心は軽くなるかな?》がすごく重い一文で、そこでもう泣けてしまう。そしてこのままバラードでいくのかなと思ったら、サビではメロディーが広がると同時に感情が爆発する。そこもまたすごく切ない。
鬼頭明里は、ヒロインの八尋寧々を演じているのだが、この曲は、作中の花子くんと寧々の関係を表しているように思う。つまりは住む世界が違うふたりが出会って変わったというようなことだが、このへんはエンディングのアニメーションでもアーティスティックに描かれているので、考察するのも面白いだろう。
で、寧々を演じていた上で、自身のソロ曲として歌っているので、どういうアプローチでボーカルを組み立てていったのかというのは、今回取材をしていないのでわからないのだが、歌詞に書いてある感情を、そのまましっかりと表現しているところが素晴らしい。だから心が揺さぶられる。
声もいろんな声を使い分ける人だから、この曲はどういうチョイスをしてこうなったのかなど、気になるところはたくさんあるのだが、みなさんは何かの雑誌でインタビューでも読んで確認してみてください。
個人的には、底知れない才能と可能性があるアーティストだとずっと思っているので、6月10日発売の1stアルバム『STYLE』が早く届かないかなと、商品の発送通知を待つ日々です。天晴。
『ご注文はうさぎですか?』のシリーズ楽曲毎日紹介の執筆やイベントパンフレットの制作、内田真礼さん、三森すずこさんのライブパンフレット、『まちカドまぞく』『ちはやふる』のブックレットほか、雑誌やWebなどで執筆をしているフリーライター。
アニメBlu-rayブックレットの執筆(「五等分の花嫁∬」「まちカドまぞく」「まちカドまぞく2丁目」「「ちはやふる」「リコリス・リコイル」etc.)、内田真礼、三森すずこなどのライブパンフレット、22/7写真集、久保田未夢UP_DATE執筆ほか、いろいろ