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- 塚越淳一
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毎日1曲ずつ名曲おすすめアニソンを紹介する連載企画「塚越淳一のアニソントラベラー」。連載第57回は、TVアニメ『化物語』より、千石撫子(CV:花澤香菜さん)の「恋愛サーキュレーション」です。
『化物語』はキャラソンがめちゃくちゃいいんです。その中でも屈指の人気を誇っているのが「恋愛サーキュレーション」。カラオケに行くと履歴にほぼ入っているんじゃないかと思うほどよく目にします。
とにかく花澤香菜さんの声が可愛すぎるこの曲。塚越さんもメロメロになったんじゃないですか?
06年の『涼宮ハルヒの憂鬱』、08年の『マクロスF』、09年の『けいおん!』と、素晴らしいキャラソンが登場しはじめたが、もうひとつ忘れてはいけない作品がTVアニメ『化物語』(09年)だろう。
このキャラソンがヒットチャートを賑わさなかったのは、それがBDの特典になっていたからだ。この主題歌を特典CDにするなんて、なんてことをするんだ!とちょっと思ったりはしたが、BDは全部買っていましたよ、えぇ……。
『化物語』は、劇伴含めて曲が全部良かった。キャラによるオープニングテーマはすべて、作詞がmeg rockさん、作曲・編曲が神前暁さんというコンビで作られていて、「staple stable」「帰り道」「ambivalent world」ときて、第10話に流れたのが「恋愛サーキュレーション」だった。ちなみにその次が「sugar sweet nightmare」。
「恋愛サーキュレーション」は、最初の《せーの》の掛け声が、とにかくかわいい! ボーカルはウィスパー気味なのだが、ラップもかわいいし、サビも癒やされるし、語彙力が完全になくなり「かわいい」しか出てこなくなるくらいかわいかった。
彼女がそのくらい特別な声の持ち主であることは明確で、その声のかわいさを最大限活かして、世に知らしめてくれたのがこの曲だし、世界が花澤香菜を知った曲だと思う。
もちろん曲も歌詞も抜群に素晴らしく、キャラソンってこういう感じもありなんだ、こういうおしゃれかわいいベクトルも存在するんだ、ということも教えてくれていて、その後のキャラソン界に多大な影響を与えたことは間違いないだろう。渋谷系っぽいアニソンも、この流れから出てきたのではないかなと。
ちなみに、この曲の同時期くらいで、おしゃれかわいい彼女のキャラソンというと、『アイドルマスター ディアリースターズ』水谷絵理(CV.花澤香菜)の「クロスワード」。この曲も《Amour?》という彼女の声から始まって破壊力抜群だし、『ときめきメモリアル4』響野里澄(CV.花澤香菜)の「Love is a Melody」も、ラップっぽい歌い方がおしゃれだった。おすすめです! 天晴。
『ご注文はうさぎですか?』のシリーズ楽曲毎日紹介の執筆やイベントパンフレットの制作、内田真礼さん、三森すずこさんのライブパンフレット、『まちカドまぞく』『ちはやふる』のブックレットほか、雑誌やWebなどで執筆をしているフリーライター。
アニメBlu-rayブックレットの執筆(「五等分の花嫁∬」「まちカドまぞく」「まちカドまぞく2丁目」「「ちはやふる」「リコリス・リコイル」etc.)、内田真礼、三森すずこなどのライブパンフレット、22/7写真集、久保田未夢UP_DATE執筆ほか、いろいろ