この記事をかいた人
- 塚越淳一
- アニメイトタイムズでいっぱい書いています。
毎日1曲ずつ名曲おすすめアニソンを紹介する連載企画「塚越淳一のアニソントラベラー」。現在、毎週1年ずつ、1990年からアニソンの歴史を追っていく企画を展開中です。
この連載を追えば、アニソンの歴史はこうやって作られていった、と少しでもわかることでしょう。
連載第64回は、1991年にアニソンタイムトラベル。アニメ『機動戦士ガンダムF91』より、森口博子さんの「ETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜」です。
以前、森口博子さんの「水の星へ愛をこめて」をご紹介しましたが、この曲も外せませんよね。
塚越さんも紹介できていなかったこの曲にズームイン!
『機動戦士ガンダムF91』のテーマ曲「ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~」。「水の星へ愛をこめて」について書いたとき、この曲を紹介しようと思ってたんだよなぁと思い出しました。
そこでは、森口博子への愛はたくさん書いたので、あらためて何を書こうかと悩んでしまうが、本当に、素晴らしい曲だと思う。
この曲は、門倉 聡さんのアレンジがたまらなく良くて、門倉さんはこの映画の劇伴も担当している。
そして映画本編ではラストに、シーブックがセシリー見つけ、抱きしめるバックですでに流れ始めている。そこからエンドクレジットに入っていくのだけど、その感じがもうグッと来る。
しかも前半は森口博子の歌声を強調したすごく静かなほぼアカペラなアレンジなのに、徐々に楽器が増えていき、3番の手前で一気にスイッチが入り、エレキギターが激しさを増していき、ボーカルと泣きのギターでうるっと来させるという演出! なんて心地良い余韻を残してくれるんだ! と。
それと、この頃のアニメ映画のフィルム感は本当にたまらないので、デジタルの絵に慣れてしまっている人がほとんどだと思うけど、90年代のアニメ映画も良いものですよ! と言いたい。
あと、少し語りたいのは作詞、作曲にクレジットがある西脇 唯さん。92年のアニメ映画『風の大陸』では主題歌とイメージソングを歌っているシンガーソングライターで、この2曲を聴くと、あぁ「ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~」を作った人の歌だなと思うはずなので、ぜひ「風の大陸」と「空と海のカノン」も合わせて聴いてみてください。
ちなみに、最近ではスピラ・スピカ、そしてSawanoHiroyuki[nZk]:Tielleや中川翔子もこの曲をカヴァーしていた。自分の手元にあるのはこれだけだが、その他にもかなりカヴァーされているので、本当に時代を超えて愛されているのだなぁとしみじみ思う。
それと、森口博子自身も昨年『GUNDAM SONG COVERS』で、セルフカヴァー集をリリースしていて、そこに収録されている。『GUNDAM SONG COVERS 2』も9月16日にリリースされるそうなので、ぜひ!
そちらには「銀色ドレス」(『機動戦士Zガンダム』挿入歌)、「君を見つめて -The time I'm seeing you-」(『機動戦士ガンダムF91』イメージソング)などが入っています! 天晴!
『ご注文はうさぎですか?』のシリーズ楽曲毎日紹介の執筆やイベントパンフレットの制作、内田真礼さん、三森すずこさんのライブパンフレット、『まちカドまぞく』『ちはやふる』のブックレットほか、雑誌やWebなどで執筆をしているフリーライター。
アニメBlu-rayブックレットの執筆(「五等分の花嫁∬」「まちカドまぞく」「まちカドまぞく2丁目」「「ちはやふる」「リコリス・リコイル」etc.)、内田真礼、三森すずこなどのライブパンフレット、22/7写真集、久保田未夢UP_DATE執筆ほか、いろいろ