この記事をかいた人
- 逆井マリ
- 神奈川県横浜市出身。音楽フリーペーパー編集部を経て、フリーのライターとしてインタビュー等の執筆を手掛ける。
――自転車のベルも入ってますよね。編曲もまた素晴らしいなって。
こはな:「生活音を入れたい」というお話をさせてもらっていました。『僕ヤバ』の日常感が直接伝わるような歌にしたかったんです。それで自転車のベルを入れてもらっていて。すごくいい形に編曲していただきました。
――完成した曲を聴いたときはどのような印象でしたか?
こはな:スタジオで生の音源を聴いたときも『僕ヤバ』の良さを歌いきれたなと思っていたのですが、ミックス/マスタリングされたものを聴いたら、『僕ヤバ』の世界に入った気持ちになりました。ぜひイヤホンで聴いてもらいたいです。
――イヤホンで聴くとより没入感がありますよね。吐息も含めて、すごく繊細に表現されていて。感情をグッと抑えつつも、サビで開放されていって。
こはな:そこまで気づいていただきとてもうれしいです! いつもは感情を全面に出していたのですが、今回は「思わず感情が表に出ちゃった!」という感じを表現したいと思っていたんです。例えば、さきほど話したAメロは夕暮れ時に市川くんが考えを必死にまとめながら早口で喋ってるような感じで、サビは山田さんとの距離感が縮まって、直接思いを伝えているかのような雰囲気を意識して歌っていました。
――いつものお声よりも、とても可愛い印象がありました。
こはな:市川くんと山田さんの年齢感を考えて幼さを意識していました。
――それは蔦谷さんからのディレクションによるものだったんですか?
こはな:声色については私の中でいろいろと考えて作っていって。いろいろな種類の声で録り、それで「どの声が良いのか」を決めていきました。
さきほどのお話した<まとまらないセリフを>の部分は正直少し迷ったんです。綺麗に聴かせるべきなのか、ぐちゃっとした歌い方にするのか。蔦谷さんから「ぐちゃっとしていたほうが、まとまらないことが伝わると思うよ」というアドバイスをいただき、こういった歌い方になりました。
――おふたりの『僕ヤバ』愛があったからこそ生まれた曲だったのですね。
こはな:常に頭の中に市川くんと山田さんがいました。今もいます(笑)。実はさっきまでボイトレをしていたんです。先行上映イベント( 3月18日開催“TVアニメ「僕の心のヤバイやつ」先行上映イベント ~僕らは初めて集まった~”)に向けて練習をしているので、最近毎日のように歌っていますね。
――ファンの皆さんも早く聴きたいでしょうね。
こはな:『僕ヤバ』ファンの方とリスナーさんに直接お会いして歌を届けられることがすごく楽しみです。直接歌を届けたことがまだないので、今は楽しみと同時に少し不安もあるんですけども、当日に向けてたくさん準備しています。また、私自身、先行上映イベントではじめて映像を見るんです。自分の歌とアニメーションが重なった瞬間、感極まってしまいそうです。声優さんとお会いできることも楽しみです。
――アニメでこはなさんが期待されていることというとどうでしょうか?
こはな:キャラクターの動きがとても楽しみです。特に山田さんのスカートです!(笑)きっとみんな気になっていると思うのですが。あとはふたりの歩くスピード感。どれくらいのスピードで歩くのかなって。エンディングテーマを担当しているということもあって、どういう映像と私の歌が混ざっていくのかなというのも楽しみにしています。放送がはじまったら一緒にツイキャスで話したいね、という話をリスナーさんとしていて。リスナーの皆さんと一緒に気持ちが高まっているところです。
――この曲をきっかけにこはなさんのファンも増えると思います。この曲をきっかけにこはなさんを知りたいという方は、どこから入るのがベストでしょうか?
こはな:「数センチメンタル」を含めて、学生を意識して制作したオリジナル曲が3曲あるんです。ひとつは「生きるを選んだ私へ」という曲です。今まで歌ったことのないようなエッジが効いた部分がありつつも、繊細な曲になっています。語りから入っていくので、すんなり耳に入っていくんじゃないかなと。
歌詞は高校生のときの実体験をもとにしています。皆さん、きっとこれまで生きてきた中で「見返したい」という気持ちを湧き上がる時があると思うんです。そういう気持ちを持つ人に届いたら良いなという曲です。パッと聴くと明るい曲になっています。
もう1曲は「ぜんぶ嫌いだ」です。
本音を伝えようとすると涙が溢れたり、頑張ってるつもりだけど周りからは「努力してないな」って思われたり……そのもどかしさを描いた曲です。2曲とも、生きている中で経験する気持ちに寄り添えるものになっているので、「数センチメンタル」と合わせてぜひ聴いてもらいたいです。「数センチメンタル」もそうなんですが、歌詞にもこだわっているので、ぜひ読んでもらいたいです。
――本作の制作を経て、次にやってみたいこともできましたか?
こはな:感情を露わにするのではなく、「感情が出ちゃった!」という雰囲気で歌ったのが初めてだったので、またそういう曲も歌ってみたいです。
――期待しています。個人的に聞いてみたかったのですが……私がこはなさんを知ったきっかけは、ReoNaさんの楽曲のカバーだったんです。リクエストも多いですが、いつもどういう基準でカバーされているのかなって。
こはな:私が好きな曲を歌い続けています。コメントに残してもらったことをきっかけに好きになった曲を歌うこともあります。
――ではこれまでのバックナンバーを見ることで、こはなさんの好きな楽曲が分かるということですね。最近は海外の方からのコメントも多いですよね。
こはな:「心做し」という曲が海外でもバズって。そこからいろいろな国の方が聴いてくれるようになったんじゃないかなと思っています。「数センチメンタル」や『僕ヤバ』の楽しさも、世界中の方に届けられたらうれしいです。
――今回の連載では、皆さんに「僕の心のヤバイ部分」をおうかがいできればと思うのですが、どうでしょうか?
こはな:らみちゃんという犬を飼ってるんですけども、一方的に日本語でらみちゃんに話しかけています。そのときの声が高くなってしまって……名前を呼ぶときにもはや原型を留めていないことも(笑)。そこは人に見られたくない姿です。
――めっちゃ分かります。私も猫を飼ってるのですが、今日も「きゃわいいねえ〜!」といった具合に話しかけていました……。
こはな:分かります!(笑) 「かわいい」って言いすぎて、自分の名前を「かわいい」と思ってるんじゃないかってくらい。普段みんな口にはしないけど、ペットを飼われている方はきっと同じことをしているんじゃないかなぁと思っています(笑)。
――らみちゃんとの時間はリラックスできる時間でもあります?
こはな:そうですね。うれしいことも、ちょっとモヤッとしたことも、全部らみちゃんに話しているので(笑)。かけがえのない時間です。
――いろいろなお話をうかがわせていただきましたが、これは伝えておきたい!ということはありますか?
こはな:さきほどもお話したのですが、歌詞を見ながら「数センチメンタル」を聴いてもらいたいです。イヤホンをした状態で、歌詞を見ながら聴いていただけるとより鮮明に景色が思い浮かぶと思います! また、夕暮れ時にゆっくりと歩きながら、聴いていただくのもうれしいです。
神奈川県横浜市出身。既婚、一児の母。音楽フリーペーパー編集部を経て、フリーのライターとしてインタビュー等の執筆を手掛ける。パンクからアニソン、2.5次元舞台、ゲーム、グルメ、教育まで、ジャンル問わず、自分の“好き”を必死に追いかけ中。はじめてのめり込んだアニメは『楽しいムーミン一家』。インタビューでリアルな心情や生き方を聞くことが好き。
【発売日】
第1巻:2023年6月30日(金)
第2巻:2023年7月28日(金)
第3巻:2023年8月25日(金)
【収録話数】
第1巻:第1話~第4話
第2巻:第5話~第8話
第3巻:第9話~第12話
【収録・特典内容】
初回仕様:スリーブ&デジパック仕様
映像特典:ノンテロップオープニング・ノンテロップエンディング ※Blu-ray第1巻のみ収録
音声特典:オーディオコメンタリー(市川京太郎役:堀江 瞬、山田杏奈役:羊宮妃那)
☆原作「桜井のりお」描き下ろしページを含むスペシャルブックレット付
【店舗共通特典】
■第1巻早期予約特典:描き下ろしイラスト使用「山田ともぐもぐ」A3クリアポスター
■第1巻購入特典:B2ポスター
★対象店舗:
アニメイト・Amazon.co.jp・楽天ブックス・ゲーマーズ・HMV・セブンネットショッピング
【店舗別オリジナル特典】
■アニメイト
<各巻有償購入特典>描き下ろしミニキャライラスト使用アクリルスタンド&56mm缶バッジ
<全巻購入特典>描き下ろしイラスト使用B2タペストリー&56mm缶バッジ2個セット
<各巻購入特典>マイクロファイバーコースター
<通販限定各巻購入特典>L判ブロマイド
<第1巻購入特典>ステッカー
4月1日(土)よりTVアニメ放送開始!!
【テレビ朝日系全国24局ネット“NUMAnimation”枠】4月1日より毎週土曜深夜1時30分~
【BS朝日】4月8日より毎週土曜深夜1時00分~
【CSテレ朝チャンネル1】4月1日より毎週土曜深夜2時30分~
4月1日より毎週土曜深夜2時00分~PrimeVideoにて見放題独占配信!!
※放送・配信日時は予告なく変更になる場合がございます
“尊死“続出で大反響!今一番応援したくなる、青春初恋ラブコメ!!
コミックス累計発行部数は300万部を突破。
「このマンガがすごい!オトコ編」に2年連続ランクイン、「次にくるマンガ大賞 2020 Web マンガ部門」では1位を獲得し、注目を集めている『僕の心のヤバイやつ』。
大人にも刺さる甘く切ないストーリーながら、くすりと笑える展開に中毒者が続出し大きな話題を呼んでいる。
そしてついに、2023年4月にTVアニメが放送決定。
監督を務めるのは叙情的な演出に定評のある赤城博昭(『からかい上手の高木さん』)。シリーズ構成・脚本は細やかな人物描写を得意とする花田十輝(『ラブライブ!』『響け!ユーフォニアム』)、キャラクターデザインは勝又聖人(『五等分の花嫁∬』)、音楽は牛尾憲輔(『映画「聲の形」』『チェンソーマン』)が担当。アニメーション制作は色彩の美しさに定評のあるシンエイ動画が務める。
さらに市川京太郎役に堀江瞬、山田杏奈役に羊宮妃那を迎え、市川と山田が織り成す初恋模様をリアルに表現。
原作の紡ぐ世界観、そしてもどかしいほどゆっくりと近づいていくふたりの心を丁寧に描いていく。
市川京太郎は殺人にまつわる猟奇本を愛読する、重度の中二病男子。
同じクラスの美少女・山田杏奈をチラチラと見ては、ヤバめな妄想を繰り返していた。
そんなある日、山田が市川の聖域・図書室にやってくる。
一人だと思い込み、大口でおにぎりを頬張ったり、機嫌よく鼻歌を歌ったりと、思うままに振る舞う山田。
予測不能な行動を繰り出す姿に、市川は徐々に目が離せなくなっていき……。
原作:桜井のりお(秋田書店「マンガクロス」連載)
監督:赤城博昭
シリーズ構成・脚本:花田十輝
キャラクターデザイン:勝又聖人
色彩設計:柳澤久美子
美術監督:黛昌樹
撮影監督:峰岸健太郎 竹沢裕一
編集:肥田文
音響監督:小沼則義
音響制作:マジックカプセル
音楽:牛尾憲輔
制作:シンエイ動画
オープニングテーマ:ヨルシカ「斜陽」
エンディングテーマ:こはならむ「数センチメンタル」
市川京太郎:堀江瞬
山田杏奈:羊宮妃那
小林ちひろ:朝井彩加
関根萌子:潘めぐみ
吉田芹那:種﨑敦美
足立翔:岡本信彦
神崎健太:佐藤元
太田力:福島潤
原穂乃香:豊崎愛生
市川香菜:田村ゆかり
南条ハルヤ:島﨑信長