アニメ
『僕ヤバ』堀江 瞬×羊宮妃那インタビュー【連載第7回】

『僕の心のヤバイやつ』連載インタビュー第7回:市川京太郎役・堀江 瞬さん✕山田杏奈役・羊宮妃那さん|「大切にしていたのは人と人との会話。その結果、生々しい中学生っぽさを感じ取ってもらえたんだろうなと」

堀江さん「ヤバイやつって思われたい」

――あとこのインタビューでは皆さんに自身の“心のヤバイ部分”を聞いていまして……どうでしょうか……?

羊宮:私は迷信を信じていること。例えば鏡に姿が映ったまま寝るとよくないとか。それは意識されている方もいらっしゃると思うのですが、ちょっと自分ルールに近い迷信があって……。

私は洗濯物を部屋干ししているんですけど、オーディションの日に出かける日に肩に当たって服が落ちてしまった時は、どれだけ急いでいても絶対に掛けなおしてから出るようにしているんです。幸福が落ちる、って考えてしまうと嫌なので。

自分の中でそういったルールがあって、“これはよくない”って思うことは極力さけるようにしていますね。何事も行き過ぎなければヤバくはないと思うんですけど、行き過ぎるとヤバイのかなと。

堀江:僕もそういう自分ルールがある。

羊宮:ほんとですか!

堀江:例えば「この信号が点滅するまえに渡り切ったらこのオーディション受かる」とか。

羊宮:なるほど! 私は考えないようにしているんです。例えば渡りきれなかったら、と思うと怖くないですか?

堀江:もちろんあるのよ。途中で点滅しはじめたり、ギリギリ信号が変わってしまったりすることも。そしたら「まあ、これはこれ。これは練習」って(笑)。

あとオーディション原稿がふと床に落ちることがあるんですけど、「この役が落ちたんじゃなくて、この役が自分に落ちてくる」って思うようにしてる。

羊宮:すごい……!! とっても素敵な考え方です!(拍手)

――ということは、羊宮さんのさきほどの洋服のお話も、むしろ肩に当たって落ちたら自分に落ちてくる、と考えてもいいかも?

羊宮:自分に“福”が落ちてくる……。

堀江:そうそう、そんな感じで、都合のいいルール曲げをしています(笑)。

羊宮:めちゃくちゃ素敵なお話を聞けました! ポジティブに変換されるお話、まとめてエッセイにしてほしいです!

堀江:そんなに!?

羊宮:はい。例えば受験シーズンとかって皆さんネガティブになりがちだと思うんですよ。例えば冬の時期って先生方も「滑りやすいから気をつけて」とかって言わないようにされていて。でも考え方を変えたら、“落ちる”という言葉も前向きなものになる。素敵すぎます。衝撃を受けました。

堀江:そこまで喜んでもらえるとは……。自分のヤバイところで言うと、今食虫植物を集めるのにハマっていて。 ハエトリグサとか、ウツボカズラとか。それに虫をあげるのがすきです。

――あれ、でも堀江さん猫を飼われていますよね? 植物は置く場所が限られますよね。

堀江:そうなんです。だからトイレに飾っているんです。遊びに来た友だちがトイレに入ったときに「やべーやつの家にきてしまった」と思われたくて。

羊宮:……?

――(笑)ヤバイやつの家。

堀江:それで今、ヤバイトイレを作ろうという計画をしてるんです。

――私も猫を飼ってるので分かるのですが、遊べるのってトイレくらいなんですよね。それでもかなり限られる。

堀江:そうなんです。だから虫の標本を壁一面に敷き詰めていて。その前に食虫植物や、ガチャガチャの景品などを飾り、独特の世界観になっています。

羊宮:ヤバイやつって思われたくなくてトイレに置いてるとかではなく、むしろヤバイやつだと思われたくてっていう着眼点にビックリしました(笑)。

堀江:なんか思われたい。“ヤバイやつ”って。

――ヤバイやつだと思われるのではないでしょうか(笑)。

堀江:よっしゃ!

羊宮:……負けました!

――では最後にクライマックスに向けて最後にお一言いただけますと。

堀江:泣けるんです。悲しい音楽ではないのに、今まで慣れ親しんでいた音楽が涙腺を刺激するような形で、絶妙な間で掛かります。それを収録時にキャストのみんなに話したら「分かる!」って。「『僕ヤバ』を最後まで見てきてよかった」と思ってもらえる終わり方が待っているので、最終回を楽しみにしていただければと思います。

羊宮:本当におっしゃる通りです。きっと見終わったあとに、また『僕ヤバ』が恋しくなるような気がします。一歩一歩、大切にしながら歩んできたこの2人だからこその、本当の尊い時間になっていると思うので、一瞬一瞬を心に残していただけたらと思います。宜しくお願いします。

[インタビュー・逆井マリ]

『僕の心のヤバイやつ』インタビュー連載バックナンバー

神奈川県横浜市出身。既婚、一児の母。音楽フリーペーパー編集部を経て、フリーのライターとしてインタビュー等の執筆を手掛ける。パンクからアニソン、2.5次元舞台、ゲーム、グルメ、教育まで、ジャンル問わず、自分の“好き”を必死に追いかけ中。はじめてのめり込んだアニメは『楽しいムーミン一家』。インタビューでリアルな心情や生き方を聞くことが好き。

この記事をかいた人

逆井マリ
神奈川県横浜市出身。音楽フリーペーパー編集部を経て、フリーのライターとしてインタビュー等の執筆を手掛ける。

担当記事

関連記事
絶望系アニソンシンガーの名のもと、孤独や哀しみに寄り添い進化を続けるReoNa TVアニメ『シャドーハウス』のエンディングテーマ「ないない」で未知の扉を開くまで/インタビュー前編
4月からTOKYOMXほかで放送中のTVアニメ『シャドーハウス』(原作:ソウマトウ)は、顔のない一族「シャドー」と、その“顔”としてシャドーに仕える世話係の「生き人形」が織りなすゴシックミステリーだ。物語の最後を飾るのは、ReoNaの「ないない」。ゴシック/クラシックとエレクトロを融合したサウンドで、『シャドーハウス』の妖しげな美しさと世界観を(毒にも近い苦味を忍ばせながら)醸し出した本作は、観るものに深いふかい余韻を残す――。その「ないない」をタイトルとしたシングルが、5月12日(水)に待望のリリース。初回生産限定盤(CD+DVD)、通常盤(CD)、期間生産限定盤(CD+DVD)には、「ないない」の他、多角的に絶望に寄り添った3曲と「ないない」のインストナンバー・TVサイズバージョン(それぞれの盤に新曲2曲ずつ)が収められている。下記インタビューは「ないない」が生まれるまでの軌跡を辿ったもの。後半のインタビューでは、本作のMV、収録曲の制作エピソードについてたっぷりと話を聞いているので、楽しみに待っていてほしい。新しいReoNaらしさが生まれた「ないない」――『シャドーハウス』のミステリアスな世界観に寄り添った「ないない」という素晴らしい曲が届きました。タイトルだ...
関連記事
TVアニメ『ふたりはプリキュア』の声優・本名陽子&ゆかな、西尾大介監督、鷲尾天プロデューサーがクロストーク「子どもたちに嘘はつきたくない」
プリキュアシリーズの原点となるTVアニメ『ふたりはプリキュア』の総集編Blu-ray/DVD『ふたりはプリキュア総集編~ぶっちゃけ、ありえな~い!?2020edition~』が2月26日に発売されます。『ふたりはプリキュア』は今から16年前の2004年2月から放送がスタートしました。その登場は鮮烈でした。「女の子だって暴れたい!」をコンセプトとしたダイナミックな素手でのバトル、女の子といえば“ピンク”という概念を覆す白と黒の衣装、男性ヒーローの不在、“きれいごとだけではない”日常と友情……。プリキュアシリーズの大きなテーマである多様性は、ここから生まれ、そして子どもたちに根付いていきました。レジェンドともいえる作品の主人公2人を演じたのは、本名陽子さん(美墨なぎさ/キュアブラック役)、ゆかなさん(雪城ほのか/キュアホワイト役)。そして、この作品を生み出したのは、当時女児向けアニメに初挑戦であったお二人=シリーズディレクターの西尾大介さん、プロデューサーの鷲尾天さん。総集編の発売に寄せて、4人にお話をうかがう機会をいただきました(さらに飛び入りで、当時キャスティングを担当していた小浜匠さんも参加してくださいました)。にこやかな笑顔でインタビューに答え...
関連記事
「普通のプリキュアと、もう一本アニメを作っているんじゃないかっていう感覚だった」 『スター☆トゥインクルプリキュア』のクライマックスに向けてシリーズ構成・脚本 村山功氏が想いを語る
クライマックスに向け加速しているTVアニメ『スター☆トゥインクルプリキュア』(以下『スタプリ』)。最終回のアフレコが終わった翌週の12月下旬。シリーズ構成・脚本を担当している村山功氏に、クライマックスに向けたお話やプリキュアに対する思いなどを語ってもらいました。村山さんは、『ふたりはプリキュアSplash☆Star』から担当されており、『魔法つかいプリキュア!』では、シリーズ構成・脚本を担当。もちろん、それ以降の『キラキラ☆プリキュアアラモード』『HUGっと!プリキュア』でも、脚本を担当されています。そんな、プリキュアのことを考え続けている村山さんが挑んだ「宇宙✕プリキュア=多様性」のプリキュアとは。ラストに向けて心高ぶるみなさんに、ぜひ読んでほしいインタビューになっています。また、今回のインタビューワーは、お子さんのいらしゃる女性のライターさんです。母子で観るプリキュアという幸せな時間を過ごしていることをイマジネーションして読み進めていただければと思います。最終回の収録を終えた心境──唐突ですが、毎週子どもと一緒に楽しく拝見させてもらっています。今日は宜しくお願いします。村山:ああ、それは嬉しいです。ありがとうございます。──...
もっと見る
関連記事
『キラッとプリ☆チャン』シリーズ構成・脚本 兵頭一歩さんに聞く、やりがいに溢れたプリ☆チャンとの3年間|語っても語りつくせないほどのエピソードがある――【インタビュー】
今年5月、TVアニメ『キラッとプリ☆チャン』の最終話が放映され、約3年、全153話に及んだ歴史に幕を下ろしました。7月23日(金)には、シーズン3の第127話から第138話を収録した『キラッとプリ☆チャンシーズン3Blu-ray&DVDBOX3』が発売!アニメイトタイムズでは『キラッとプリ☆チャン』の楽曲を手掛けられた松井さんに続いて、シリーズ構成・脚本を務めた兵頭一歩さんにオンラインでお話をうかがいました。兵頭さんは『キラッとプリ☆チャン』をはじめ、『トニカクカワイイ』『機動戦士ガンダムAGE』などのシリーズ構成や脚本を手掛けられています。それぞれの作品に並々ならぬ情熱と愛情を注いできた兵頭さんですが、その中でも『キラッとプリ☆チャン』は特別な作品だったと言います。『キラッとプリ☆チャン』での歩みを振り返りながら、自身の仕事観・キャリアについても教えてくれました。アニメイト通販での購入はこちら「いちばんの『プリ☆チャン』マニアであると思ってます」――『プリ☆チャン』が最終回を迎えられ、Twitterに「全てを出し切ったような、やり残したことがまだたくさんあるような、今はそんな気持ちです」と綴られていましたが、改めて今のお気持ちはいかがですか?兵頭一歩さん(以...
関連記事
6枚目のアルバムをリリースしたfripSide 「10周年というものがにじんでいるアルバムになった」その制作を振り返る/インタビュー
fripSide(sat、南條愛乃)の6枚目のアルバム『infinitesynthesis5』が10月30日(水)にリリースされます。今作には、TVアニメ『寄宿学校のジュリエット』オープニングテーマ「LovewithYou」、中国ゲーム『封印者M』主題歌)「LightingofMyHeart」、中国ゲーム『ラグナロクオンライン』新エピソードEP3.5『櫻之花嫁』テーマソング「perpetualwishes」など13曲を収録。南條愛乃さんが加入してから10年という記念すべき年に、最新型のfripSideが凝縮された、新たな名盤が生まれました。アニメイトタイムズではお二人を直撃。“これまで”の話にはじまり、創作現場の赤裸々な話まで、軽やかな雰囲気のなかインタビューが進んでいきました。10年目ならではの二人の空気感や、ユニットとしての充実感がにじんだ会話にも注目です。10年間で増えていったfripSideのチャンネル数──アルバム完成おめでとうございます!一昨昨日にマスタリングが終わったばかりだとうかがいしました。八木沼悟志さん(以下sat):間に合ってよかった……。毎回言ってるけど(笑)。──(笑)。10周年のアルバムということで、10周年を迎えられたお気持ちから教えていただけますか。南條愛乃さん(以下、南條):あっという間でしたね。振り返る...

TVアニメ『僕の心のヤバイやつ』作品情報

放送情報

4月1日(土)よりTVアニメ放送開始!!
【テレビ朝日系全国24局ネット“NUMAnimation”枠】4月1日より毎週土曜深夜1時30分~
【BS朝日】4月8日より毎週土曜深夜1時00分~
【CSテレ朝チャンネル1】4月1日より毎週土曜深夜2時30分~

配信情報

4月1日より毎週土曜深夜2時00分~PrimeVideoにて見放題独占配信!!
各配信サービスにて順次配信開始!!
詳細はこちら

※放送・配信日時は予告なく変更になる場合がございます

イントロダクション

“尊死“続出で大反響!今一番応援したくなる、青春初恋ラブコメ!!

コミックス累計発行部数は300万部を突破。

「このマンガがすごい!オトコ編」に2年連続ランクイン、「次にくるマンガ大賞 2020 Web マンガ部門」では1位を獲得し、注目を集めている『僕の心のヤバイやつ』。

大人にも刺さる甘く切ないストーリーながら、くすりと笑える展開に中毒者が続出し大きな話題を呼んでいる。

そしてついに、2023年4月にTVアニメが放送決定。

監督を務めるのは叙情的な演出に定評のある赤城博昭(『からかい上手の高木さん』)。シリーズ構成・脚本は細やかな人物描写を得意とする花田十輝(『ラブライブ!』『響け!ユーフォニアム』)、キャラクターデザインは勝又聖人(『五等分の花嫁∬』)、音楽は牛尾憲輔(『映画「聲の形」』『チェンソーマン』)が担当。アニメーション制作は色彩の美しさに定評のあるシンエイ動画が務める。

さらに市川京太郎役に堀江瞬、山田杏奈役に羊宮妃那を迎え、市川と山田が織り成す初恋模様をリアルに表現。

原作の紡ぐ世界観、そしてもどかしいほどゆっくりと近づいていくふたりの心を丁寧に描いていく。

ストーリー

市川京太郎は殺人にまつわる猟奇本を愛読する、重度の中二病男子。

同じクラスの美少女・山田杏奈をチラチラと見ては、ヤバめな妄想を繰り返していた。

そんなある日、山田が市川の聖域・図書室にやってくる。

一人だと思い込み、大口でおにぎりを頬張ったり、機嫌よく鼻歌を歌ったりと、思うままに振る舞う山田。

予測不能な行動を繰り出す姿に、市川は徐々に目が離せなくなっていき……。

スタッフ

原作:桜井のりお(秋田書店「マンガクロス」連載)
監督:赤城博昭
シリーズ構成・脚本:花田十輝
キャラクターデザイン:勝又聖人
色彩設計:柳澤久美子
美術監督:黛昌樹
撮影監督:峰岸健太郎 竹沢裕一
編集:肥田文
音響監督:小沼則義
音響制作:マジックカプセル
音楽:牛尾憲輔
制作:シンエイ動画
オープニングテーマ:ヨルシカ「斜陽」
エンディングテーマ:こはならむ「数センチメンタル」

キャスト

市川京太郎:堀江瞬
山田杏奈:羊宮妃那
小林ちひろ:朝井彩加
関根萌子:潘めぐみ
吉田芹那:種﨑敦美
足立翔:岡本信彦
神崎健太:佐藤元
太田力:福島潤
原穂乃香:豊崎愛生
市川香菜:田村ゆかり
南条ハルヤ:島﨑信長

公式サイト
公式ツイッター

(C) 桜井のりお(秋田書店)/僕ヤバ製作委員会
おすすめタグ
あわせて読みたい

関連商品

おすすめ特集

今期アニメ曜日別一覧
2025年冬アニメ一覧 1月放送開始
2024年秋アニメ一覧 10月放送開始
2025年春アニメ一覧 4月放送開始
2024年夏アニメ一覧 7月放送開始
2024秋アニメ何観る
2024秋アニメ最速放送日
2024秋アニメも声優で観る!
アニメ化決定一覧
声優さんお誕生日記念みんなの考える代表作を紹介!
平成アニメランキング