『デッドマウント・デスプレイ』坂本耕作プロデューサーインタビュー|異世界と現代新宿・バトル・ホラー・サスペンス・コメディなどの要素をバランスよく調和させる 【連載第10回】
原作:成田良悟×藤本新太による、衝撃の異世界転生ノワールファンタジー『デッドマウント・デスプレイ』のTVアニメが2023年4月より放送中! 「新宿」を舞台に、個性的なキャラクターたちが暴れまくる!
アニメイトタイムズでは、放送中にスタッフやキャストへのメールインタビューを実施しています。第10回は、プロデューサーの坂本耕作さんが登場。
あらゆる要素をバランスよくアニメに詰め込む難しさ
ーーどのような経緯で、アニメーションを制作することになったのでしょうか?
坂本:原作コミックを拝読させていただき、アニメ化するには色々とハードルの高い作品ではあるのかな…と少し逡巡しつつも、大変気になっていました。もしアニメ化となった場合、オンエア想定の同時期には、恐らく「異世界もの」「バトルもの」が多く競合として乱立するだろうなと想像しましたが、この作品の魅力と強みをうまく視聴者に伝えつつ、アニメとして良いクオリティが維持できれば、頭一つ抜けることができると思っていました。
ビジネスの要点となる海外のヒアリングをして、非常に良い感触だったこともあり、自分の中で勝負のギアを入れて、キングレコード様と共にビジネス構築に入りました。良いパートナー皆様に恵まれ、とても迅速な流れで製作資金は集まりました。
ーー原作の印象をお聞かせください。
坂本:成田良悟先生の真骨頂と言える濃いキャラたちが躍動する群像劇・ノワール(さらに逆異世界もの・異能バトル・サスペンス・ホラー・コメディ要素も!)、その複雑な原作を漫画ならではの演出を加え、美麗な絵柄で展開される、藤本新太先生。コアな魅力はここに尽きると思いますが、やはり群像劇は読者それぞれに、それぞれ思い入れがあるキャラクターとエピソードがあり、ファン同士でそれを語り合うのが一番楽しいなと再認識した作品です。
ーーアニメ化をするにあたって、どんなことを大事にしたいと思いましたか?
坂本:群像劇の魅力である、キャラクターたちの個性・関係性をまずキチンと描かなければと思いました。あとは難しい挑戦ですが、異世界と現代新宿・バトル・ホラー・サスペンス・コメディなどのそれぞれの要素を良いバランスで調和させてアニメーションとして成立できたら、と思っていました。
ーースタジオとして、この作品をアニメ化するにあたって課題にしたことや、チャレンジやスタッフの経験になると考えたところなどはありますか?
坂本:アニメーションとして成立させることが、なかなかにハードルの高い作品でそれ自体がチャレンジングではあるなと考えていました。我々のようなまだ若いスタジオにとっては、多くのクリエイター陣と共に歩む制作プロセスすべてが良い経験と学びになっています。