この記事をかいた人
- わたなべみきこ
- 出産を機にライターになる。『シャーマンキング』『鋼の錬金術師』『アイドリッシュセブン』と好きなジャンルは様々。
2024年4月より放送開始のテレビアニメ『忘却バッテリー』(原作・みかわ絵子先生)。記憶喪失の主人公という今までの野球漫画にないユニークな設定が特徴で、癖のある個性豊かなキャラクターたちやギャグとシリアスの絶妙なバランスなどが魅力の作品です。
国都英一郎(こくとえいいちろう)は、1年生ながら名門・帝徳高校の4番を担う天才バッター。野球の上手さもさることながら優しく誠実な人格者でもあります。
本稿では、国都英一郎の情報を一挙にご紹介。性格や人柄、野球の上手さに加え、今後の注目シーンなどをまとめて解説します。
※本記事にはネタバレが含まれます。
名門校で1年生ながら四番バッターを務める長打者。確たる実力と誠実な人柄でチームメイトからの信頼も厚い人物。シニア時代に清峰・要バッテリーと対戦経験があり、面識があったはずだが2人からは忘れられてしまっている。
学校学年:帝徳高校1年生
ポジション:一塁手(ファースト)
投打:右投左打
身長:184cm
誕生日:5月23日
血液型:A型
私立帝徳高校は東京No.1と言われる甲子園出場常連の野球強豪校です。大勢の部員全員が寮生活であり、野球漬けの毎日を送っています。当然実力主義の世界であり、三年間のすべてを野球に捧げてもレギュラーどころかベンチにすら入れない部員も少なくありません。
そんな帝徳高校で1年生ながら四番バッターを務める国都。気品ある言動とは裏腹な荒々しく獰猛なバッティングで、どんな球でも軽々と場外へ飛ばしてしまいます。その力強いスイングはたとえ空振りであってもバッテリーを恐れさせるほど圧のあるものです。
数多くの先輩を差し置いてレギュラーになってもやっかまれたり疎まれたりしないのは、ひとえに国都の信頼される人柄あってこそ。生真面目で人一倍責任感が強く、部内でも抜群の実力を持ちながらも決して彼が驕ることはありません。控えめで誠実な態度で、同級生のみならず上級生たちからも愛されています。
監督からの信頼も非常に厚く、帝徳高校が強豪校との練習試合を蹴ってまで無名の小手指高校と練習試合をしたのも国都の希望ゆえのことでした。
一方で真面目過ぎて冗談が通じない堅物なところもあり、試合の場で冗談を言う小手指・要に「神聖な勝負の場での悪ふざけ…実に不快だ」と嫌悪感を露わにします。
名門校でのレギュラー入りは報われなかった部員たちの想いを全て託されるものであり、非常に重い責任を伴います。国都はそのことをきちんと理解しており、そのうえで1年ながらその重責をバネにできる精神力も備えた選手なのです。
シニア時代に清峰・要バッテリーと対戦した際、彼らの強さに心底惚れこんだ国都は、試合後2人に声をかけ、帝徳高校で共に甲子園を目指すことを一方的に約束します。国都は宣言通り清峰・要に追いつくべく努力を重ね、見事帝徳高校の特S推薦をもぎ取りました。
毎日500回の素振りや眠る前のイメージトレーニングで常に対戦相手として思い浮かべていたほど清峰・要バッテリーを意識し続けていた国都。しかし、入部した帝徳野球部に2人の姿はなく、あろうことか野球無名の都立高校に進学していたのです。
監督に直談判し、2人のいる小手指高校となんとか練習試合を取り付けて再会を果たしたものの、ふたりからは全く覚えられていませんでした。それでも、覚えられていなかったのは「自分が弱かったからだ」と省みることができる人間性はさすがの一言です。
甲子園を出場をかけた夏の大会。帝徳は、初出場ながら4回戦まで勝ち進んできた小手指高校と初めて対戦することとなります。清峰・要バッテリーvs国都の3打席をピックアップしました。
練習試合では一度対戦経験があるものの、高校の公式戦では初めてとなる清峰・要バッテリーとの対戦。2人に追いつきたい一心で練習に励んできた国都は、大空振りながらも初球から全力スイングで清峰の剛速球を迎え撃ちます。
イメージトレーニングで清峰と61833打席勝負したという国都。2球目はバットに当たりファール。次は必ず当てる、と誰もが思った3球目、国都は初めて清峰のスライダーを食らい、アウトとなってしまいます。
初めて投げられたスライダーで、自分がやっと認められたと気付いた国都は、次の打席での勝利を宣言し、バッターボックスを後にします。
2打席目は4回裏、1アウト1塁の場面です。帝徳が1点負けているもののこの回で既に1点を返しており、このまま流れを引き寄せたい国都は、ファールとボールを経て、3球目でついに逆転ツーランホームランを打ちます。
名門校の逆転に大きな盛り上がりを見せる試合会場。国都はチームの主砲としての役目を果たしたのです。
最後の打席は小手指1点リードの9回裏。初回から投げ続け疲労困憊の清峰は、要の声掛けにより復活。清峰を意識した練習を続けてきた国都は、この脅威の復活を如実に感じており、「この打席に帝徳の命運がかかっている」と重いプレッシャーの中でバットを構えます。
腕も振れないほど疲れているはずの清峰が繰り出す剛速球に押し負ける国都。投手も打者も極限状態の中フルカウントに。最後は清峰渾身の1球がストライクとなり、熱いバッター勝負は国都が敗れる結果に。
しかし、国都への投球で全てを振り絞った清峰は、5番打者に逆転サヨナラホームランを許し、試合は帝徳の勝利で幕を閉じます。試合後、国都は清峰・要バッテリーと握手を交わし、また甲子園をかけて戦うことを誓うのでした。
国都英一郎を演じるのは大塚剛央さん。10月19日生まれ、東京都出身。出演作品は『薬屋のひとりごと』の壬氏役をはじめ、『【推しの子】』のアクア役など、人気作品のキャラクターを多く演じています。
1年生を主力とする小手指高校のライバルの象徴である国都英一郎。バッターとしての実力はもちろん、優しく紳士的で努力家な人柄も名門校の四番にふさわしい人物です。小手指ナインとともに切磋琢磨する国都の活躍にぜひご注目ください!
1990年生まれ、福岡県出身。小学生の頃『シャーマンキング』でオタクになり、以降『鋼の錬金術師』『今日からマ王!』『おおきく振りかぶって』などの作品と共に青春時代を過ごす。結婚・出産を機にライターとなり、現在はアプリゲーム『アイドリッシュセブン』を中心に様々な作品を楽しみつつ、面白い記事とは……?を考える日々。BUMP OF CHICKENとUNISON SQUARE GARDENの熱烈なファン。