『Unnamed Memory』連載第1回:オスカー役・中島ヨシキさんメールインタビュー|オスカーは「王の資質を感じさせる一方で、主人公なのにその真意や感情が読みづらい……」
電撃の新文芸より刊行中の原作・古宮九時先生/イラスト・chibi先生による小説『Unnamed Memory』(略称アンメモ)。本作のTVアニメが、2024年4月より放送中となっています。
アニメイトタイムズでは、本作の出演声優陣へのメールインタビュー連載を敢行。第1回目は主人公・オスカー役の中島ヨシキさんです!
作品自体やご自身の演じられるオスカーの印象、オーディション時や収録現場での出来事を中心に伺いました。オーディションについては掛け合いで行う珍しい形式だったようで……!?
オーディション時の空気感が本編でも活かされているのではないか
――台本やシナリオ、原作などをチェックした際の本作の第1印象は?
オスカー役:中島ヨシキさん(以下、中島):オスカーを演じさせていただくことが決まってから原作を全て読ませていただきましたが、読み進める手が止まりませんでした。
王道ファンタジーの世界で繰り広げられるラブコメディの親しみやすさや、ミステリーの部分・独自の世界観など、読み込みたくなる要素も相まって、するすると最終巻まで読み切ってしまいました。
――ご自身が演じるオスカーというキャラクターの第1印象を教えてください。
中島:一筋縄ではいかない人。自身の境遇を無駄に悲観することもなく、解決に向けてひたむきに努力する気高さ、王の資質を感じさせる一方で、主人公なのにその真意や感情が読みづらい……。いまいち何を考えているのかわからないという印象でした。
――また、オスカーと双璧をなす主役といえるのが、ヒロインであるティナーシャかと思います。彼女の印象もお聞かせいただければ幸いです。
中島:かわいい人。記号的にも可愛らしい要素が詰め込まれているヒロインだと思いますが、読み進めるにつれそれだけではない、魔女の側面も見えてくる奥行きのあるキャラクターだと思います。
オスカーもですが、頑固で融通の効かない、面倒臭い一面も魅力かも。
――オスカー役に決まるまでの経緯と決まった際の心境もお願いします。
中島:ちょっと珍しい掛け合い形式でのオーディションでした。
本当に偶然ですが、そのときティナーシャ役候補として自分と掛け合いをしていただいたのが種﨑さんで、その組み合わせで共に合格したのがうれしかったです。その時の掛け合いの空気感が本編でもそのまま活かされているのではないかと思います。
――オスカーを演じる際にはどのようなことを意識していますか?
中島:先述しましたが、真意が読めないようにあえて感情をぼかしている部分が多々あります。逆に、オスカーの感情が発露する部分は大切に。ティナーシャの前では緊張感を解き、王としては時に冷酷に。公人と私人の割合を注意深く探っています。