『Unnamed Memory』連載第6回:シリーズ構成・赤尾でこさんメールインタビュー|「オスカー、そしてティナーシャの思考回路、常人とは一線を画しているな!!!」
電撃の新文芸より刊行中の著・古宮九時先生/イラスト・chibi先生による小説『Unnamed Memory』(略称アンメモ)。本作のTVアニメが、2024年4月より放送中となっています。
アニメイトタイムズでは、本作の出演声優陣&スタッフ陣へのメールインタビュー連載を敢行。第6回目は、シリーズ構成・赤尾でこさんです!
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二人の掛け合いが持つニュアンスを変えないようにすることに気をつけました
――原作やコミカライズなどをチェックした際の本作の第1印象は?
赤尾でこさん(以下、赤尾):オスカー、そしてティナーシャの思考回路、常人とは一線を画しているな!!!です。
国を治める者の考え方なのか、長く生きたが故なのか・・・もしくは古宮先生がスペシャルな脳味噌の人なのか・・・
想像とは違う決意、選択、行動をする二人に『まじか』と呟きながら読み進めた覚えがあります。
――今回のアニメ化にあたって、原作の古宮九時先生とはどのようなやりとりがありましたか?
赤尾:古宮先生はシナリオ会議にも参加してくださったので、会議の場で出た小さな疑問や質問にもその場で答えてくださいました。本当にちょっとしたこともすぐに聞けるので、大変助かりました。
私は、よく、「『俺(赤尾)のオスカー』はこの言葉を言う人なのですが、そのように書いても大丈夫ですか?」とお伺いさせていただいていました。
――オスカーとティナーシャの軽妙な掛け合いは、本作の見どころのひとつかと思います。こういった場面をアニメのシナリオにおこす際はどんなことに気を付けましたか?
赤尾:二人の掛け合いが持つニュアンスを変えないようにすることに気をつけました。言葉ひとつ欠けても、語尾ひとつ変えても、別のニュアンスになってしまうことがあるので。
なので、掛け合いの途中をちょこちょこ抜く・・・と言うよりは、ここの掛け合いはマルっとアニメ化する。こっちの掛け合いは(めちゃくちゃ残念だけど)アニメでは描写するのは無理かなー・・・と大きな枠で考えていきました。
――また、先日放送が終了した第9話までで、オスカーとティナーシャの関係がかなり深まったように思います。ふたりの互いへの心境の変化については、どのような部分にこだわってここまでシナリオを執筆されましたか?
赤尾:一番最初にシリーズ構成を作る際に、各話における、古宮先生にオスカー&ティナーシャ、それぞれの感情の動きを確認させていただきました。
原作には書かれていないような機微まで教えていただいたので、そのメモから決してずれないよう、注意してシナリオ作業を進めました。