タマは“パーティの中で”一番のしっかりもの! ダメなセンセーを放っておけない素直さが素敵――夏アニメ『異世界失格』タマ役・鈴代紗弓さんが第3話を振り返る【インタビュー連載第3回】
師匠と仰ぐ福島 潤さんとの共演。センセーとさっちゃんの回想シーンはアニメならでは!?
――アフレコはシーンごとに掛け合う人と一緒に録ることが多かったそうですね。
鈴代:センセーやアネットさんだけでなく、ゲストキャラの方ともほぼ一緒に録らせていただきました。ゲストキャストの方々もとても豪華で、個人的に嬉しかったのは福島 潤さんとのアフレコです。同じ事務所の先輩であり、私にとって師匠なので、「潤さんとご一緒できて嬉しいな」と思いました。どの話数で登場するかは、今後のお楽しみに……!
――なるほど。鈴代さんのルーツが1つわかったような気がします。
鈴代:潤さんとは血族でやらせていただいています(笑)。
――映像をご覧になった感想をお聞かせください。
鈴代:「こういう音がつくのか」と思ったシーンが結構ありました。例えばセンセーが薬を食べているシーンとか。あと色彩がとてもカラフルだったのが印象的でした。原作ではモノクロやセピアの印象がありましたが、異世界ものらしいカラフルさやポップさもありますし、バトルシーンも迫力があって。ゲストキャラも絵だけでもかなりパンチがありましたが、色や音がつくと画面が一層華やかになっておもしろいですね。
あとさっちゃんとの回想シーンは妙にリアルさがあって、ファンタジーとリアルでディープな感じが同居するのも、この作品ならではなのかなと思いました。
『異世界失格』の軸の1つとなる第3話
――先日放送された第3話を振り返った感想と印象的だったシーンをお聞かせください。
鈴代:クセとパンチの強い転移者が登場するシーンは原作を読んだ時もおもしろかったんですけど、先輩方のお芝居が迫真すぎて、笑いをこらえるのが大変でした(笑)。センセー以外の転移者たちが異世界でどう振舞っているのか、召喚された意味がわかる回でもありましたね。
情報解禁されているように、これからも続々と転移者が登場しますのでお楽しみに。あとアネットが書いた辞表が届いていなくて、無断退職みたいになっていることも発覚して、ちょっと心配ではありますけど(笑)。
――ギフテッドと呼ばれる転移者の能力もかなりチートですよね。
鈴代:だからこそ、どうしてセンセーが弱いのかという疑問が一段と強くなりました(笑)。ウォーデリアとの戦いでアネットもタマもボロボロになりましたが、バトルシーンも派手で、さすが第3話だなと。演出的にここで視聴者の興味をもっと引きたいんだろうなと思いましたし、「異世界失格」の軸の1つとなる回でした。
あと転移者のスズキがアネットの頭を撫でた意味や、センセーが「ようやく、傑作が書けそうな予感がしてね」と不敵に笑ったところで終わりましたが、タマとしては「早くニア来てくれ!」という気持ちです(笑)。第4話で何が起きるのか、ぜひ見ていただきたいです。
――タマ以外のお気に入りのキャラを教えてください。
鈴代:ここに来る前はメロスかなと思っていましたが、今はアネットです。センセーのことになると周りが見えなくなるし、嫉妬やヤキモチも表情にすぐ出るし、好きな気持ちがあふれ出すぎて、メンヘラチックになっていて(笑)。でもちゃんとセリフを読んでいくと、本当に好きだからこそ幸せになってほしいという、例えるならトップオタクみたいな(笑)。
アネットにとってのセンセーは、それまでの自分の在り方を大きく変えてくれた人なんだなと、言動からも感じられます。最初の頃は仕事を全うしようとして、一生懸命に転移者とやり取りしていましたが、徐々に志を失っていき、機械的に転移者を迎えるようになっていて。ですが、センセーと出会って変わっていきます。
描写的にはコメディっぽくなっていますけど、実際は「無償の愛ってこういうことなのかな」と教えられたような。異世界ものだけど、アネットのリアルな人間っぽいところがとても愛おしいです。
――第3話でタマから「でもさっちゃんがセンセーの恋人だったらどうするの?」と尋ねられた時、「それを確かめるためにもついて行くんです…」と答えたところもいいシーンでしたね。
鈴代:もし同じように尋ねられたら「嫌だ」「そんなの考えたくない」とか、ネガティブな発言が出そうなのに、あくまでセンセーの望んでいることを第一に叶えようとするところは生きにくいと思うけど、すごく好きです(笑)。あっ! メロスもかわいいです(笑)。