『ATRI -My Dear Moments-』連載第3回:小野賢章さん(斑鳩夏生役)|アトリと出会って夏生がどう変化していくのかに注目!
どんな気持ちでアトリと接すればいいのかが難しい
――ヒロインであるアトリにはどんな印象を受けましたか?
小野:普段、僕がほか作品でも出演する、している男性キャラクターが多い作品には中々いないようなキャラクターです。これは赤尾さんへの印象ですが、僕のお芝居の仕方や台詞の発し方からは予想できないところから台詞が飛んでくるんです。だから一緒にお芝居するのは新鮮で楽しい。
アトリは掴みどころが中々ないものの、序盤から、絶対にこのキャラクターには何かがある!っていう雰囲気を感じるじゃないですか。アトリが何を秘めているのかは気になりますが、普段の元気さや明るさが夏生に元気を与えて、背中を押してくれているような感覚があります。アトリ自身はおそらく意識していないでしょうけれど、そんな力強さに夏生が勝手に引っ張られている印象ですね。
――男性キャラクターの登場が多い他作品の現場との違いはあったのでしょうか?
小野:可愛い女の子がたくさん登場する作品に、多くは出演したことがなくて。自分自身、あまり触れてこなかったジャンルでもあるかもしれません。
男性キャストばかりの現場だと趣味の話が全開になるのですが、お菓子とか甘い物とか、食べ物の話題が多い気がしました。僕はラーメンが好きなのですが、手札がそのくらいしかなかったのでその話をしたところ、赤尾さんと髙橋ミナミさんが興味を持ってくれまして。3人で収録終わりにラーメンを食べにいきました。
麺少な目みたいな頼み方があることを事前に伝えていたので、ふたりとも量が多すぎるみたいなこともなく大丈夫そうでした。赤尾さんが最後に丼を持って食べていたのが面白くて、アトリっぽいなと思ったことを覚えています。
――現場での他のキャストとの楽しいエピソードをありがとうございます。作品の話に戻りまして、アトリと夏生のコミカルな掛け合いも本作の見どころかと思います。2話までで印象に残っている場面を教えてください。
小野:この後にもアトリの可愛いシーンは色々出てくるのですが、彼女がホイッスルを吹くシーンですね。後は奥歯が上手に磨けないと言うので夏生が渋々歯磨きをしてあげるシーンがあるのですが、子供なのか何なのか、とにかくどんな気持ちで彼女に接していいのか悩みました。
歯磨きなんて自分の子供にならやったりするのだろうけれど、先に原作ゲームの物語を把握していたこともあってか、ふたりの立ち位置や距離感が難しく感じました。変な雑念が出てきそうなので、ゲームでの情報を自分の中に入れなければ良かったと思うくらいです(笑)。最後は「祖母が遺したヒューマノイドの世話をしている」くらいのテンションでやった方がいいんだろうなと結論付けました。
ただ、アトリはかなり可愛くボケてくれるので、ツッコミどころも多いし動きも大きい。そういったコミカルな場面での夏生のツッコミだったりは、彼女にあわせてやれたらいいのかなと思っていました。夏生は普段が暗い分、そこで帳尻をあわせているような感覚です。
――第1話では幼少期の夏生の話も少し出ていましたが、その点についてはいかがでしょうか?
小野:足が不自由になった出来事がトラウマになっていて、今でもその夢を見てうなされる描写が結構出てきます。そことどう向き合っていくのかと、アトリと出会ったことで彼がどう変化していくのかは僕自身も注目しています。後は単純にアトリが凄く可愛くて癒されるので、それだけを目的に見ていただいても良いんじゃないかと!(笑)
――最後に第3話のみどころもお願いします。
小野:最後にアトリが何かを思い出しそうな雰囲気を出していたので、やっぱり彼女が忘れている大事なことは気になりますよね。今後は夏生やアトリだけでなく島全体の物語になっていくので、そのあたりも楽しみにしていただけたらと思います。
[文・胃の上心臓]
作品概要
あらすじ
キャスト
(C)ATRI ANIME PROJECT