スーツアクターを続けてきたからこそ気付けた「お芝居の楽しさ」――五味涼子さん×坂梨由芽さんインタビュー|“女性キャラクターらしさ”は特に意識せずとも、自然に可愛さやカッコよさは生まれる【スーツアクターという仕事:連載 第2回】
初めてスーツアクターとして現場に入った日の思い出
──スーツアクターさんの推し方を教えてほしいです。ファンからの応援はどういうものが嬉しいですか?
坂梨:手紙は嬉しいですね。SNSでのリプライも目に届きます。
五味:返信はなかなかできないですが、やっぱり嬉しいですね。
──前回インタビューした永徳さんは、この時代に手紙は嬉しいですねと。
五味:手紙、たまっていっちゃうんですよ。捨てられないし。嬉しいし。
坂梨:全部残しています。
──そうなんですね。送ったファンの方は、絶対嬉しいですね!
五味:差し入れとかも、本当に。これを買ってきてくれたときに、例えば「坂梨さんこれだよな」と思って、色とか好きな物を思って買ってきてくれているのがわかるときがあるじゃないですか。物が嬉しいのもあるけれど、「考えて選んでくれているんだ」というのがすごく嬉しくて。それを本当は全部SNSで伝えたいけど出来ないから。
坂梨:時間をかけてくれているんだなって感じますよね。
──今後やっていきたいことや、やってみたい役などあれば教えてください。
坂梨:今はまだ必死ですね(笑)。毎年毎年。次なんて考えてられないくらい(笑)。
五味:やっぱりスタントも楽しいですが、歳もそれなりに重ねていますし、せっかくこういう仕事をしてきたので、感情のある立ち回りを役者として今一番大事にしたいなと思っています。
──五味さんはイベントも積極的に行われていますよね。
五味:イベントもエンタメなので、最初は竹内さん(竹内康博さん)を引っ張り出して、「こんなに喜んでくれる方がいるんだからもっと知ってもらいたい」と思ってはじめました。
坂梨:すごいですよね。メンバーが豪華すぎて、JAEのメンバーになっていなかったら、ファンとして行っていたと思うくらい素敵なイベントでした(笑)。
──今回、事前にユーザーの皆さんに質問を募集しました。反応がすごくよくて、お二人にもたくさん質問が届きましたよ!
二人:(驚きの声)
五味:質問来るのかなって思っていたんですよね。
坂梨:私も。「私になんか来ないよな」って(笑)。
■はじめてスーツアクターとして現場に入った日のことを覚えていますか? 印象に残っていることがあれば教えてください(みほ)
坂梨:私は養成所のときに、戦隊の兵隊(敵の戦闘員)の撮影でお邪魔しました。でも右も左もわからなさすぎて、「そんな日があったなあ」くらいしか記憶がなかったですね。
──やっぱり、緊張しましたか?
坂梨:怖くて怖くて、しょうがなかったですね。補助でもなく兵隊だったので。
五味:最初……私はもう覚えていないですね。ただ私、閉所恐怖症気味で。初めてヒーローショーでメインのキャラクターの面をつけたとき、その恐怖やパニックをなくそうと思って「楽しい! 絶対平気! 楽しいってやろう!」って自分で思い込んで。精神面なんだなと思ってそれが最初に出来たことが良かったですね。
坂梨:強い方なんですよ。そういうところ(笑)。かっこいい。
■私生活が役に引っ張られることはありますか?(なつお)
坂梨:いいことがあって嬉しかったら、いつもよりちょっと体を張れるかもしれない(笑)。役自体には引っ張られないですね。
五味:私生活で、色や演じているモチーフの物は増えるかもしれないですね。色的に、青とか緑が好きなので。鮫グッズが増えたりとか(笑)。
■五味さんはしばらく前にJAEさんから活躍の場を移されていますが、外に出てみて感じたJAEさんの特徴などありましたか?(水仙)
五味:仲間はいい! 仲間はいいです、本当に。
坂梨:飲みに行きましょう。
一同:(笑)
五味:ここでずっとやってきて、最強ですね、あの仲間たちは。いまだに頻繁に会っていますし。
──フリーだと違う風に感じることはありますか?
五味:基本はそんなに変わらないです。フリーになってからは、同じ職種でも特化している部分が違ったりしますね。こっちがバッと積み重ねてきたものも、そんなに要らない部分もあったりとか。
──本企画は連載となっており、前回の永徳さん、森さんからお二人への質問を預かっています。
■「最近ハマっている食べ物はありますか?」
五味:この1ヶ月くらいは、自作で野菜を豚バラ肉で巻くのにハマっていますね。アスパラとかトマトとかキノコとかレタスとか、野菜をとにかく巻いて塩胡椒かポン酢で食べています。
坂梨:お肉全般が好きですね。ちょっと厚めの塊肉をスーパーで買ってきて、自分で焼くのが好きです。ミディアムレアくらいの焼き加減が好きです。
──お料理されるんですね!
坂梨:仕事があると面倒くさくなるので「やーめた」ってなっちゃうんですけど。時間があるときはやったりしています。
──では続いて、次回の浅井宏輔さん、高田将司さんに向けた質問をお願いします。
五味:知り尽くしているからなあ……(笑)。
坂梨:ちょっと面白い質問考えましょう。困るやつ。
(思案中)
五味:「ライバル意識を感じた瞬間は?」2人はタイプが違うし!
坂梨:「ここ最近で一番嬉しかったことは?」直近で!
五味:あ、可愛い。
坂梨:使えそうな方で使っていただいて(笑)。
──両方お聞きしたいと思います(笑)。本日はありがとうございました!