『ひろプリ』『まほプリ』のプリキュアたちを見て感じた、“必殺技に込める想いの違い”とは? 『わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ♡ゲームの世界で大冒険!』キュアワンダフル/犬飼こむぎ役・長縄まりあさん&キュアニャミー/猫屋敷ユキ役・松田颯水さんインタビュー【連載第2回】
ABCテレビ・テレビ朝日系列全国24局ネットで好評放送中の「わんだふるぷりきゅあ!」の劇場版作品『わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ♡ゲームの世界で大冒険!』が2024年9月13日(金)より全国公開!
本作では、こむぎやいろはたちがゲーム【ドキドキ♡タヌキングダム】の世界に入り込んでしまい、ゲームの世界で奮闘します。「ひろがるスカイ!プリキュア」「魔法つかいプリキュア!」のプリキュアたちの登場にも注目が集まっています。
アニメイトタイムズでは公開を記念し、キャストインタビュー連載をお届け! 第2回は、キュアワンダフル/犬飼こむぎ役の長縄まりあさん、キュアニャミー/猫屋敷ユキ役の松田颯水さんです。
映画のストーリーの魅力や、ゲストキャラクターの印象、プリキュアの先輩たちの背中を見て感じたことなどを語っていただきました。
前回はこちら
CGで表現されたプリキュアたちは、きっとかわいくなるとワクワクした
――「わんだふるぷりきゅあ!」の映画化を知ったときの感想をお聞かせください。
松田颯水さん(以下、松田):私は以前から「プリキュア」の映画を観に行っていて、去年の『映画プリキュアオールスターズF』の一番最後で「来年も映画やるよ」みたいな予告を見ていたので、そのときに既にビックリしていました。
長縄まりあさん(以下、長縄):すごい!
松田:なので今年も絶対に映画をやるんだろうなと、みんなより先に知っていました。でもこれで「わんぷり」の映画じゃなかったら、むしろショックだったのでよかったです(笑)。
長縄:映画をやることを知らされて衝撃を受けたのは「今回はCGです」ということで。これまでの映画とは違う雰囲気になりそうな予感がして、「どうなるんだろう!?」と大きな衝撃を受けたことを覚えています。でもCGアニメ作品もたくさんあるので、「『プリキュア』がCGでもっともっとかわいくなるのかな」というワクワク感もありました。
松田:スタッフの方からお聞きしたときは「映画になります。録ります」と言われて「わかりました! やります」みたいな感じでした(笑)。
長縄:そうでしたね!
松田:映画の収録になったときに初めて「今日、映画なんだ」と実感が湧きました。それまでは「いつ録るんだろうね」とそわそわしていました。
長縄:公開が9月13日になると聞いて、そのときはまだ収録も初期の頃でしたので「(キュア)ニャミーや(キュア)リリアンは難しいかもしれないね」と話していた気がします。
松田:(初回収録時)ニャミーさんは姿は出ているけれど、変身シーンは出たか出ていないかくらいのタイミングで、リリアンはまだ変身していなくて。それなのに「本編の32話くらいのときに公開される映画を録ります」と言われたので「どうしよう!?」となりました。
――今回の映画の台本を読んだり、演じてみた感想をお聞かせください。
長縄:まず、こむぎたちがゲームの世界に入ったCGパートの台本を先にいただいていたので、ユキとこむぎが一生懸命ゲームバトルをしているというト書きがあったのが印象的でした。まだCGが完成していない状態で、イラストで「こんな感じになります」と示されていたくらいでしたので、「ボールを投げるこむぎ」というト書きがあったら「どれくらいの感じで投げるんだろう?」と想像したりしていました。
「二足歩行で体操するこむぎ」と書いてあったシーンは、リハVのイラストの時点で「二足歩行だ!? かわいい!?」と思い、早くCGが完成した映像を見たくなりました。二足歩行のユキとこむぎがリリアンとフレンディのためにゲームを頑張っているところはすごくかわいくなるんだろうなと思いましたし、観てくださった皆さんにも「かわいい!」と思ってもらえるように頑張りたいなと思いました。
松田:最初の率直な感想は「はっ!? このユキちゃん、知らないデレ方してる!」でした(笑)。まだTVシリーズのユキちゃんがトガっていた頃だったので、「(ユキの声で)もしかして仲良しになるの?」みたいな感情になりました。特にこむぎとユキは、「シャーっ!」と威嚇しているユキと、「何それ? 楽しいの?」とはしゃいでいるこむぎの温度差があった頃だったので、(映画で)こむぎに対するユキの心の距離が近づいているのを文字からもすごく感じたことを覚えています。
その頃の4人(こむぎ、いろは、ユキ、まゆ)の関係値も気になるけど、「ユキとこむぎの距離感が映像になったらどうなるの?」というワクワクと、「力強い! 楽しい!」の気持ちが同時に走っていました。
――今作はアニマルタウンとゲームの世界の二つのストーリーが同時に進んでいくところもおもしろいですね。
松田:「こういうやり方があるんだ!?」と驚きました。ゲームの世界に入るなんて、子供の頃に誰しもが思い描く夢じゃないですか? (長縄さんを見て)特にゲーム好きのまりあからしたら。
長縄:私は今でも入りたいです(笑)。
「プリキュア」の先輩たちの背中を見て、お二人が感じたこととは?
――今作は「ひろがるスカイ!プリキュア」「魔法つかいプリキュア!」とのコラボもお楽しみの一つですが、感想をお聞かせください。
長縄:「ひろプリ」「まほプリ」の皆さんと一緒に(ゲームを)プレイしています。(夕凪)ツバサ(キュアウィング)さんとモフルンがゲームの世界に入って、玉入れのとき一緒に参加していて……。
松田:アレは本物なのかな?
長縄:(聖)あげは(キュアバタフライ)さんと(朝日奈)みらい(キュアミラクル)さんが作ったアバターで。すごくかわいかった。
松田:みんな、アバターを作るのが上手だよね。
長縄:しかもこむぎたちがピンチのときに駆け付けてくださって、「この2チームが来たからには絶対に解決できるはず!」という安心感がありました。「ひろプリ」チームの皆さんとは一緒に収録することができて、皆さんがかっこいい技を繰り出すのを見て、「すご~い!」とワンダフルが言うセリフがあるのですが、あの声は(自分の)素の気持ちが出てしまうくらいの頼もしさでした。先輩の背中を見ることができて、そして駆け付けてくれて嬉しかったです。
松田:今回2つのチームとご一緒したことで、「わんぷり」との違いをすごく感じました。先輩方のお芝居を見て、必殺技は「絶対に倒す」という意志を強く感じて。「わんぷり」の技は基本的に“抱きしめる”に近いんですよね。「フレンドリベラーレ」(ワンダフルとフレンディの合体技)や「アミティールミエール」(ニャミーとリリアンの合体技)は舞うようなイメージ、リボンなどが軽く空に舞い上がるような雰囲気をまとっていて。
一方、2チームの皆さんの必殺技には可憐さなど様々な魅力がありますが、その上で「絶対に逃がさない!」という強い意志を感じる発声があって、「ああ、この方たちは歴戦の勇者なんだ」という印象を感じました。
特に「ひろプリ」はベリィベリー役で出演させていただいたこともあって、あの頃当たり前に背中を預けて見ていたけど、「わんぷり」のメンバーの視点になったら、こんなに違ったものに見えるんだ、というのは今回の映画だからこそ気付けたことでした。
――先ほど、長縄さんから『ひろプリ』の方々と一緒に収録できたというお話がありましたが、お二人はどなたと一緒に収録されたんですか?
長縄:「わんぷり」のプリキュアメンバーと、「ひろプリ」の方と一緒でした。収録のときは「ひろプリ」の皆さんが登場する、少し前くらいに入られたので、最初はほぼ私たちだけの少人数で録っていました。
――では、あまり交流される時間はなかったんですか?
松田:「ひろプリ」チームの皆さんとは収録の合間に、大きな机で円になってドーナツパーティをしました。アレは本当にハッピーなひとときでした。いろいろなコンテンツ展開を体験されてきた先輩方なので、「いつかワンダフルたちに(ショーなどで)会えたらめっちゃ感動するよ」というお話を聞いて、「そうなんですね!」と興味津々でした。
――これまでお話をお聞きしていると、年下や芸歴とか関係なく、「プリキュア」のシリーズの順番で、先輩・後輩の関係が決まるんですか?
長縄:「プリキュア」としての先輩というのはやっぱりありますね。1年そのチームでやられてきたことで、絆の強さも感じられますし、「プリキュア」関連のイベントなど、いろいろな活動をされているからこその自信みたいなものも感じて。「やっぱり違うな。かっこいいな!」と思いました。
印象に残っているのは、アフレコが朝から録り始めて、夕方くらいまで続いたので、たまに私の声が枯れてしまうことがあって。その時にキュアスカイ/ソラ・ハレワタール役の関根(明良)さんが「ノドは大丈夫ですか?」と心配してくださって。スカイさんも声が大きいキャラクターで、戦闘シーンで声を張られていたので「わかります」とお話ししてくださって。私も「そういうときはどうしていたんですか?」とお尋ねしたり、いろいろアドバイスをいただきました。
松田:素敵!
長縄:キュアプリズム/虹ヶ丘ましろさん役の加隈(亜衣)さんは、加隈さんご本人自体がましろさんなので……。
松田:わかる!(笑)
長縄:いろいろな方とお話しできて、現場を和やかにしてくださって。「ああ、これが本物の「ひろプリ」なんだな」と。
松田:(キュアマジェスティ/プリンセス・エル役の)古賀(葵)さんもクマさんのネックレスを付けてくれていて、「ワンちゃんやネコちゃんがなくて、クマなんだけど」と。また現場に来るときに紫のものを身に付けてくれていて、かつ「『わんぷり』だから」と動物のものを身に付けてくれる感じも「愛だな」と思いました。