『ATRI -My Dear Moments-』連載第12回:春野杏さん(名波凜々花役)|「全部踏まえると、何か凄く青春っぽいなって思いました」
アニプレックス社のノベルゲームブランド「ANIPLEX.EXE」の第1弾タイトル『ATRI-My Dear Moments-』のTVアニメが、2024年7月より放送中!
アニメイトタイムズではその放送に際し、メインキャストのみなさんへインタビューを実施。第12回目も前回に引き続き名波凜々花役の春野杏さんが登場です!
物語も残すところあと2話。結末も近いということで、春野さんには先日放送された第11話の印象を中心に夏生やアトリたちそれぞれのキャラクターの好きなところを話していただきました。
この物語の結末と同時に現実でも夏の終わりが近づいてきましたが、ぜひこのひと夏の物語を新たに知っていただくきっかけのひとつになれば幸いです。
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キャラクターたちのこの関係性ができたのはアトリのおかげ
――直近で放送された第11話を振り返ってみていかがですか?
名波凜々花役・春野杏さん(以下、春野):夏生が本土に帰ると決めましたが、凄く仲の良かった近所のお兄ちゃんが、急に引っ越すと言い出したような寂しさがありました。でも帰るのを決めたきっかけが凜々花で、凜々花としては夏生の行動原理になったことが誇らしいところがある。だけど寂しいから「まだいるんだよね!」って大きく手を振ってましたね。
あと、凜々花が夏生に「勝手にいなくなったら嫌だ」と言ったところで、竜司が「これはお別れ会は盛大になりそうだな、覚悟しておけよ」っていうんです。夏生は別にいいみたいなことを伝えのですが、そこで洋子が「ダメ。こういうのは夏生くんだけじゃなくて、みんなのためでもあるんだから」って。
洋子は、キャラクターデザインがギャルっぽくて可愛いですし、アニメではよく喋って物語にも絡んできてくれる。そんな竜司や洋子とかみんなが、「この、このぉ!」みたいにできるのは夏生という男の子の魅力があってこそなのかなって。序盤からすると想像できないような軽口を言い合える関係になったんだと思います。
アトリはアトリで寂しさや不調を抱えていて、その上で夏生のために頑張らなきゃと考えています。本当に感情の流れが繊細だなって。何か凄く青春っぽいなって思いました。
――夏生とアトリは島のみんなに馴染むのが早かったですよね。
春野:多分夏生ひとりでは馴染めなくて、それがアトリの力だったというか。凜々花にとって夏生は尊敬する人で、アトリは友達という感じなのですが、アトリを連れている夏生、アトリと一緒にいると柔らかくなる夏生だからこそ、みんなと打ち解けていくのも早くなったというか。段々と空気感が交わっていくような感覚がありました。
元々夏生とアトリがいなかった環境です。ハナちゃん先生もいなくなってしまった。そんな状況から、今ではみんなが一緒にいることが当たり前だけど、それはおそらくアトリのおかげで築くことができた関係で。本当に何か可愛いペットみたいだなと思います。
みんなからすると面倒を見てあげたりする存在だけれど、アトリ自身は自分を高性能だと思っている。そんなコミカルな関係だけど、すごくホッとするような。アトリは困った時に純粋に「ええぇ……!?」って言う反応を見せてくれるから、みんながひとつにまとまる。本当にアトリのおかげなんですよね。