月バレ編集部全面協力! 『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』試合レポート
徹底した日向対策も オープン攻撃で打ち破る
第2セットは日向のブロード攻撃でスタート。その後もウイングスパイカー田中龍之介(2年)のスパイクで長いラリーを制するなど、烏野がリードする展開が続いた。しかし、15-11で日向のブロード攻撃がアウトになると、音駒は徐々にその得点源を攻略していく。
福永のショートサーブで日向の攻撃を封じると、そこから山本が強打。烏野は西谷がフライングレシーブでつなぎ、アタックライン後方から影山は日向へのバックトスを選択した。縦の変則Bクイックに合わせた日向だったが、音駒は3枚でブロック。ボールが烏野コートに落ちると、灰羽が力強く拳を突き上げた。
その後も前衛ミドルブロッカー付近へのショートサーブで日向の攻撃を徹底対策。21-21と追いつくと、烏野の攻撃がサイドに偏ってきたところで、灰羽が田中のレフトからのスパイクをシャットアウト。相手の持ち味を封じ、音駒が22-21と一歩前に出た。
苦しい展開を打破したい烏野だったが、福永にまたもショートサーブを放たれる。そのボールがネットにかかって勢いを失ったことで、日向はコート前方に倒れこむようにレシーブ。だが、そこからすぐに立ち上がり、強い攻撃への参加意識を見せる。助走距離を確保すると、影山が選択したのはまさかのセンターオープン。力強い助走で高く舞った日向は、抜群の跳躍力を生かして3枚ブロックを打ち抜いた。
この得点で突破口を見いだすと、23-23から再び日向が3枚ブロックの指先を狙ったスパイクを決め、先にセットポイントを握った。そこからデュースにもつれ込み、25-24から互いに粘り強いブロックタッチからラリーを展開。東峰のスパイクを切り返した音駒は山本がストレートへ強烈なスパイクを放つと、これを日向が体を張ってディグ。それが音駒のコートに返ってレシーブポイントとなり、26-24で烏野がセットを取り返した。2セット続けてデュースに突入する大接戦で、勝負の行方は最終第3セットにもつれ込んだ。
長いラリーの連続も 烏野が熱戦に終止符
因縁の対決にふさわしく、最終第3セットも互いの意地がぶつかる展開が続く。6-6から黒尾の強烈なジャンプサーブを澤村がなんとかレシーブすると、東峰がバックアタック。しかし、これを黒尾がレシーブし、今度は黒尾がバックアタックで打ち返す。だが、そのスパイクにタッチを取った月島がクイックを決め、長いラリーをものにした。
中盤まで競り合う展開が続くなか、烏野が17-15とリード。それでも、音駒も持ち味の粘りで食らいつく。日向のCクイックを孤爪が顔面にあたりそうなところをギリギリでレシーブ。ネット際に返ったボールは日向に対応されたが、再びネット際に上がったボールは孤爪がダイレクトで得点につなげた。
じわじわと点差を詰めるも、なかなか追いつけない音駒は、17-18から灰羽に代えてピンチサーバーで手島球彦(1年)を投入。アンダーハンドサーブから放たれる“天井サーブ”で狙いどおり烏野の守りを崩した。ワンタッチを取った東峰のスパイクは、福永がフェンスを越えながらレシーブ。ネット際まで戻ってきたボールに対応して、黒尾は強打をたたき込んだ。しかし、烏野はこれを西谷が懸命のディグ。切り返す日向のオープン攻撃に対して3枚ブロックで対応したが、技ありのフェイントを決められた。
その後、20-17となり音駒にタイムアウトを取らせるなど、烏野は主導権を譲らず。23-21から日向がオープン攻撃を決め、迎えたマッチポイント。ネット際の激しい攻防が繰り広げられ、そこからチャンスボールを手にしたのは烏野だった。田中のストレートへのスパイクは海にレシーブされたが、孤爪が汗に濡れたボールを滑らせ痛恨のダブルコンタクト。25-21で息詰まるシーソーゲームに終止符が打たれた。
試合終了の笛が鳴り響くと、熱戦を物語るように両チームの選手たちはコート上に倒れこんだ。試合後のあいさつを終え、コートのいたるところで互いの健闘をたたえ合う選手たち。親交の深い両校らしい、珍しい光景がオレンジコートに広がった。
勝利した烏野は準々決勝で、星海光来擁する鴎台高校(長野)と対戦する。
試合結果
烏野 2(25-27、26-24、25-21)1 音駒
Pick Up Player
日向翔陽(烏野)
オープン攻撃で 包囲網を突破
ひなた・しょうよう/身長164.2㎝/ミドルブロッカー
身長160㎝台ながら、最高到達点333㎝を誇る驚異のハイジャンパー。第1セットは持ち味のブロード攻撃がさく裂していたが、第2セットはショートサーブを集められ、その武器を封じられた。しかし、高い跳躍力を生かしたオープントスを打ちきることで、その対策を打開。3枚ブロックに対して高いトスを上げたセッター影山の度胸もさすがだった。攻撃面はもちろん、第2セット奪取に貢献したディグでもチームを救った。
孤爪研磨(音駒)
広い視野が光るプレーで セット先取に貢献
こづめ・けんま/身長169.2㎝/セッター
粘り強くつながれたレシーブから、何度もスパイカー陣にトスを供給した司令塔。相手コートをよく観察する広い視野は、トスワーク以外でも発揮された。特に光ったのが第1セット、27-26の場面。3本目につながれたボールを相手コートに返すしかない状況で、烏野の意表を突く返球でセット先取につなげた。第1セットにはコート外へ飛んだボールを走ってつないだり、第3セットには顔面付近でレシーブしたりとガッツを見せるシーンも。
『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』Blu-ray&DVD 商品情報
〈豪華版〉は特製クリアケースに、キャラクターデザイン:岸田隆宏さん描き下ろしによる“ゴミ捨て場の決戦”に挑む烏野高校、音駒高校のメンバーたちが勢ぞろいした三方背アウターケース、特製デジパック仕様。〈音声特典〉には、劇場で実施された「集え! 副音声上映!!」オーディオコメンタリーを再収録。〈映像特典〉には、舞台挨拶のイベント映像集やPV&CM集を収録。
さらに〈封入特典〉は、"ゴミ捨て場の決戦"最後のラリーの絵コンテとスタッフインタビュー&解説を掲載したスペシャルブックレット1、多数のビジュアルを掲載したスペシャルブックレット2、特製ステッカーシート2枚セット、「ハイキュー!! 10th イベント -NEXT STEP-」パッケージ封入先行抽選応募用シリアルナンバーといった、豪華特典での展開となります。
Blu-ray
◆通常盤:5,500円(税込)
本編85分/2層(BD50G)/16:9ワイドスクリーン
音声:
1.日本語ドルビーアトモス
2.日本語ドルビーTrueHD 5.1chサラウンド
3.日本語 リニアPCM 2.0ch ステレオ
4.バリアフリー日本語音声ガイド ドルビーデジタル 2.0chステレオ
字幕:
1.バリアフリー日本語字幕
2.英語字幕
◆豪華盤:11,000円(税込)
・本編ディスク(Blu-ray)
本編85分/2層(BD50G)/16:9ワイドスクリーン
音声:
1.日本語ドルビーアトモス
2.日本語ドルビーTrueHD 5.1chサラウンド
3.日本語 リニアPCM 2.0ch ステレオ
4.バリアフリー日本語音声ガイド ドルビーデジタル 2.0chステレオ
5.日本語 オーディオコメンタリー ドルビーデジタル 2.0chステレオ
字幕:
1.バリアフリー日本語字幕
2.英語字幕
・特典ディスク(Blu-ray)
100分/片面2層/16:9ワイドスクリーン
音声:日本語 リニアPCM 2.0ch ステレオ
DVD
◆通常盤:4,400円(税込)
本編85分/片面2層/16:9LB
音声:
1.日本語 ドルビーデジタル 5.1ch サラウンド
2.日本語 リニアPCM 2.0ch ステレオ
3.バリアフリー日本語音声ガイド ドルビーデジタル 2.0ch ステレオ
字幕:
1.バリアフリー日本語字幕
2.英語字幕
◆豪華盤:9,900円(税込)
・本編ディスク(DVD)
本編85分/片面2層/16:9LB
音声:
1.日本語 ドルビーデジタル 5.1ch サラウンド
2.日本語 リニアPCM 2.0ch ステレオ
3.バリアフリー日本語音声ガイド ドルビーデジタル 2.0ch ステレオ
4.日本語 オーディオコメンタリー ドルビーデジタル 2.0chステレオ
字幕:
1.バリアフリー日本語字幕
2.英語字幕
作品概要
あらすじ
東京の音駒高校との合同合宿で、日向は因縁のライバルとなる孤爪研磨と出会う。超攻撃的なプレースタイルの烏野高校に対し、“繋ぐ”をモットーにした超守備的なプレースタイルの音駒高校。音駒高校との試合を経て新たな可能性を見つけ出していく烏野高校のメンバーたち―――
春の高校バレー宮城県代表決定戦、春高初戦と、強敵を次々と倒す中で進化を遂げた烏野高校は、春高2回戦で優勝候補・稲荷崎高校を下す。そして、遂に3回戦で、因縁のライバル校・音駒高校と対戦することとなる。
幾度となく練習試合を重ねても、公式の舞台で兵刃を交えることが一度もなかった両雄。烏野高校対音駒高校の通称“ゴミ捨て場の決戦”。約束の地で、「もう一回」が無い戦いがいよいよ始まる―――。
キャスト
(C)2024「ハイキュー!!」製作委員会 (C)古舘春一/集英社