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『文スト』諏訪部順一が振り返る「黒の時代」編リバイバル上映会レポート

構えることなく、自然体で。織田作の“不殺”を胸にーー『文豪ストレイドッグス』「黒の時代」編リバイバル上映会&トークショーに織田作之助役・諏訪部順一さん、倉兼千晶プロデューサーが登壇

アニメの放送から8周年を迎えた『文豪ストレイドッグス』の記念企画の一環として、2024年10月6日(日)、東京・丸の内ピカデリーにて「黒の時代」編リバイバル上映会&トークショーが開催されました。

「黒の時代」編は、『文豪ストレイドッグス』本編の前日譚で、ポートマフィアの織田作之助、太宰治、坂口安吾の友情と別れを描いています。その「黒の時代」編にあたる第2シーズンの第13話から第16話までの4話をまとめて上映。その後には織田作之助役の諏訪部順一さんとアニメプロデューサーの倉兼千晶さんのトークショーも行われました。

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「黒の時代」編を8年前の放送日に上映。ファンにとって感慨深い場所で

「黒の時代」編が放送開始したのは今回のイベントと同日の2016年の10月6日。しかも場所は作中で描かれているBar Lupinがある銀座であり、当時の上映イベントと同じ丸の内ピカデリーで実施という、『文スト』ファンにとっては感慨深いシチュエーション。

▼放送当時の「黒の時代」編上映会レポート

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まずはアニメ『文豪ストレイドッグス』の第2シーズン第13話〜第16話までの「黒の時代」編の上映から。Bar Lupinに集まったのは、ポートマフィアに属する太宰 治、織田作之助、坂口安吾。彼らが心を許すバーでの会話はバックにジャズが流れ、穏やかな時間が流れます。

そんなひとときが貴重だったことが、この後の3人に訪れる出来事と結末を経て、しみじみ感じられます。劇場は空気の音さえ聴こえる静けさで、お客さんは3人が駆け抜けた時間を見つめます。

すすり泣きのような声が聞こえた織田作のラストシーン、太宰が新しい道を踏み出す希望が見えたCパートが終わると、劇場には大きな拍手が響き渡りました。

ここで織田作之助役の諏訪部順一さんと、KADOKAWAプロデューサーの倉兼千晶さんがステージに登壇。当時、「黒の時代」編のエピソードを放送することはオンエアまで極秘だったため、放送後に大きな反響があったという話題から始まります。

諏訪部さんは当時のことを「放送された後にSNSが盛り上がったことは記憶にあります。突然しっとりした始まり方をして。驚いた方も多かったのではないでしょうか。自分は早く言いたかったです(笑)」と振り返ります。

続けて、「(太宰役の)宮野真守くんや、(安吾役の)福山潤くん、(ジイド役の)三木眞一郎さんと、いい緊張感の中で収録できました」と当時のアフレコのエピソードも。

中でも第15話のラストで織田作が叫ぶシーンが印象的とのことで、「叫んでいる途中で、夏目漱石との回想シーンが入りますが、その間も叫び続けて欲しいというディレクションがありまして。実はこの回を収録した直後に、別作品の収録がありまして。そちらでは高めのトーンで喋るキャラを演じなければならないのに……。『でも、出し惜しみしている場合じゃない!』と思い演じました。『よく頑張ったな、俺』と(笑)」。

倉兼さんも「音響監督もOKを出していたのですが、(五十嵐卓哉)監督が『最後にもっと上げてほしいんです』とおっしゃって。それでああなったのを覚えています」。

その発言を聞いた諏訪部さんは「そう!無茶なオーダーだと思いましたが、ラストもう一段上のギア入れてがんばりました(笑)。心が砕けるような苦しいシーンだったので、心の叫びとして自然と出ましたし、自分的にもしっくりきました」と懐かしそうに語りました。

音響への細かいこだわりとBar Lupinでの特典映像の裏話について

会場に問いかけたところ、今回の上映会で初めて「黒の時代」編を見たという方も。「この作品は絵が綺麗なので、大きなスクリーンで見ると、むしろちょうどいいくらいです。音もよく作られていますよね」と諏訪部さん。

音響については倉兼さんが「太宰が撃たれて包帯に血がにじむシーンはTVだと聞こえないくらいのボリュームですが、劇場やホームシアターなどで聴こえるように、という想いで音響チームが作ってくださいました」「派手なシーンだけではなく、静かなシーンや音数が少ないシーンほど大きなレンジで音が出せる良い音響システムで見たほうが制作サイドの狙いや意図を感じ取ってもらえるのではないのかなと思います」と、こだわりを紹介しました。

そこで倉兼さんが「TVシリーズをオールナイトで見るイベントをやりたいんですけど……」と話すと、諏訪部さんも「来てくださるのではないでしょうか?」。お客さんも大きな拍手で賛同。その反応を見て、「実現できるかわかりませんが検討します!」と倉兼さんは嬉しそうな笑顔に。

また、作中に登場し、実際に太宰 治が出入りしていた銀座にあるBar Lupinの話題になると、宮野さん、諏訪部さん、福山さんが出演する、BD第7、8巻の映像特典「ストレイドッグスに乾杯」について。

収録時、お酒を飲んだのは諏訪部さんだけで「お前ら、飲まんのか~い!」とツッコんだのだとか(笑)。実際に坂口安吾が座っていたイスに座ったり、太宰 治の写真と同じ画角で撮影して、諏訪部さんは今もInstagramのアイコンにしているそう。会場にも作品がきっかけでルパンに行ったお客さんがたくさんいました。

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