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- わたなべみきこ
- 出産を機にライターになる。『シャーマンキング』『鋼の錬金術師』『アイドリッシュセブン』と好きなジャンルは様々。
「週刊少年サンデー」で連載中の漫画『葬送のフリーレン』。魔王を討伐した勇者一行のエルフの魔法使い・フリーレンが、人の心を知るために旅をする姿を描いた物語です。
魔王討伐後を舞台とするユニークな設定と静かな世界観ながら心を揺さぶられるストーリーが人気で、2023年にはテレビアニメも放送され、今年アニメ第2期の制作決定が発表されました。
11月20日に発売された「週刊少年サンデー2024年52号」には最新話となる第138話が掲載。本話では、フリーレンの仲間である僧侶ザインが行方を追う親友・戦士ゴリラの姿がついに登場したのですが、その不穏な登場の仕方にSNSでは更なる波乱を予感する声が多数寄せられていました。本稿では、そんなSNSの反応を交えつつ138話の内容の振り返りと考察をしていきたいと思います。
※本稿には、138話のネタバレが含まれますのでご注意ください。
今回最も読者の注目を集めたのは、ザインの親友・戦士ゴリラの姿が影なる戦士の人相書きに描かれていた点です。戦士ゴリラはザインと故郷を同じくする親友であり、ザインは彼を探すため旅に出ていました。
SNSでは「ゴリラ…嘘ぉ…?」「やっと見つけたのに穏便な再会にはならなそうでつらい」「ゴリラはどんな事情があって影なる戦士になったんだろうか」と波乱の展開を感じ取る読者が多数見られました。また、132話で後ろ姿のみ登場した人物が戦士ゴリラだと噂されていたこともあり「やっぱりあれがゴリラだったか…」「敵対しないといけないのかな…」という声も上がっています。
また、132話で戦士ゴリラは、同じく影なる戦士の傭兵シュリットの兄と呼ばれており、その関係性にも疑問が残る他、いつから影なる戦士となったのかを考察する声も。「ザインが本名を知らないから幼少期から影なる戦士だった説ある」「ザインを冒険に誘ったのも実は影なる戦士への勧誘だったりする…?」とまだまだ謎に包まれた戦士ゴリラの正体に注目が集まっています。
今回、ストーリーのメインとなったのは影なる戦士の実態でした。帝国の特務機関として作られた影なる戦士は、次第に帝国の意思通りに動かなくなり、むしろ帝国の脅威になりえる集団となったため、先代皇帝によって16年前に解体されたのだそう。
しかし、そもそも帝国側が実態を把握できていなかったため、綺麗に解体されずに亡霊のように存在し続けており、彼らがゼーリエ暗殺を目論んでいるのです。このことは帝国の正規組織である魔導特務隊も把握しており、帝都の治安維持のため警備強化に乗り出しました。
当初は魔導特務隊もゼーリエの暗殺計画に関与していると思われていましたが、ここに来て構図は、大陸魔法協会、魔導特務隊、影なる戦士の三つ巴であることが判明。しかし、魔導特務隊隊長フラーゼが姿を現しておらず、暗躍している可能性も残されており「フラーゼと影なる戦士が繋がってそう」という考察をするファンも。さらに、帝国で諜報活動を行う一級魔法使いリネアールの正体が魔導特務隊のカノーネだと考える読者も多いものの「リネアールの強さが強調されると死亡フラグに見えてしまう」とその安否を心配する声も寄せられています。
一方、命を狙われているゼーリエ本人は、自分の死を全く想像していない様子。護衛を拒否したり、愛弟子・フランメとの思い出を語ったりするゼーリエの姿に「ゼーリエ死亡フラグ立て過ぎじゃない?大丈夫?」と読者はひやひや。フリーレンたちはゼーリエを守り切ることができるのでしょうか。
戦士ゴリラの行方や影なる戦士の実態、魔導特務隊との関係など、明らかになったこともたくさんありますが、新たな謎も浮上し考察しがいのあるストーリーだった138話。次の更新は3週間後ということで、たっぷり考察に時間が使えそうです。
1990年生まれ、福岡県出身。小学生の頃『シャーマンキング』でオタクになり、以降『鋼の錬金術師』『今日からマ王!』『おおきく振りかぶって』などの作品と共に青春時代を過ごす。結婚・出産を機にライターとなり、現在はアプリゲーム『アイドリッシュセブン』を中心に様々な作品を楽しみつつ、面白い記事とは……?を考える日々。BUMP OF CHICKENとUNISON SQUARE GARDENの熱烈なファン。