春アニメ『群青のファンファーレ』牧皐汰役:小林千晃さんインタビュー|久しぶりに苦戦した役!? 厳しい世界だからこそキャラクターの個性や成長が輝く物語【連載7回目】
久しぶりに苦戦しました
——現在も収録は進んでいるそうですが、アフレコ現場の様子はいかがですか?
小林:4人ごとの収録が多いんですけど、すごく和気藹々としていて楽しい現場です。ちょっと情勢が落ち着いているときに、糸川くんや神葉くんと一緒にご飯に行きました。
収録スタジオの近くにすごく美味しいケーキ屋さんがありまして、神葉くんと一緒に並んでシュークリームを買ったこともありました。作品や役に対するアプローチも共有できたり、年齢が近いからこそのコミュニケーションを取ることができたりしているような気がします。
実際に、アフレコしている姿だけから得られる情報より、コミュニケーションによって“こうやりたいから今のニュアンスで喋ったんだろうな”と意図が伝わったりしたので、すごく楽しかったです。
——監督等から何かお芝居に関するディレクションはありましたか?
小林:はい。僕自身、牧皐汰という役は久しぶりに苦戦したと言っても過言ではないくらい苦戦しました。どの役を演じるにしても大変さはありますが、明るく振る舞うことがわざとらしくならないというか、その上でちゃんと優しく気遣える姿を表現することが結構難しくて。
“暗い”、“もっと優しくして”というディレクションを結構たくさんいただいたんです。やっぱり日頃の生活や普段の自分がお芝居に生きてくるんだな……と改めて思いました(笑)
できるだけ、キャラっぽくは喋りたくないなと思いつつ、自分にあるものの中だとそういうニュアンスがうまく出ていなかったようで。なので、音的な話になりますが、「~でしょ」というセリフだったら「~でしょ?」とちょっと語尾をあげて喋るなど具体的なディレクションをしていただきました。
競馬学校ではないですが、まるで養成所に入ったかのようなアフレコ現場でした(笑)
——小林さんにとっても新鮮な現場だったのですね。
小林:そうですね。すごくありがたかったですし、楽しい現場でした。僕もデータ分析を得意としている皐汰みたいな、どうやればみんなの仲を取り持てるような良いニュアンスになるんだろう?と研究しがいがありましたし、押し付けがましくない優しさというか、母性といってもいいような柔らかい役づくりを心がけました。
あと、僕、映画が好きなのですごく見ているんですけど、お芝居も俳優さんのニュアンスから取り入れることもたまにしたりするんです。これまでは主に男性の俳優さんに注目して見ていましたが、皐汰に関しては母親役に注目して、この人の優しさはどこから出ているんだろう?と研究していました。
ただ、それを見た上で演技をやってもダメだとディレクションをもらって……やっぱり根が優しくないとなかなか難しいものがあるなぁと(笑)
一同:(笑)
小林:優しさでも、言い方や気遣いでの優しさだったり、突き放すように見えてちゃんと相手のことを見たりする優しさもある中で、皐汰のように空気を読んで周りを和ませる優しさは僕の中にはあまりないなと。皐汰を通して、優しさの勉強をさせていただきましたし、自分も頑張ったんじゃないかなと思います。
正直なところ、皐汰として和ませるのが大変だったので、できるだけキャラクターたちに喧嘩をしてほしくなかったです。和ませられていないって言われるから、僕に和ませる役目をさせないでくれ!と(笑)
——喧嘩し始めたら和ませるのは皐汰の役割ですからね(笑)
小林:ある意味、放送がとても怖いです(笑) いつもやっているアプローチとは違う方法でしたし、毎回ディレクションを受けつつその場で対応して演じているので、僕だけ変だったらどうしよう?と久しぶりにドキドキしています。全13話を通してこういう役を演じ続けるのはなかなかないことでしたし、見てくださる方も楽しんでもらえたら嬉しいです。
——ありがとうございます。最後になりますが、放送を楽しみにご覧になっている皆さんへメッセージをお願いします。
小林:いろんなところから競馬学校に集まってきた個性豊かな騎手の卵たちの中で、こんなに優しくて田舎から出てきた子がどうやって成長していくのか、皐汰もやるときはやるんだぞ!と見届けていただきたいです。
今の段階では最後までアフレコが進んでいないのでそこに辿り着けていませんが、監督から「皐汰が活躍するのはこれからなんで」と言われました。
——おぉ〜!
小林:最初のほうではみんなを取り持つバランサー的な役割が大きいですけど、“もしかしたらこれまでの演技プランは忘れてもらうかもしれません”と言われまして……。僕自身も皐汰はたくさん成長をするキャラクターなんだなと思いましたし、演じがいがある役です。ぜひ皆さんも楽しみにしていてください。
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TVアニメ「群青のファンファーレ(ぐんじょうのふぁんふぁーれ)」作品情報
放送・配信情報
4月2日(土)23:30~より放送開始
TOKYO MX、BS11、群馬テレビ、とちぎテレビにて2022年4月2日より毎週土曜23:30~
MBSにて2022年4月2日より毎週土曜27:08~
hTVにて2022年4月5日より毎週火曜25:30~
mitにて2022年4月8日より毎週金曜25:30~
KBCにて2022年4月11日より毎週月曜25:50~
AT-Xにて2022年4月3日より毎週日曜23:30~
グリーンチャンネルにて2022年4月25日より毎週月曜12:30~
ABEMAにて2022年4月2日より毎週土曜23:30~ ※地上波放送同時配信
その他配信プラットフォームにて2022年4月5日より毎週火曜12:00以降順次配信開始
イントロダクション
競馬学校、騎手課程。
全国からを目指す少年少女が集まる狭き門をくぐり、毎朝5時半に検量、厩舎作業、実践的訓練、学科授業といったカリキュラムをこなさなければならない。
「出会ったんです……心からやってみたいことに。」
幼少から15歳に至るまで子役・アイドルとして活動してきた有村優は、競馬場で生まれて初めて目にした生のレースに感動し、プロの騎手を志す。
入学式で優が出会ったのは、ライバルとなる個性豊かな同期生たち。
イギリス出身のエリート、
負けん気の強い一匹狼、
乗馬経験豊富な優等生、
競馬一家に育ったサラブレッド、
データ型の競馬オタク、
稼げる騎手を目指すド根性少女、
そして、優と同じく乗馬経験を持たない島育ちの少年。
数多の試練が待ち受ける3年間、全員が騎手になれるわけではない厳しい環境の中で、彼らはどんな成長を遂げるのか。
競馬に人生を賭けた少年たちの物語が走り出す――!
スタッフ
監督:加藤誠
シリーズ構成:Team Fanfare
メインライター:福島直浩
キャラクターデザイン:かんざきひろ
総作画監督:永作友克
美術監督:大久保知江
色彩設計:岩沢れい子
撮影監督:齊藤慶一(Production I.G.)
編集:右山章太(TROYCA)
3DCG:Peakys
競馬3Dモデル・モーション協力:コーエーテクモゲームス
音響監督:土屋雅紀
音響制作:HALF H・P STUDIO
音楽:澤野弘之
アニメーション制作:Lay-duce
オープニングテーマ:JO1「Move The Soul」
エンディングテーマ:SawanoHiroyuki[nZk]:河野純喜&與那城奨 (JO1)「OUTSIDERS」
キャスト
有村優:矢野奨吾
風波駿:土屋神葉
天音・グレイス:花江夏樹
京力秋樹:糸川耀士郎
宝生迅人:豊永利行
桜庭惣司朗:橘龍丸
牧皐汰:小林千晃
霜月えり:水瀬いのり
朝日豊:櫻井孝宏
野平和雄:東地宏樹
北見田子:Lynn
西園寺七緒子:勝生真沙子
久慈凱久:浪川大輔
南原煌成:木全翔也(JO1)
東将基:大平祥生(JO1)